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[間を開けて城主は本棟四階にある自室へと戻りゆく。
何の気まぐれか自らの足でその道筋を辿った]
―居室―
[重く堅固に見える扉も城主の前では容易く開く。
部屋の中に進むと背後では扉の閉まる音]
――…ロラン
あれもまつろわぬ者であったが――…
[其れも闇へと堕ちてしまった。
最期に城主を呼び此処にあることを望んだ青年。
請わずともそうなる彼、今は小鳥の許にあるか]
――では、あなたも夜の民だと?
[襟に触れる手を払うことはない。
首筋に感じる指先には、人間とは思えぬ冷たさがあった。
ああ、と理解する。
彼女は夜の民なのだと。でも、自分とは違うのだと]
あなたは吸血鬼、ということかしら。
[ぬばたまに意志を持って視線を返す。
飲み込まれはしない。そこに恐怖の色は浮かばなかった]
[壁が立てた音は宵闇に小さく響いた、か。
主の言葉>>*10を聞くと焦りが和らぐのを感じて――表情も和らげた]
少なくとも今の俺は、我が身可愛さで動いているだけですよ。
あの子やアリョールに会ってからというもの、村でのこととか、事件の裁判のこととか、森の中でみんな死んで行った時のこととか――封じていたはずのことが次々と浮かんできて……
[事件――小さな村で起きた作物の窃盗及び目撃者の殺人未遂。
被告人は男の兄だった人。
その小さな村では作物の窃盗も殺人も大罪であり――男及びその家族は、村民にさんざん痛めつけられたうえで獣の棲む森に放り出された。
ともかく、その忌まわしい記憶を追い出すために、最悪の想像に走ったのだと男は自分を省みた]
いえ、我が主の手を煩わせなくとも、安否は俺が確認しに行きます。
[抗わない娘の襟を引き、折れそうな首に冷たい指を触れさせた]
――?
[困惑に目を細める。
痕がない。
どれほど旧くても消えないだろうと思える己の傷と引き比べて。
では勘違いなのだろうか]
[数秒で、重い腕を挙げているのが辛くなって手を離した。
元の褪めて皮肉げなそれへと表情を戻し、素っ気無く返す]
どう呼ばれようが知ったことじゃないわ。
私は私。それ以外のモノになった憶えはない。
吸血鬼なんて……
皆燃えて灰になってしまえばいい。
[闇色の火花がチリ、と辺りに散って、
女が腕を組むと宵闇に歪んだ夜は元の顔を取り戻すだろう]
ダニールは、ここまで読んだ。 ( b2 )
[そう言うとゆっくりと歩き出した。行く宛などないに等しかったけれど]
俺はもう、過去には囚われてなどいないつもりだったのにな――
[城に囚われ夜に囚われ。
それでも、
ヒトであった者をも捕えようとする忌まわしい”過去”からは、それを封じることで逃れたつもりだったのに]
……
[主の言葉>>*11を無言で聞いていた男だったが、最後の言葉にふと苦笑すると]
ごく稀にはこういう事態も悪くないと思えてきましたよ。
この先がずっと平穏無事、順風満帆、もう死者は絶対に出ないと約束されていればの話ですが。
[そう、男の今の願いは、これ以上死者が出ないこと。
とはいえ、単純に人間達を心配しているのか、この城の悪い噂が増えるのを心配しているのか、本心は表情からも声からも窺えないだろう**]
[彼女がなにを思ったのかは分からない。
どちらにしろ、穢れた血であることは間違いないけれど。
母親の代わりに叔父に抱かれる女だ]
……燃えて、灰に。
[その言葉に虚偽はないように感じる。
考えの纏まらないまま、褪めてなお秀麗な貌を向いた]
そのハンカチは、――ダニール、という方のものでしょうか。
ならば、あなたが持つべきものですね。
汚してしまって、本当に、申し訳ありません。
[丁寧に礼をする。戻る空気に、無意識に息をついて]
[踵を返しかけて、蝋燭の包みを無造作に、娘の胸元へ突きつける]
頼まれてくれる?私は中には入れないみたい。
[投げ遣りであるが故に虚飾のない笑みをフィグネリアに向け]
貴方、ところで――お名前、なんだったかしら? **
―居室―
[城主は寝台に腰を下ろし顎を引く。
俯きがちなその横顔は何処か憂いを帯びたもの]
死者を出さぬには宴を終わらせぬばたまの檻を開くより他ない。
けれど、吸血鬼が居なくならねば終わらせられぬ。
それがこの宴の『理』であるから――…
[誰かの声に独り言ちて困ったような貌をする]
人が吸血鬼を葬るか――…
若しくは噂に聞く封じの力に依りて其れを為すか。
[その力持つ者がこの城に居るか如何かも知れない。
赤いケープの少女が不思議な事を言っていたから
それが引っ掛かっているだけかも知れず。
ふ、と物憂げな吐息を零し闇に意識を傾けた**]
── グレゴリーの部屋 ──
[その扉が開けられたとき、城そのものにも似た冷気を感じた気がした。
いつもと変わらぬ…否、ほんの少しだけ何かを捩じ伏せたような──飄々とした口調で挨拶をするグレゴリーの周囲はそれとわかる程に酒気を帯びている。]
──…、
こんな時に、酒に走る男ではないのはわかっていた。
だから──]
[グレゴリーの左の首筋に穿たれた傷痕を目にした時、視界の端が暗くなるような錯覚を覚えた。
それは拭うことのできない闇の刻印。]
──少尉、
[これまでに起きたであろう出来事を推測する。
ロランを殺した者は、現場に短剣を置いておけば、誰かがグレゴリーを糾弾しに来ることを計算していたのだろう。
グレゴリーを下手人として裁かせるため、あるいは──
グレゴリーにその者を引き渡すため。
だとすれば、自分はまんまとその奸計にのって、ここまで導かれたことになる。]
──中へ、入らせてもらう。
[宣言し、その通りにした。
室内を一瞥すれば、サイドボードに酒の空き瓶。
それも一本のみならず。
酔いで鈍らせようとした感覚。
彼なりの努力の証。]
[背後で扉を閉ざして、ふたたびグレゴリーと目を合わせた。]
…わたしは、ここにいるだけでおまえを苦しめているな。
──すまない。
-- 廊下 --
[目を閉じても寝入ることは出来ずに起き上がる。]
[シルクのスカーフを一枚、首に巻いて傷を覆い隠した。]
[それからひたひたと裸足廊下に出て、小窓から外を見る。]
[夜の闇が心地よくて、自然と口元が笑みを作っていた。]
[身体が人間の血を求めている。]
[その欲望のままに動いてはダメだということは理性が悟る。]
[でも、わからない。]
[親吸血鬼の血にすら身体は貪欲に反応したのだ。]
[そして―血で渇きを癒したときのなんともいえない感覚。]
[えもいわれぬ快楽の瞬間を、覚えてしまった。]
[果たして人間の血を見たとき、冷静でいられるかは―。]
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