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[梨花の話を聞けば聞くほど思う。
きっと梨花は男と女の中に性差があるという、その事実をよく分かってる。それが嫌だとしても、いつかそうなってしまうんだという未来も。
女は淑やかでいるべきとか。男は女に手をあげちゃいけないとか。そういう性のカテゴリーに属さなきゃいけない、拒むことも許されない。
嫌という程体感してきたのだろう。それがひしひしと伝わってくる。
ひょっとしたら、ひょっとしたらだけど。梨花が時折見せていた筋肉のアピールとか、ストイックさは。
空を見て寂しげに笑うその表情に答えがあったのだろうか。]
[俺は梨花を女の子としてみていた、それは紛れもない事実。だからあの日、例大祭に誘って。今こうして付き合ってる。
でも梨花を女の子として見るようになったのが事実だとしても、それ以前にも梨花を友達だと思っていた自分もいるのもまた事実だ。
だから梨花が所謂女の子らしくないことをしてもそれが梨花なんだなって思ってるし、今もそう。俺にとって梨花は友達だったから。]
[友達と言うとじゃあ恋人ではないのか、となるのが一般論だ。たとえ梨花がそう思ってなかったとしても、殆どはそう思っているもの。
でも、友達と恋人は両立し得ないものだというのもおかしな話だ。
友達のように接することが出来る恋人だって世の中にはいるはずだし、俺にとっての梨花はそう。
友達でもあり恋人でもある。
それでも、いいんじゃないだろうか。
梨花のことは友達としてじゃ足りなくなったから恋人になった。でも、友達じゃなくなったわけじゃない。]
[そんな想いを頭にめぐらせて。]
俺は梨花のことが好きだよ。
でも、女の子だから、ってだけが
理由じゃない。
[でもやっぱり女の子としても好きだから、梨花に告白もして、家ではあんなことをしそうになってしまったんだけど。]
だから俺は、そのままの梨花がいい。
女の子らしくなくてもふざけて笑って
くれる友達の梨花が。
ささいなことに気づいて人の為に
声をかけてあげれる梨花が。
俺の前で、可愛くいてくれる梨花が。
俺は好きなんだ。
[友達として、人として。俺は目の前にいるこの人が、好きだ、と。]
あー、でも叩くのはダメな。
プロレスごっこもやめよう。
男だからとか女だからとか関係なく
痛いのは嫌だろ?
[しんみりとさせてしまいたくなくて、そう笑って締めくくろうと思っていたら。唇がふさがった。
梨花からしてくれることもいままでなかった訳では無いけど、俺からすることが多かった気がするから、梨花がこうしてくれたことが何より嬉しかった。
怖くない、と梨花が告げてくれたその言葉の意味がよく伝わってくるから。]
[離れた唇が微かに濡れていて。電灯の灯りが灯るその唇が、いつもよりも輝いて見えた。]
ずっと待ってるつもりだったんだけどな。
[濡れる唇を人差し指で拭って、照れ隠しにそんなことを言っては笑う。俺らには俺らのペースがあるんだと、そう思っていたから。梨花のことなら、待つのも楽しかったから。]
じゃあ今からは、2人で歩こう。
ずっと隣にいるから、さ。
[二人三脚、梨花とならきっとできるって確信があるから、今度は自分から梨花の唇に口付けて、ぎゅっと抱きしめて。
梨花のその後の頼みにはもちろんと頷いて。いつもの様に梨花に告げる。]
/*
因みにこの時のハルはというと
久方のおじさんやら蘭さんやら霞までいるのに
ぎゅってしている
気づいたら顔赤くしてそっと離す
ー 食堂報告会 ー
[11月のある日。
隣に座っている君の、2学期の学業の進捗は如何ばかりだったか。将来の夢が変わっていないのであれば、恐らく頭を悩ませながらも少しずつ教えたり、授業終了後に「ここ解ったか?」などと聞いていたことであろう。]
…傍目からみてもそうだったか?
[>>396 最近めっきり楽しそう、と言われれば首を傾げる。楽しいことは、事実であるが。教室内でそんなに甘い…かどうかは知らないが…顔を見せているのだろうか、と内心で首は傾げながら。]
いいよ、行こうか。
[魚住と霞が近くにいるなら直接、いないのであればLINEで『梨花さんと昼食を食べる。』と送るだろう。何か聞かれるなら、『部活と惚気かな』と答えて。
食堂へ向かうことになるだろうか*]
よかった。
[みんなの前でぎゅされて]
ちょ、ちょっと、ハルくん...
[と、少し戸惑ったけれど、パパもママも笑顔で見てくれてるので、そのまま、ハルの背中をぽんぽんとした*]
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