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>>319続き
[……けれど。言葉にはしない。その苦しみを、一番味わってきたのも、きっと目の前のこいつだ。声を持たぬ頃、体を持たぬ頃。おそらくは、寄り添うことしかできなかったその痛みを誰よりも知っているのが、このあきらという存在だ。分かってる。分かっている。]
[長い、息をついて。頬から下ろした手を床について。目を閉じて呼吸を落ち着ける。]
あいつが選ばなくても。選ばないのはわかってても。
どこかに逃げ場があるってことが、救いになるって、思ったんだ。
……お前の言ってることは、正しいよ。
分かってる。あいつは立ち向える。俺なんかよりずっと。だからあんなボロボロになって、だからあんな風に死んだ。
……俺、生きてても。
できたかわかんねーもん。
勝手にキレて、勝手に戦って。余計傷つけただけだろ、きっと。
……だから俺じゃないって、そんなの、分かってんだよ。
俺、リッカも救えなかったのに。お前らみたいに強くねーから。
ああくそ……悔しい。
悔しいな……。
>>316花
そう。
[繰り返された言葉に頷いて返す。
続いた反論に口を開きかけて、あなたが何か気づいた様子だったから口を閉ざした。
あなたが頷くのをみて少しだけ笑う。]
分かってくれたならいいんだ。
立花が悲しいのもわかるけど、他の人の気持ちを無視しちゃいけない。
それに、立花が自分を責めて悲しんでると、悲しいよ。要らないものを背負い込んでるなら猶更ね。
[ポツリ、と貴女には似合わない苦笑と共に落とされた言葉に頷きを返す。]
まずはこうやって、私や成さん、一平なんかに相談すればいいさ。
何も言わずに始めちまった立花には、これも進歩だろう?
[そうして卓から少し斜めに体を外した。軽く自身の膝を叩いて示す]
死んだの見ちゃって辛いのは、抱きしめたげる位しかできないけど。
>>319水
[射殺すようなまなざしに、こちらはスッと視線が冷えた。]
呪いだから、なんだ。その呪いに耐えられないとでも言うのか。
それは、耐えてるときわちゃんに対する侮辱だぞ。
苦しんで悩んでしんどくて、それでも乗り越えるのが、ときわちゃんだ。
一人じゃ無理かもしれねえ。……なら、周りが支えればいい。その、支えてくれる周りの人を得られるのも、ときわちゃんが今まで頑張ってきたからだ。
ときわちゃんを、お前基準の、小さい、弱い女にしたいのか。
お前の言ってることは、自分が耐えられないから、ときわちゃんに誇りも矜持も捨ててくれって言ってるのと、どう違うんだ?
惚れた女のために、自分も共に痛みを背負うと、何故言えない。
自分のためにときわちゃんの一部を投げ捨てろという男が、どうしたらときわちゃん「を」、しあわせにできるってんだ。
寝言いうのも、大概にしやがれ。
>>319水(>>325続き)
[それはあなたが長い長い息を吐き出して、激情を吐き出すまでの追い打ちだ。
「あんな風に死んだ。」
こぶしがあれば握りしめただろうが、あいにく両の腕はない。だから歯ぎしりみたいに偽物の歯を鳴らしただけ。]
──……あぁ、死んだよ。死なせた。
[違う、これは自分の痛みだ。ときわちゃんのためのものじゃない。一度口を閉ざす。]
それでも、ときわちゃんの選んだ道だ。死んだのが正しい、仕方ないなんていってねえから、勘違いすんなよ。
ときわちゃんの選んだ道をいくのが、ときわちゃんの生き方だろ。
ときわちゃんに寄り添う以上の、そうしてあのこのしあわせを願って動く以上の、一体何ができるんだ。
悔しいだのなんだの言ってるうちは、ときわちゃんは任せらんねー。
悔しいのもしんどいのも飲み込んで、それでもときわちゃんに寄り添える度量つけてから、出直しやがれってんだ。
>>321>>322 花
うお、お前もそんときのこと考えてたんか!おれもだ。あのときはじんが先陣切ってくれたし、ねねが来てくれて助かったな。
……おれは。おれはりっちゃんを守れなかったらかあちゃんに怒られちまうからな。当たり前だろ。
[あなたに考えていることが分かれていてむず痒かったが嬉しかった。はっきりと言葉にされた気持ちには自分も素直に答えた。ずっと甘えただと思っていたあなたも変わりつつあるのだろうか、そんなことを思った。]
[しんしんとふりつもる雪には懐かしさを感じただろう。詳しい文化を知っているわけではなかったが神聖なものであることは彼にも分かっていた。無言で見守る。]
(こういう踊りしてるとき何考えてんだろ)
[幼馴染の”かあちゃん”はとても綺麗だった。そんな大人になるなんてだいぶ先だろうと思っていたのに。だぶらせた表情には首を傾げいやいやと横に振った。少々頬が赤い。]
>>329続き
[それからおせんべいのくだりになり、鼠の彼女から肯定をもらうと、立花は嬉しそうに頷いた。]
…あれ?
[ところが、どっこい。その問題のたくさんのおせんべいが入っている袋は手にない。背負っているリュックには当然ない。だって、今しがた食べる為に出したのだから]
…あ。
[そしてその出したおせんべいの袋は。さきほどもっていた一枚のおせんべいを持っていた手の。反対側に抱えるように、持っていたはず。]
[立花はバシュっとブランコを見た。あきらに駆け寄る際に落としていったせんべいは地面とキスをしている。そしてそのとなり、そこに袋はあった。数枚せんべいをまきちらして]
ああああああ!!!
[そして立花は2人になにも言わず慌てて、せんべいの元へかけていく。脳裏に食べ物を粗末にしてはいけないという常盤の怒った表情を思い浮かべながら**]
>>327鼠
そのうち乾パンでも持っていくよ。
[高尾が買ってた、なんて付け足した。]
──そうだね。だから、恨むのも“どうして最後まで使ってくれない”、“作っておいてなんで無駄にする”なんて、そんな感じだ。ただ生きてるだけじゃなくって……自分の命の使い方が、最初っから決まってる。
ロボット三原則、だっけ? アレに縛られてないだけかもしれんね。それでも、……動き出したら、そうも行かないんだろうけど。
[その話をしたのもずっと前に思えるし、あなたがかじって動き出したのは、はるかに昔のように思う。
どこか懐旧を思わせる呟きを零してから、]
ときわちゃんが仕えてる相手だしね。
よくは知らないけど──でも、敬って損はない、とおもう。よ。
>>325 >>326猫
噛み合わねぇな。はじめっから。
[吐き捨てた。再び目に火を宿して睨みつける]
耐えられるだろうさ。けど、そもそも、んな痛み味わう必要ないって、俺はそう言ってんだよ。
あいつが選んで耐えるなら俺もごちゃごちゃ言わねえが。選ばされたって、他に選びようがなかったって、誰が否定できるんだ。
だから。はじめっから。言ってんだろうが。
自己満足だって
[ゆらりと立ち上がる。今、間違っているのは自分だ。正しいのは、あいつだ。分かっているけれど。服についた汚れを、パンパンと払って。]
お前、自分ができるからって、人にもそれができると思うなよ。
お前がいる限り、誰もあいつのそばに寄り添えるわけねーだろ。わかってんのか。あのなぁ。お前以上にはなれねーんだよ。
[血を吐くような声でそう言った。血は、流れていないけれど。]
あいつが日常を愛する限り。俺はここで、ここの店主で、あいつの雇い主をやる他にない。それがあいつの幸せなら、100年でも200年でも続けられる。
その先にいつか、あいつがやめたくなる日が来た時。選んでもらえるならって、はじめからそんだけの願いだってのに。
……わざわざ来て暴きやがって。
>>331猫
嬉しいわね。……高尾?
[付け足された名前に首を傾げる。最後に見たのは確かに窓から二人が飛び出すところだったが、猶更乾パンで繋がる理由はわからず。]
決まってる、ね。だったらアタシ、生き物で良かった。
モノの生き方は向いてなさそうだもの。
[生まれ方からして違うという話があったばかりなのに、そのような感想を洩らして、]
――今動いているあなたの実感かしら?
["そうも行かないんだろうけど"と零すあなたへ、皮肉気に響く問いを投げる。]
[損はないというあなたへ一つ頷いて、]
まあ、ね。敬うと言っても、手でも合わせるくらいしか思い浮かばないけれど。
その為に人間に化ける力だけ残しておいたのかしらね。
>>332水(>>334続き)
──ハッ! 次は“あたしがいるから”か。
他人のせいにして、だから自分はできないんだ、か。
“お前がいなくても”、“お前以上に”の一言が言えねえくせに、他人のせいによくできるな?
あたしがときわちゃんに寄り添ってきたのは、他人なんて関係ねえ。“あたしがあの子に寄り添いたい”って思ったからさ。そうして、ずっとそうしてきた──もうあの子が子供じゃなくなって、いつもはあたしを必要としなくたって、寄り添う必要があるなら、いつだって飛んでいく。そうやって実行してきた。──誰がいたってだ!
しようともせずにできねえのは他人のせいにして、恥ずかしくねえのか。
それを惚れた女に言えるのか。
……それでお前、選んでもらえるとでも思ってんのか。
自分を否定して、舐めた目で見て、いつでもいいんだよおいで甘えていいよ、逃げておいで、なんて。
それこそ、悪魔の囁きと、何が違うんだ。
選んで欲しいんなら、てめえから動け。
ときわちゃんも、女も。
ただ待ってるだけと舐めくさってんじゃねえぞ。
今のうじうじしてるだけのお前なんざ、とっとと捨てて先に行くわ。
>>333花
立花は悪い子じゃないよ。間違っても、ちゃんと正せるだろう。
雪華さんは分かってくれてるよ。
[ちゃんと理解してくれた様子のあなたに少しほっとしたように微笑を向けた。]
うん、そうしてくれたら私たちは立花の為にいっぱい頑張れるからね。
[抱き着いてきたあなたの頭と背中を抱き返して、慰撫するように背中をゆっくり撫で叩く。それはいつか友人である貴女の母親が貴女にしていたものとよく似ていたかもしれない。]
嫌な夢見て怖かったね……だいじょぶだよ、皆生きてる。
大丈夫。
[そう繰り返し、あなたがもう大丈夫だ、と離れるまで抱きしめながら撫で続けていた**]
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