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――――おかえりなさい、おねえちゃん
[キッチンへ戻ってきた姉の姿は
先刻よりも随分――――]
[ 否 ]
[地下室で起こした凍傷で
欠けたのだろう右手の指
窶れた身体 艶をなくした髪]
[“変わらない”のだ
少女がさいごに見た、姉と同じ]
[少女は、“変わった”まま、“変わらない”]
[目の下の隈も、青白い顔色も、昏い眸の色も
病の証であったものは、今は、どこかへ]
[健康そのものであった姉とは
かつても いまも あまりにも対照的]
…… うん、 うん
もう、すっかり食べごろだよ
[キッチンテーブルの上へ、小皿を出して
スコーンとジャムを、載せていく
小皿の横には、あたたかい紅茶を]
このジャム、すごく懐かしくて
おいしそうな匂いなの
きっと すごく美味しいよ
[きっと、これが姉と共に過ごせる
いまは さいごの ]
[その姿が見えなくなってから、ようやく視線を外し
ちらと床に落ちたままの赤を一瞥する
――程なくして、赤は砂になって崩れた。]
[くると振り向き、黒い風はまた疾りだす]
[――そうして なんか弱そうなのを見つけた狼は、
廊下の床の上、ぱたんと座った。]
[こちらから声を掛けることはせず、
ゆるくしっぽでも振りながら、
向こうが気づくのをただ大人しく待っている。]
[こちらに近づいてくる獣の足音。
立ち止まって辺りを窺えば、
床に大人しく座っている黒狼の姿を見とめた]
クレーシャ。
[頭の中で、黒銀の獣の励ましの言葉が蘇る]
[最初に調理場で会った時と同じように、
そろそろと歩み寄っては屈み、目線の高さを合わせると]
……きみのその首飾り、
少しの間貸してもらってもいいかい?
[まず口にしたのは、そんな問い。
記憶と共に聲を交わす力も還ってきたので、
彼が狼のままでも言葉を聞きとることは出来るだろう]
大丈夫。取り上げるような真似はしないから。
[顔を上げたことで、たくさんの傷の中でも
一際大きな傷跡が目に入る。
僅かに眸を伏せながら首に両腕を回し、
器用に結び目を解いた。
いびつな形の欠けた硝子玉を
半分ほど糸から外して、新たに通すのは――
天辺に花弁の銀細工が施された、小さなたまご]
[たまごの飾りを通し終われば、外した淡碧の珠を元に戻して。
再び首元で輪を作ると結び直した]
…………これでよし、っと。
私はそこまで大したことはしてなくて
ヴァレリーさんと、もう一人凄腕の魔女がかけてくれた
魔法がほとんどだけど…。
幸せを届けてくれる、天使のたまご。
加えればこの不恰好な数珠も、
だいぶお守りらしくなるかと思ったんだ。
[傍から見ればなかなか変化には気付けないかも知れないが。
似合ってるよと、装い新たな黒狼の頭を撫でる]
………… ありがとう。
[聲の調子も表情も、変わらなかったけれど。
先刻までより増した尻尾の勢いは隠しきれないようだ。
撫でられれば、目を細めて擦り寄って、]
やり残したことは、もう、ないか?
…………うん。
心残りも果たせたし…十分かな。
それにわたしは欲張りだから、早く出て行かないと
また新しい未練ができてしまいそうだよ。
[この奇跡の記憶をどれだけ持って帰れるかはわからない。
それでもどこかには残ってくれることを、祈りたい]
だから。
一緒に帰ろう、クレーシャ。
[灰青の眸からは涙が零れていたけれど、
表情は微笑みを湛えて。
擦り寄ってきた身体をぎゅっと抱きしめる]
[腕を離した時には、そこに今までの青年の姿はない。
目の前の狼と同じ色をした、
漆黒の体躯に深緋の眸もつ狼が代わりに現れて]
くぅん
[ひとこえ、鳴いた]
― 外 ―
……!
[雪を踏みしめる足とは別の、鈴の鳴らない足音がする。
ゆっくりと頭を上げれば、此方にむかって足を進める少女。]
オリガ、……
[彼女の傍に足を進めたが、言葉が続かない。
目の前から消えたオリガと再会できたのは、最後の奇跡か。
しっかりと、腕に力を込めて、その身体を抱きしめる]
……すこし、冷えてしまった。
[また、いつかのようにケープをその肩にかければ、いつの間にか銀の薔薇も其処にある。]
此処が楽園でも 夢でも
おれはそろそろ、出なくちゃいけない
[どちらにせよ、永遠に居ることの出来ない場所だから]
ずっと、一緒だと、いいな
[ ゆめを、みてしまう ]
………
ダニール、あんた、言ってくれたもんな。
願えばなれる、って。
[それは、此処に限った話なのは解っていて
もう聲は出ないし、この声は届かないけれど。]
おれは、この子と、…オリガと、一緒に居たい。
[とても、小さな独り言。
きっと傍の少女にも届かないくらい。]
あんたにも、また会えるといいな。
[オリガを抱きしめる腕に、力を込めた]
あ……。
[ケープを肩にかけられれば、冷えていた全身が温もりに包まれる]
……前も、こうしてかけて貰ってたっけ…。
[ぽつり、と呟く。
あれほど恋焦がれていたのに、どうして今まで思い出せなかったのだろう。
感情は認知していたとはいえ、やはり、記憶が有ると無いとでは全然違う。
今では、こうして彼との想い出一つ一つをしっかりと噛みしめられる]
……あの、レイスさんは寒くない? 大丈夫?
[いつも自分の為に彼は上着を貸してくれている。
それが、気がかりでもあり、嬉しくもあり。
羽織った上着にそっと手をかけ、笑みを浮かべる。]
……いつも、ありがとう。
あの、上着の事だけじゃなくって、他にも……その……。
[しどろもどろになり、首筋までをも赤く染める。
抱きしめられれば、鼓動を高鳴らせながら、ぎゅっとレイスの背に両手を回した。]
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