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集会場は不信と不安がない交ぜになった奇妙な空気に満たされていた。
人狼なんて本当にいるのだろうか。
もしいるとすれば、あの旅のよそ者か。まさか、以前からの住人であるあいつが……
どうやらこの中には、村人が5人、人狼が1人、占い師が1人含まれているようだ。
自警団長 ヘクターが「時間を進める」を選択しました
[頭上高くに茶色い瓶を逆さに掲げて甘露な液体の滴を舌先へと垂らす。液体は最後の力を振り絞るように舌先に染み込むと]
何でぇ何でぇ、もう酒が空かよ。
え〜……らっしゃいらっしゃい。ひよこは要らんかね〜?
[街路の脇で汚らしいダンボールの箱に囲われたひよこを売っている]
族長の息子 ポールが「時間を進める」を選択しました
族長の息子 ポールは、牧師 ネル を能力(占う)の対象に選びました。
[少年の様子に、首をかしげる]
[酒楼の喧騒、酔っ払いの怒号、娼婦の甘い声、少年僧侶の念仏、電波教の声]
[溢れる音に、耳がおかしくなりそうだ]
[──と]
『……348…の閉鎖…了』
『…は消毒準……確認急…』
[流れてくる音に違和感]
──なんです?
[眉を顰め、音の源を探す]
[電波教の一団の周辺に、人が集まっている。困惑した表情がいくつか見て取れた]
[どうやら、電波教のラジオに別のチャンネルが混線しているようだ]
──D層どこかの街路脇──
ほれほれっ、そこのお嬢さん〜……いっひっひ。
このひよこ、丸々と太っておって可愛いじゃろう?あんたの家で育てちゃみないかい。ほれほれ、羽毛を毟ってフライパンで包み焼いたっても美味いぞい。ひっひっひ。
いえ、こちらこそ本当にすみません。
[少年の謝罪に首を振りながら]
[こちらを覗き込む瞳には小さく目を伏せた]
[その真っ直ぐな視線を受け止めかねて]
こんばんは、メルヴィンさん。
[目を伏せたまま、直前に視線が絡んだ青年に挨拶を投げる]
おいおい、兄ちゃん方。
ちょいとそこ、通しちゃくれねえかな。
入れねえんだよ、悪いけどな。
[言いながら指差す先は木製のバーの扉。地下へ降りる階段がガラス越しに覗く。ビルの壁面から“Rusty Nail”の文字が、男の持った鍵に反応して浮かびあがった]
[坊主が垂れ流す雑音。
眉を寄せ、
ざわりと広がる不安の波紋。
その中で、昨日覚えたばかりの女性の声が
己の名を呼ぶのに気付き振り返る。]
よ、こんばんは。
あ〜……逃げちまった。いいカモじゃと思ったんじゃけどなあ。
へっ、どっこいせっと。
[よろよろと立ち上がるとひよこは「仕舞われた」]
へっへっへ。
どこかで酒を仕入れるかねぇ。ひっひっひ。
それとも開店まで待っててくれるのかい。
俺が開けてこの方、そんな奇特なお客にゃ目に掛かった事はないがね。まあ、もし客だというんなら一杯ぐらいは奢ってやるさ。もっとも――
[と、目を向けた先はまだ年若い娘]
お嬢ちゃんが飲むにはちとキツイかも知れねぇけどな。
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