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――――1day
どうやらこの中には、村人が14名、人狼が1名いるようだ。
吟遊詩人が「時間を進める」を選択しました。
―西ブロック・商店街・早朝―
この辺りよね……。
[ladyの位置を知る印として結びつけた絹糸が、全く動かない事を心配し、紬は商店街へと来ていた。
夜に家を出たのだが、空は紫色に染まり始めている。
早い時間のせいか、通行する人は見当たらない。]
あの中かしら。
[目に入ったのは、小さなブランドショップ。
明かりは消えている上、ドアは木造りで中の様子は窺えない。
一見、閉店して誰もいないように思える。]
[ドアに耳を近づけ、物音がしないのを確かめると、紬は絹のハンカチを取り出す。
そして、指紋がつかないようにドアへ手をかけた。]
……鍵がかかっていない……
ここからは、不法侵入になるわね。
[素早く店内へ入ると、扉を閉め、持っていたライターの火をつける。
ぼんやりと照らし出された店内に、人形のようなものがいくつか転がっているのが目に入った。]
……いや、これは……
[歩みを進めるとそれが人形ではなく、人だと解る。
体の色から、とても生きているとは思えない。
印としてつけた絹糸は店の奥で脱ぎ捨てられた、古めかしい衣装と共に見つかった。
ladyが着ていたものである。]
−西ブロック/制杯軒−
おっ、ニイさん、さすがだね。
[自分より先に起きて直立不動で待つ舩坂の肩をぽんと叩き、共に階下へと降りる。]
まずは鶏ガラと牛骨の下ごしらえからだ。
ガラってのは傷みやすいから、手入れが肝なのよ。
余計なもんがくっついてると、スープの味が濁っちまうからね。
あたしゃその間に麺のほうを仕込んでるから、手を抜かずに、きっちり頼むよ。
[一通りのお手本を見せたあと、たわしと鶏ガラを舩坂に手渡した。]
欲しい物を手入れるためとは言え、やり過ぎではないかしら?
少し話し合いが必要かもね。
[そうつぶやきつつ、今後どうするかを考える。
セキュリティは、閉店前に事が起こったため機能していないのだろうが、今から、数体の死体を人目につかず処分するのは、魔術を使っても不可能に近い。]
そうね……防犯カメラのデーターは破壊しておきましょうか。
[それを実行した後、長居は無用だろう。
脱ぎ捨てられた衣装と共に糸を回収すると、紬は行動を開始した。**]
―中央ブロック:古い屋敷でのこと>>0:144―
へえ、そうなんだ。
……君以外、いない?
[じい、と少年にしては大きな丸い澄んだ瞳を向けたまま、
四方天の話に耳を傾ける。]
そうなのか。ならきっと、それも縁(えにし)だろう。
あやまらなくていい、なぜあやまる?
[不思議そうに首をかしげたあと、
唇の端を上げて笑む]
ぼくは、君に呼ばれて
よかったと、なんとなくだがそう感じてる。
それでいいじゃないか。
そうだ、君の事はなんと呼ぼうか。
一緒に戦うのだから、
他人行儀は無しが佳い。
[生死が生活に直結していたころの英雄として、
きびきびとした様子でそう謂った。]
この国の言葉でも、ぼくらの言葉でもないが、
ウィルフウッド、って
「狼」の意味の響きに似ているな。
[少し考えた後口にしたそれは、
聖杯が与えた知識であるらしい。]
狼は、ぼくらの間では神だった。
wosekamuyといって―――うん、そうだ。
ぼくは君のことをウィルフと呼ぼう。なんならヴォルフでもいいが。
[いい思い付きだ、とばかりに笑顔を浮かべた。]
君は、ぼくのことをなんと呼ぶ?
そうだな、確か正体は
知られるべきではなかったのか。
剣の英霊……エムシ(刀)……じゃあ
ぼくの出自を宣伝して回るようなものだし…
うん、だめだ。君に任せる。
こういうのは、君のほうが得意そうだ。ウィルフ。
[そう、「ウィルフレッド」から少し間違った名前の呼び方から転じた呼び名を口にする。]
そうよ、後始末。
……あのね、一応言っておくけど、聖杯戦争は、と言うより、魔術の類いは秘匿されるものなの。
使えない人に見せたらだめって事よ。
聖杯戦争で、たとえば建物に被害が出たりするじゃない。
そういう後始末をするのも、教会の役目。
遺体を何とかするだけじゃないのよ。
今の時代はそういうのが転がってたら警察が出てきてわーわー騒ぎ立てるから、ちゃんと後始末しないと聖杯戦争どころじゃなくなっちゃうのよ。
[羊羹を食べ終わってから説明すると、広げた地図、南ブロックの中程をまず示し]
このあたりが現在地。
教会はここね。で、その近くに昔爆発事故があったって言う現場が残ってる。
その爆発事故があってから、ここでの聖杯戦争が行われるようになったわ。
まだ、三回目だけど。
[南から北へ指を動かして十字の所と×印の所を示した。下調べはもちろんしてある。と言っても、公開されている資料くらいのものだけれど]
それじゃ、明日朝一から行動しましょ。
……英霊って眠らないんでしょ? どうしようかと思ったけど、私の部屋以外なら、どこにいても構わないわ。ここでも、地下でも。
[リビングの奥に扉が二つ。片方はその奥に脱衣所とユニットバスがあってもう片方は小さな個室になっている。二階はあるけれど何も置かれていない]
今日はもう、移動とか呼び出しとかで疲れちゃったし、休むわ。
[そう言ってからシャワーを浴びて寝床に入った。
そういえば、とランサーのプロフィールを思い出して眉が寄る。
確か、若くして亡くなっていたはずで、英霊は一番力を持っていた頃の姿で現れるって言うけど、ひょっとして本当に年齢そこまで変わらないって事?]
……みえない。
[布団を被ってからぼそりとそんな事を漏らした]
―中央ブロック:古い屋敷でのこと>>7 の続き―
ところで。
やはり、戦いあたってはあたりを確認するのが
先決だと思うのだが。
[そのままの流れで、
真っ当なことをいいながら、
外の世界、ひいてはこの時代が気になるという好奇心を隠そうともしないきらきらした目をしたのであった**]
[前日に仕込んでおいた麺生地を取り出し、麺棒で均等に引き伸ばす。
両手を通じて己が魔力を流し込めば、麺の熟成は加速度的に進み、しっとりモチモチとした食感と程よい弾力、爽やかなのど越しを併せ持った、制杯軒オリジナル麺が出来上がった。
一仕事終え、まだ薄暗い商店街に何気なく目を向けると、1人の老婆が視界に入り、静かに消えていった。
と同時に、頭頂部に痛みが走る。]
っ……つぅ。
またかい、どこかにぶつけちまったかねぇ。
ニイさん、そっちはどうだい?
……ほっほぅ、なかなか筋がいいじゃないか。
[粉まみれの手で頭をさすりながら、舩坂の仕事ぶりを見た。]
―西ブロック・商店街―
[やるべき事を終え、急ぎ足で帰宅する時、令呪の反応を感じる。]
興味はあるけれど、サーヴァントのいない今、見つかるのはまずいわね。
[なるべく歩みを緩めず、視線を動かさずに周りに気を配るが、明かりのついたラーメン屋位しか目に留まらなかった。**]
― 東/隠岐工房・母屋 ―
[爛々と熱が伝染したるつぼを、トングで取り出した。
るつぼの中には、熔けて原型を失った"液体"が波打っている。]
今日の朝は、こんで終い、と。
[丸底フラスコに液体を流し込み、ト字管に接続する。
硝子の触れ合う音を聞きながら、ト字管を更にビグリューカラムへ。
丸底フラスコ越しに液体を火で炙れば、
反対側に接続された三角フラスコに茶色い粉が溜まっていく。]
掻き分けるイメージ……。
[燃え盛る炎に手を翳し、硬く目を瞑った。]
[炎と同調し、物体を掻き分け、掻き混ぜ、結合を裁断する。
裁断された断面を別の断面と再結合――。]
Flamme érode ma main, ma main s'érode flamme
(四大は私の手、私の手は四大に)
[詠唱に意味はない。詠唱の意味は彼女にのみ与えられる。
魔術を繰る為の妄想。その補強以外の何者でもなく。]
La vie devient un corps, corps de se synchroniser avec le coeur
(焔《イノチ》は指《カラダ》に、指《カラダ》は脳《ココロ》に)
[丸底に溜まっていた液体がなくなり、炎が消えるまで
彼女の魔力は茶色い粉の生成に消費されていった。]
……………ふう。
[長い息を吐いた後、粉を瓶に詰めた。
『疎水』と書かれたラベルを貼り、戸棚にしまう。]
さて。
今日も一日、
[からくり扉を潜って、元の母屋へ戻る。]
…………どうしたもんかなあ。
[長い息を吐きながら、開店する為に店舗方面へ歩みを進めた。]
とりあえず、昨日の古書陳列してしまおかな。
[かくして本日も、隠岐工房は平常通り営業開始と相成った。。
少なくとも見た目だけは。**]
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