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―205号室―
[荷物の中からポーチを出すと、その中からいくつかのシュシュを取り出す。
ちなみに、シュシュというのは髪ゴムの周りに布がくしゃってなって巻いてある、なんつーかいつからシュシュとか呼ぶようになったんだっつーか、最近はスパッツの事もレギンスとかわけわからん言い方するらしいね!
…それはさておき。]
……これでいいかな。
[小さな小花柄の、可愛らしいシュシュを発掘する。
可愛かったから買ったのはいいけど、自分にまったく似合わなかったので、ほとんど新品同様である。]
わ〜?!?!?
ほんと? それ、ほんと?
[やった! 宇留間に褒められたぞ!
第二段階、女子と思って貰うは大成功だ。
第三段階は、いよいよ恋をするだが、この日恋プログラムは少子化対策と銘打っている以上、もちろん子作りを視野に入れた恋愛をしなければ意味が無い。
よし。]
う〜るるん。
セックス、しよ?
[保奈美風]
…うん。…
[口付けの後、頬を赤くして]
本当に、…
……お前は、真っ直ぐにものを謂う。
なら、…いっしょにしあわせ、だな?
[と、掠めるように口付けた]
傘が意味のない天気とか、
酷すぎたな…。嵐だった。
[矢口の問いに、うん。と頷いて。]
正確には、この学校に入る前から。
このプログラムは僕じゃ止められない。だから全員がちゃんと出られることだけ考えるようにした。
“特別プログラム”には誰も送らない。それだけならなんとかなりそうだったから。
ガルシアや西野に、恋心みたいなのがありそう?
[少しだけ顔をあげて矢口の顔を見たが、またすぐに別のなにかへと視線を移す。]
だったら、残った方がいいのかも。ここは恋しか考えられない場所だから、育みやすいかもしれない。
[風峯のことを忘れられるなら…と出そうになった言葉は言えるものではなく飲み込んだ。]
……はい?(声:水谷豊)
[右手の袖からゴム弾が2(6)個落ちた]
いや、うん。はるな愛より綺麗だと思うのは本当なんだけど、ね。
……。
まだ夢を見ているのか、な。
[また虚ろな顔になった]
全員が、ちゃんと……か。
……一応、確認するけど。
その誘いに乗って、ほいほい付いていったら。
恋愛を諦めて脱出にのった、とかで。
特別プログラムとやらに送られる、なんてことは。ないんでしょうね。
[クラスメイトを……それも、恋を応援していたクラスメイトを疑う。
ちょっとした、自己嫌悪。それが、胸を満たす。
まあ。いずれにしても、結城の立場では、ない、としか、答えられないだろうけど]
[――日恋と、二年F組。結城のなかで、どちらが重いのか]
……結城くん。
私、言ったよね。私より前に、都ちゃんの心配したら、って。
[……トーマス。あのヤクザが言っていた、言葉]
職務中の恋愛は、禁止……だっけ。
都ちゃんに、肝心なところでズレた態度ばかりとるのは……そういうこと?
んもぅ〜〜〜!!!
[牛じゃないヨ]
アタシ、オカマじゃないっつーの!
ほら、カッ!! と目を見開いて!
うるるん、覚醒、覚醒〜
[拡声器を取り出して、宇留間の耳元に当てた。]
ん…遠回しにいうの、苦手なんだよ。
[ごまかすように、頬を掻く。]
ああ、そうだな。
一緒に幸せになれりゃ、それが一番っちゅう話だ……っ。
[触れるか触れないかの口づけをされ、赤くなると同時に言葉がつまった。]
ああ……ありゃ本当に嵐だった。
職務中、必死に恋愛しようとしているアタシが通りますよ、と。
[器用に電波を飛ばすが、恐らく結城以外に受信出来るクラスメイトは居ないだろう。なぜならry]
[矢口と鶯谷が会話始めた頃から、微妙に椅子の上での姿勢が
不自然に逸らされたり傾いたりしたが、
…まぁその場にいる人たちは理由を察してくれると信じている。]
じゃあ、私は手を伸ばせる位置まで
頑張って壁を登ってみなきゃだね?
[そしたら、届くでしょ? 西野の言葉には、そう言って小さく笑った。
マグカップが温い。漸くしっかり飲める温度になったので
こくりとひと口含んで、飲み込む。
その間に、矢口が食器を洗いに立ってしまったので、
密着していた場所が少しだけ寒かったけど、我慢。
…というか雷鳴ってる間ずっと引っ付いていたら
幾ら友人でも邪魔くせぇことこの上ない。 すまんかった。]
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