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……ふむ?
領民の統治……だと、そうだが。
……偉くはないぞ。
国内に何百人といるからな、私くらいの領主は。
[と、肩を竦めて]
……どうやって、か。
この乗り物はよく判らんが……飛ぶというのは基本的にはあれだ、揚力か浮力でだ。
大気より軽い気体を使うか、でなければ、風を切って浮く力を得るか……、
[と、かつて教わった古代の科学を、どうにか思い出して]
私は、元の世界では宇宙海賊をしていたわ。
ありとあらゆる【悪事】の種類に加担していた。
これもサガかしら?
この星で面白い研究が為されていたから、
私はその研究結果を全て私のもの(>>5:63)にする事に決めたの。
二束三文にもならないものだけど、
………ある価値があったから。
私がいなくても、そうね。
………、この災禍は起こったでしょう。
私は、私のタイミングで事を起こさせて貰っただけ。
[蠱惑的な笑みを向ける。]
最初の引き金は、
【ブライアン】博士の死から始まる筈だったわ。
その瞬間に生物災害は起こる筈だったのだけど、
私がズラしたとも言えるかしら。
【あれ】はね、かなり特異な適合者なのよ。
彼の子供も変わった【適合者】であった事を踏まえれば、
何もおかしい話はなかったけれど。
【あれ】こそが、目指す兵器の形ではないかしら?
[妖艶な微笑みを崩すことなく語る。]
……ヒノモト?
知らん国だな……、
[とは、頸傾げて]
まあ……飛ぶものというより。
ここから逃げられるもの、というほうが正確だろうな。
[とは、溜息吐いて]
これがどう動くかなんて、私は知らん。
ただ、上に開きそうな場所があるというだけだからな、
とはいえ……、探せば、あの上の割れ目を開ける手段くらい見つかるかもしれん。
君の持っている、それ――あの扉をあけれるもので、反応する場所などないか?
私は【あれ】を生み出す為に、
この世界で暗躍したと言えるでしょう。
そして、利益の回収はほぼ終わろうとしている。
だから、この災害をそろそろ収めたいと思っている訳。
[神父はどこまで語っていると思っただろうか。*]
面白いものよね。
私を信頼して皆が【洋館】に向かってくれたわ。
ある者は引き裂かれ、ある者は生きたまま喰われ、
生前の尊厳を蹂躙されて蠢く屍(かばね)となる。
嘲弄のしがいが無いといえば、完全な嘘ともなるでしょう。
貴方も、そんな彼らを見て愉しかったかしら?
消されるのは困るし、黙って消されるつもりもないが……、
[ぱしっと、カードを受け取って]
詳しい、か……かもしれんが、さして差はなかろうよ。
それに、隠されてるものを探すのは、君のが得手ではないか?
[と言いつつ、周囲を探し出すが]
[ベリニが、小さな体から離れて飛翔する。]
(まだ、言葉は話している…記憶は残っている?)
シルビア、このアンプル……。
どうやって使うの?
[どんな声を出していたか分からなかった。*]
にひひ。でもおじさん、私から見たら隙だらけよ?
何て言うかな、一番戦いやすそうな感じがする。
[理性のある人ほど、忍術には嵌めやすい。余計な知恵があればあるほど、騙されたりするものだ。それから、責任感がある人とか真面目な人とか。そういう人も結構ちょろい。
そういう観点から言えば、ばるたさんは忍者とあんまり相性はよくないだろうなぁ、って言うのが今まで見てきての感想。]
別に探し物が得意な訳じゃないよ。あと、さっきまでバケモノいっぱい屠ったので疲れましたー。私は休みたい。
[そんな風に適当言って、私はその場に座り込んだ。
腐った臭いも、敵意も、怪しい気配も今のところはどこにもない。少しくらい休息したっていいよね。]
……、隙、ねぇ。
[確かに、そうかもしれない。座り込んだ少女を目の端に、苦笑する。
こういう少女相手に、戦う気になれないというのは、確かにある。
しかし、まあ――舐められるというのは、あまり、気分のいいものではない。
といって、無駄に殺気を放つほど、暇でもないのは確かだったが]
ま……いいさ、では、休んでいてくれ。
飯を食っていても、文句はいわないぞ。
おじさん、私の世界の人じゃなくって良かったねぇ。
[にっこり笑ってそう言いながら、私は風呂敷を広げて中から水を入れていた竹筒を取り出した。こく、こくと喉を潤すのはどれくらいぶりだったか。]
・・・。
[ついでに飢渇眼も一粒口の中へ放り込んで、おじさんを目で追う。
・・・なんだろう、なんだか悪戯したくなってきた。
私は気配を消して、音もなく跳躍した。綿をたっぷりつめてある忍足袋により、着地の音もない。鉄の塊の上に、ちょうどおじさんから見えない死角に入って、そこから様子をうかがおうと。]**
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