情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[歌い終わると、ローズは満足したように、微笑み]
やっぱり、伸びちゃったわね。
[と、小さく舌を出した。
そして二人で、医務室の除草作業をしながら、ヤ=ナギの目が覚めるのを待っていた]
[それは子供の頃。
体が丈夫でなかった為、よく熱を出しては寝込んでいた少年時代。
元気盛んの兄は、その日も夕暮れまで遊んで帰ってくる。弟に団栗のお土産を包んで。兄の帰還は遠く離れた部屋からもわかる。
足音を立てて弟の部屋に入る兄の笑顔。手渡されるいくつかの団栗。汚れた服で弟に触れる兄を叱る母。母の怒りからそっと兄を逃がす父。
兄から貰った団栗が、窓から差し込む夕日に照らされてオレンジ色に光る。キラキラと。
命の終わりを告げる暗い深淵から、聞こえる何かが彼を救い上げる。それは最後のキチェスの神聖なる歌声。]
…………夢……?
[細く目を開けると、緑色が眩しい。まるで森林で昼寝でもしてしまったかのような錯覚を覚えた。反射的に体を起こそうとするが、異常なだるさのせいで力が出ない。
新緑の隙間から見えるのは、空のように青く輝く長い髪。すぐ横には黒い服の青年が穏やかな表情で座っていた。
無理に体を起こすと腕に刺さった点滴が引かれ、ガタン、と音を立てた。それが自分と繋がっている事を確認し、管を降りる液体を眺める。そしてようやく残酷な現実を思い出す。
二人は物音に気がついたろうか。ナギは掠れる声を振り絞った。]
…ショウさん、は…?
[呼んでから感染の事が微熱でぼやけた頭をよぎり、近寄るなと指示を出す。が、彼らが防護服を着込んでいない事に気がついた。
覚悟してるのか、と一層切なくなる。
自分が倒れてからどのくらい時間が経ったのだろうかと、ショウを置き去りにしてしまった事が気にかかった。
スイ=レンの応え>>39に安心し、起こした体を再びベッドに預けた。]
まだ、横になっていて…。
[起き上がろうとするヤ=ナギをそっと宥める]
ショウさんは、さっき、スイ=レンがちゃんと安置したから。安心して。
点滴したから、少し熱は下がったみたい。大丈夫よ。
[そう言って、ヤ=ナギの額に触れる。先ほどより少し熱が高い感じがする。やはり一時しのぎでしかないのかと思うが、できるだけ表情には出さないようにする]
何か、食べ物か飲み物ほしいものある?
[点滴のおかげか今朝よりは熱は下がったように感じる。だがこの呼吸の苦しさを和らげる何かを思いつくことは出来ないまま。
それでもローズの優しさ>>60が嬉しくて水を頼んみ、そしてスイ=レンを呼び止めた]
…スイ=レンさん…あなたに…僕のキィ・ワードを…預けます。どうか自由に…。
[喋りすぎたのか呼吸が乱れ、大きく咳き込む。落ち着いてからレンの目を見据え]
兄の名前です。
僕のキィワードは、”コバ=ノ=ラン=タナ”
…兄の名前です。
[スイ=レンの反応はどうだったろうか。ナギは痞えが取れたような気持ちになって、体の力を抜いた。]
[おそらくは国家機密にも等しい、厳重に鍵のかけられた”TOP SECRET”。
そんなものに関わる気も、逆らう気もまるでなかった。
もしかしたら、既に意味を成さない母星の秘密があるのかもしれない。
もしかしたら、誰かがいたずらにしまった、他愛のない何かがあるのかもしれない。
―もしかしたら、二人が助かる何かが出てくるかもしれない。
…何もないのかもしれない。
それでも「意地だ」>>4:168と言ったスイ=レンの望みを叶える事が出来るのであれば、十分なのではないかと思った。
横たえたままの肢体はそのまま、ローズとスイ=レンを忘れないようにとでも言うかのように、彼らの姿を追った。]**
>>61
[求められるように、水をもってきて、飲みやすいようにストローで飲ませる]
どうぞ。
[退席中だったので、キィ・ワードの内容は聞いていない]
─医務室・少し前─
[ローズの歌声が響く。
キサナドとは違う、日々の祈りのような素朴な──>>52]
……!!
[無言で目を見開く。
昔。歌っていたひとがいた。
あれは────]
…………。
[表情を隠すように僅かに顔を伏せ、歌に聞き入る。>>54
緑の気配がやわらかに香り、ナギを優しく包み込むようだった。]
…いや。
懐かしい歌を聞かせて貰った。
──…昔、俺の面倒を見てくれたリアンが良く歌っていた。
[今までは語らなかった、昔のことを口にする。
問われれば、簡単に昔語りをするだろう。]
ああ、これだけで…そうだな。
[除草は最小限に留めた。>>55
草を手にするたびに、僅かにローズの顔が翳るのだ。
そうして、緑なす草を眺めて呟く。]
こいつらは、俺たちが死んだ後も…
ずっと、ここで生きていくんだろう。
不思議だな。
今までだって生きていたはずなのに、こんなにも──
こうして、植物の生を感じたことはなかった。
[他愛のない会話。
掠めるようなキスに、笑って軽く肩を抱く。]
────…ッ…!
[一瞬。目の前が暗くなる。
咄嗟に身体を支えたから、ローズは気付かなかっただろう。]
(───…まだ)
[拳を握り締め、息を整える]
(……もう少し)
[伝えきれていない。
僅かに熱を持ったようにも感じられる息を、押し殺した。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新