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[目の前でオロオロしているのが見えるが、そんなに慌てたり動揺するようなものだろうか、と思っている。
セーガが狼狽えるならば、分かるものの。
救急は断る前にベルが端末を戻したので、解決したものと判断し、何も言わず]
……、まあ、やめならそれでもいいけど…
落ち着いたから。
[休憩と言うなら近場に見える長椅子へ向かうだろうか]
飲み物はどっちでもいいし…
つか、そっちの方が落ち着いた方がいいんじゃないのか
とりあえず… 座るとかして
[そう言う]
…………
[座るなどし、暫くすれば口を開く]
…何か出来たかも しれないけど
…
[出来ないこともある/黒く塗り潰されたように]
それで……良かったんじゃないか
[言葉にはならず、別の言葉が出た]
[勿論、ベルが異能を使わずに、ベルにカウンセリングを教えてくれた亡き人物に働きかけることは充分出来たかもしれない。
それでも、ヴェスから出たのは次の言葉だった]
頭や心が覗けるんだろ
そいつと……同じようなことになったら、どうするんだよ
[小馬鹿にするように小さく笑う。
しかしそれは到底、馬鹿にしている笑いではなく、曖昧なものに見えるだろう*]
ちょ…!あ……
あった…!!
『前文明パズル』って、そういうことかよ…!!!
[焦るような声。やがて、]
リル…武器、あったわ。
オークションで出てる。
[予想できないわけではなかったが、
実際、そうなると、頭を抱える。*]
[繋いだままの念話からスティーブの声>>*0が届く]
オークションに出てるだと!?
てことは、盗品を売り捌いてると見て間違いなさそうだな。
他の商品も、全部ではないかもしれないが盗品の可能性が高い。
…しかしどうするんだ?
オークションに出てるということは、買い手がつく可能性があるんだろう?
[買い手がつかず流れる場合もあるだろうが、これだけの規模だ、買い手がつかないと言う事も無いだろう]
盗品と主張して取り返しに行ったとしても、つまみ出されて終わりだろう。
[そうなれば方法は一つしかない。
それが可能なのかを問うように紡いだ*]
それが分かるんなら、
盗まれてよかった、のかもな…!!
いや、よくねぇけど…!
[買い手がつく可能性があるんだろう?
そう言われれば、]
だー!…知ってるよ!んなの…!
あーもーー!いくらまで出せるって、
んなに金ねぇよ!
[オークションの最中、
ユウヅキにいくらまで出せると聞かれた言葉から、
漏れた言葉も交ざりつつ、]
どうにかする!
くっそ、もう、なるようになれ!!
[半ば自棄に声をあげ、]
- カジノ:オークション会場 -
[このオークションでの落札単位は、またこのオークションでの単位だろうか?
前文明の品となれば貴重ではある為、もしかすると恐ろしい値だったのかもしれない。VIP達が参加しているのであれば、そして好事家達が参加しているのであれば、恐ろしさに恐ろしさを重ねるものだろう。
乱入した客であれば、単位を理解しての入札だったのか、否か。それは誰にも分からない事柄だろう*]
ドンパチ探偵のおかげで、なんとかなった、けど。
……37万…
[男からすると、高い。が
リルはどう感じただろうか。*]
結果オーライではあるな。
[良くはないが、悪い状況でもないとも思う]
あまり無茶なことはするなよ。
[どうやら既に競売が始まっているらしく、ユウヅキとやり取りしながら落札を目指しているらしい。
ここは上層区域のカジノだ、オークションもかなりのレートで売買されるだろうという予測がある。
スティーブはともかく、ユウヅキが協力したとして、果たして支払える額で落札出来るのだろうか、と不安が過ぎった]
[そして不安は的中する]
……どうやって払う心算だ。
[伝えられた37万が、ただの37万とは思っていない]
お前、オークションのレート、確認したか?
[多分してないだろうな、と思いながら問いかけた*]
─ 上層:公園外周 ─
昔のこと…
[それ以上の言葉は続けなかった。もし先ほどのヴェスの状態が過去の回顧によるものなら、無闇に刺激をするべきではないだろう。]
あ、はい、じゃあ冷たいものでも買ってきます。
先に座っててください。
[ヴェスの言葉に一先ず落ち着きを取り戻す。近場にいた販売ロボを呼び止めて水を3本購入した。ヴェスの元に戻れば1本を手渡す。ハロルドが近くにいれば彼にも押し付けるように渡しただろう。]
─ カジノ ─
[しつこかった勘違い男を撒いて、リルはカジノの隅で一息つく]
あんな面倒なのはドライだけで十分だってのに。
「面倒ですいませんね」
[ぼやいたところでドライが合流した]
事実だろう。
それで、何か分かったか?
「カジノ主催のオークションと、場所を貸し出してのオークションの二種類があるって話は聞けたよ。
今回の主催はカジノじゃないらしい」
そうか。
さっきスティから連絡があって、盗品が出品されていたそうだ。
ここは”黒”のようだぞ。
「あーらら、真黒だったか。
例の組織かね」
そこまでは分からん。
だが可能性は高いだろう。
[声を潜めての会話。
目星はついたものの、誰かから話を聞き出すにしても、恐らくはオークション会場の方がそちら側の情報は集めやすいだろう。
勿論カジノ側でも情報を集める心算ではいた]
[そうした会話の合間、リルはひっそりと頭を抱える]
………あの阿呆ども。
[致し方ないとはいえ、どうする心算だ、と心の中で突っ込んだ。
どうにか盗品オークションであることを証明出来れば、もしかするかも知れないが*]
[片方は、黒のパンツにグレーのベスト、濃い目の青シャツの首元を緩め着崩し、金髪を緩く掻き上げオールバックにした男性>>3:4>>3:5。
(剃っていないなら無精髭はそのままだろうか?)
もう片方は、燕尾服>>3:16を着込んだ青年だが、シャツを含め全てが真っ黒だった。(モニカは勿論知らないが、それがユウヅキが上層の尋問官時代のもの>>2:93であるなら、質の良いより深い色の黒だったかもしれない)
無造作に縛った黒髪に白い肌。モニカはもう少し髪の毛を良い感じに整えればもっと化けそうだなと思った。
黒衣の青年は、青シャツの男性よりも立ち居振る舞いが洗練されているようだが、男性の付き添いといった様子で少々アンバランスにも思えたが、住む区域の違う年の離れた友人同士か、オークションの仕組みは分からないが落札したいが為に案内人を雇ったといった所だろうか?]
あ、そろそろ開始だ。
[ぱくん、と指先で林檎とブルーチーズのカナッペを口にやり、美味しそうに味を堪能すると、最後に一口残った林檎の炭酸水を飲み終えた。グラスを返しがてら見学側のスペースを横切る]
お手洗い行っとこ。
[そうして手洗いから戻ってくれば、オークションはブザーとファンファーレをもって開始となり、第一の品が入札にあげられたのだった。落札の度に、オークション会場は熱気に包まれてゆくようだった**]
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