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―いつかの森のはずれ―
[いつもの、木々を見下ろす目線。
その途中に申し訳程度に飾られた枝が見える。]
『なんだこりゃ。
俺をヨールカにするのは良いが、もっと派手にしろよ!!
お前やメーフィエだったらもっとだなぁ…なあ、レイス!
もっと隙間無く詰めてってさあ!?』
[さわ、葉が揺れる。]
『……よーう、2人揃って。今度はちゃぁんと、話出来たか?
俺もさ、なんか楽しい夢を見たぜ。
ほら、あいつも居てさぁ』
[鈴の音が静かに鳴る大樹の足元、小さく見える人影ひとつ。
魔女が柄付きブラシを呼び出した。
さぁて、今度はどうなる事やら?]
『気をつけてなあ!』
[見守る声はやっぱり彼女には届かないけれど。]
『お前がいつか俺の声が聞こえる魔法を覚えたら、
今度こそ言ってみよっかなあ?』
[その日はいつか必ず来ると信じて、
大樹はその時に言うべき言葉を温める。
密かに想う人を、一番近くで見守ることの出来る幸せを
レイス達に語りながら、今日も大樹は騒ぐのだろう。]**
― 妖精の樹の前 ―
[薄桃の差す紅い果実が生る樹の前へ
なぜかその手にあった籠を
よいしょと置いた]
……さっきね、不思議な夢を見たの
村で逢ったことのない人達と
こころの中のこえでお話したり……
[ぽたり
樹の葉からひとしずく、雪解け水が落ちた
それは透明ではなく、葉と同じ
みどりいろだったような、気がした]
……わんちゃんをいっぱい撫でたり
おねえちゃんと一緒に、お茶したり……
すごくすごく、楽しかった
でも、やっぱりお別れはしないといけなくて
……また逢えるって思ってても、寂しかったな
……あれ?
この花って……
[気が付けば、樹の傍には
いままでなかったはずの、ゼラニウムの花]
そう……夢の中でも、誰かからもらったんだ
花言葉は……えっと
「慰め」「真の友情」「愛情」「決意」
……まだ、何かあったような……
ううん……思い出せないな
[首を捻りながら
雪の上 籠の中のものへ、手を伸ばす
中には、スコーンとりんごのにおいのジャム
いつ作ったんだろう
そもそも死者の自分に、お菓子なんて作れたっけと
首を傾ぐものの]
[ジャムを塗って さくりと口に入れれば
やはりそれは、自分の作ったものの味]
[けれど、ジャムだけは――――]
不思議ね、リューバ
あなたのりんごと、違う味なのに
すごく懐かしくて、しあわせな味
[さくり さいごの一切れを口に入れれば
まっしろの空を見上げる
――今彼女も同じ空を見ているのだろうか]
[おねえちゃんと一緒に居られたこと
わたしは しあわせだよ
それは、夢の中の彼女へ
伝える事ができただろうか
おねえちゃんは――
わたしといて、しあわせだった?]
[少女の問いに同調するように、花も揺れる]
[もうひとつあった、ゼラニウムの花言葉は、
君ありて、――――**]
[ 喉の奥から変な音がした、と思ったら肺腑が燃えるように熱い。
せり上がるマグマが地面に跳ねた。]
な…………!
[ 声は出ない。
傾ぐ身体。
そうして思い出す。自分が戦場に居た事を――――――]
[ では、今まで見ていたのは。
撫でて来た子どもら。
慕ってきた幼い獣たち。
懐かしい顔。
挑んできた焦茶。
それを心配したちいさな女の子の願い。
――――夢か。
死ぬ間際、痛みを忘れる為の脳内麻薬が見せた幻。]
[ ヒューヒューと喉が鳴る。
視界はこんなに紅いのに、距離が遠いからか死にかけだからか、声は届かない。
知らず伸ばした右手は「お揃い」のようにあかく。]
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