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あー、なんか、よくわかんねぇけど…。
オレ、お前が可愛くなくても、お前がいいけど…。
撃ち殺されても、お前がいいよ。
そんな問題じゃないかもしれんが……。
[枕殺しかねない人の背中をみつつ……。]
――……、
[枕をそのくらいで勘弁してやって、ぽい。
ちらっと一回振り返った]
一番最初にわかりやすく結論を言っただろう。
[さすられた、どういうことだろう。
宥められているということだろうか、
そう思ったら、やっぱり面白くなくて]
[村に帰りたい。もう叶わない願いだけれど]
[せめて、村を出る時に会えば良かった。
心ならずにでも護ってくれていた親友に、村の行く先を任せてくれていた皆に]
[死して尚胸に残る爪痕を、両の手で抱え込むよう触れる。
もう生者に会う事は、叶わない。だって皆は死者の姿を見る事など出来ないのだから]
……死者の魂は、どこにいくのかな。
[今はまだこうして列車内に囚われたままの自分達。
深い深い夜が明けて。
生者達が朝を迎えたなら、どうなるのだろうか]
あい……して?
[今度こそ手が止まってしまった。
あいしてる。その言葉の意味がちょっぴり曖昧。]
スリーは……ナタリー?
[現世や彼らの話を総合して、判断。]
俺が狂人で。狼様の役に立てたから、かわいい?
[言っていて、ちょっと嬉しくなった。狼の役に立つのが狂人の喜び。それは、つまりは好きな相手に喜んでもらいたいという単純な思い。]
それなら、いい。……嬉しい。
[ふわふわに毛繕いされたユーリーの尻尾をそっと撫でて。にこりと笑った。**]
[こちらをちらりと見る様子にほっとしたけど。
どうやら不満は消えていないようで。]
結論 -----
ああ、お前のこと
本当にいつだって-------
[さする手を止めて
その身をひきよせようと]
いつだって、と言うには、
少々過ごした時間が少なすぎると思う、が……。
[いつもどうりに情緒の無い言葉を、
淡々と紡ぎかけた唇がひきよせられる勢いに止まる。]
――……、
[それには抗うことなく、温度を感じる傍らに。
ただ見上げた黒い瞳は、拗ねた色を残したまま]
雑事も戯言もいらない。
示すのならば態度で示せ。
[示す態度、に無論具体的な要望があったわけではなく。
言より行動が重視される局面である、と判断しただけで、
つまり何も深い考えはなかったのだが]
――……なにか、
言葉を間違えたような……
いや、これで正しいのだろうか……?
[一度悩ましげに眉を潜めて、結局瞳を伏せた*]
…………っ、
[シャノアールの言う通りに「仕事」を済ませ、カチューシャが戻って来たとしても。
誰かの犠牲によって生を取り戻すことを彼女は望むのか。自分の意志とは無関係に人を殺したその身体で生きることを望むのか。
そう、二等室のあの部屋でも迷い、シャノアールと"契約"した後も幾度も胸を過ぎる、問い。
先の事を考えれば、全身が怖気立つ。
自身の思い入れだけで、自分はあの少女により深い傷を刻み、消えない十字架を背負わせようとしているのではないか――?]
[長い長い、息を吐く]
……何でだろな。
傷ついた細い喉とか、声が出せないトコとか見てたら、
護らなきゃいけないと思った。救わにゃならんと思ったんだ。
何が何でもこいつは生かさなければいけないと思った。
[最初の死者が出た後、探し回ったのも。
食堂室での集会に混ざりつつ、何処かで気にかけていたのも。]
でも、それだけじゃなかった。
多分、何よりもまず、生きていて欲しいだけだった。
[独白のような言葉の後、誰にともなく紡ぐ。]
シャノアールは……魂の状態で見てるっつってたな。
其処にいるかは分かんねーけどよ。
俺はお前を救えるもんだと思ってた。
でも、この方法じゃどう考えても駄目だった。
人の都合なんざお構いなしの身勝手な奴が乗り合わせてて、悪かった、な。
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