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そこでアルマンは語りを止め、口を閉ざした。
彼は本から目を上げて、あなたを見た。
どうやらこの中には、村人が6人、人狼が2人、占い師が1人、妖魔が1人含まれているようだ。
古書蒐集家 アルマンが「時間を進める」を選択しました
仲間と言うほど親しくも無いが、ね。
気にしてはおらぬよ。
[道を空けた男には険の無い穏やかな声で返す。それからも全く気にしていないと言うことが伝わるだろう。
抑揚無き声を耳にすると、おや、と言うよな表情へと変わり]
伝説通りなれば、お二方がここより解放されるは契約する者が現れた時のみ。
長くに渡りそれが為されておらぬは──と、失言でしたかな。
もし気分を害したなら申し訳ない。
[奥底の考えを見せぬ笑みが再度浮かんだ]
古いとは申せど、この百年の間の品ですわ。
それより古い品なら既にお持ちかもしれませんもの。
[白銀の魔神に捧げられる希少本は、詩や物語、歴史の書。
流し見るのは奔放な少年と、完璧に控える緋の者。
前の百年の夜より古き書なら、彼らに集めさせているかもやと。]
[高価そうな本が鸚鵡に啄ばまれていくのを見て、女は思わず、ヴェールの陰で笑みを漏らした。
くす、という吐息は、ごく近くにいた者ならば耳にしていたかもしれない。
そしてその鸚鵡が本の中身を喋り出したのには、左目を丸くし興味深げな視線を送る]
[自己紹介を遮るように響いた鳥の鳴き声。
振り向くと、いつの間にか鮮やかな色の鸚鵡が書を啄んでいる。]
……腹、壊しやしませんかね。
[その書物が貴重なものであろうことは、背表紙だけ見ても推測が付く。
どれほど貴重なものかは計れなかったけれど。
啄まれた本を物惜しげに見ながら、ああ勿体ないと呟いた。]
仲間と言うほど親しくも無いが、ね。
気にしてはおらぬよ。
[道を空けた男には険の無い穏やかな声で返す。それからも全く気にしていないと言うことが伝わるだろう。
銀の魔神の抑揚無き声を耳にすると、おや、と言うよな表情へと変わり]
伝説通りなれば、お二方がここより解放されるは契約する者が現れた時のみ。
長くに渡りそれが為されておらぬは──と、失言でしたかな。
もし気分を害したなら申し訳ない。
[謝罪と共に頭を垂れた後、持ち上げた顔には奥底の考えを見せぬ笑みが再度浮かんだ]
錬金術師と偽って、得することも無いと思うがね。
肩書きなぞ、ここでは無意味だろう。
[群青の女の問いに、くつりとした笑みを混ぜながら答える]
レヴィーカ殿か。
薬売り、ね…。
ここを出た後も機会があれば、薬の商談に応じてもらいたいものだな。
[そんな言葉を連ねながら、銀の魔神の所作を見やる。使い魔に食まれる希少な本。その内容を謳い始める鸚鵡の使い魔。ついつい、自分もその内容に耳を傾けた]
さて、たおやかなるエルハーム。其方の問いだが。
[変わらぬ瞳で言葉を繋ぐ]
我は薬師ではない故に、霊薬は作らぬ。だがどのような病も怪我も、我が魔力によって治癒させることは可能。
不老不死も叶えぬではない。だがその願いは一度のみ、そしてそれ以外の願いは聞かぬ。
死者を蘇らせるには代償が要る。自らの命を差し出す贄一人。無理矢理奪うのではなく、あくまでも己の意志で差し出すが肝要。
[そこまでを語って、銀の魔神は、ふい、と口を噤んだ。まるでその先を語るを厭うように]
ふむ、銀の君には冗談が通じぬと見える。
片や金の君なれば……その反対だろうか。
どうやら、私はこの場にそぐわぬやも知れぬな。
そもそも、彼らには「魔道士」に良き思い出はあるまい。
随分難しいこと話す鸚鵡だな。
[それが、書物の内容であると、学の無い男には分からぬから、それにかき消されそうな回りの会話に耳を澄ませた。]
んー……
[ 口を閉ざした同属の代わりに、黄金の魔神が後を引き取る。]
恋を成就させたいなら、目当ての相手をそちらに惚れさせるような手立てを与えてやることはできる。
ただ、相手に蛇蝎の如く忌み嫌われてるような場合はちと難しくなる。
人間の心の有様を丸ごと変える訳だから、それなりの手順てものが必要になる。
記憶を空白にして、感情を丸ごと消す……みたいな。
最後に地位と名声。
つきたい地位に昇り詰めるまでどんどん邪魔者を消していけばいい。簡単簡単。
お気に召せば幸いですわ。
[手土産の本が餌と呼ばれ啄ばまれるのも眉一つ動かさず。
レヴィーカの漏らした笑いは届かぬものの、気配だけ感じとる。
もったいないと嘆く道案内にはヴェールの奥で唇を引いた。
鸚鵡が玲瓏な詩を詠う。
それも白銀の魔神が口を開けば、背景音に過ぎなくなる。]
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