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[ジャムがすっかり冷えても
キーラは、まだ戻ってこない]
[けれど、探しには行かない
彼女には彼女の、逢いたいひとが
いるのだろうから]
[皿にスコーンとジャムを盛り、黒服の前へ]
……信じられないかもしれないけど
私は死者で……
おねえちゃんは、生きてるんです
もう一度おねえちゃんに触れられるなんて
もう一度穏やかなときを過ごせるなんて
夢なんでしょうか、奇跡なんでしょうか
……先生は……私達の村では
見たことがないですけど
生きているひとなら……
ときどき、おねえちゃんに会ってほしいんです
……その お嫁さんがいるのは知ってるけど
だから おねえちゃんと付き合って欲しいとかじゃなくて
私は……おねえちゃんに逢えなくなるから
少なくとも……当分 は
[もしかしたらそれは、無理な願いなのかもしれないけど
そもそも、何を言っているのかも
わからないかもしれないけれど
願わずにはいられなかった]
[私も、ずっと 一緒に居たいけど]
[彼女には彼女の、戻るべき場所があって
自分には自分の、場所がある]
……でも、あと、もう少しだけ――――
[籠にスコーンとジャム、それに小皿を詰めながら
今少しだけ穏やかな時間が続く事を 願った**]
[喋るだけ喋れば
す、と取り出す、最後のリンゴ
弄ぶように軽く投げ上げて――キャッチに失敗して、床に落ちた
器用だったキーラには非常に珍しいミス
む、と眉をしかめ、しかし落ちたリンゴを拾う事も無く
ちらり、と一瞥して、ため息をつく]
あーあ、こんなんじゃなかったのに
[言い訳をするように、獣に向かってひらひらと手を振って見せる
その右手に、指は3つしか無い
氷点下の地下室、指は凍傷で落ちた]
そのリンゴ、毒入りだから食べない方が良いよ
食べたら、楽園を追い出される――って
教会の人は言うしね
[毒で眠っている 夢の中が楽園か
目覚めのキスが楽園か
目覚めた後は、楽園か
そもそも、リンゴを食べてしまえば
楽園は壊れるか]
さよなら
[ひとつきりの紅を見据え
花が散るように、ふ、と笑う
昔みたいに またあした なんて 言わない
くるりと背を向ける
欠けた指、やつれた身体
精細を失った髪の毛は
ふわりと翻る事も無く、僅かに揺れるのみ]
ごめんね、ただいま
[キッチンへ戻ったその姿
現実を思い出せば、それに似通っていく
草臥れた姿、浮かべる笑みは、どこか壊れた、美少年]
そろそろ冷えたかな?
食べよ!
[最後の晩餐を]
――――おかえりなさい、おねえちゃん
[キッチンへ戻ってきた姉の姿は
先刻よりも随分――――]
[ 否 ]
[地下室で起こした凍傷で
欠けたのだろう右手の指
窶れた身体 艶をなくした髪]
[“変わらない”のだ
少女がさいごに見た、姉と同じ]
[少女は、“変わった”まま、“変わらない”]
[目の下の隈も、青白い顔色も、昏い眸の色も
病の証であったものは、今は、どこかへ]
[健康そのものであった姉とは
かつても いまも あまりにも対照的]
…… うん、 うん
もう、すっかり食べごろだよ
[キッチンテーブルの上へ、小皿を出して
スコーンとジャムを、載せていく
小皿の横には、あたたかい紅茶を]
このジャム、すごく懐かしくて
おいしそうな匂いなの
きっと すごく美味しいよ
[きっと、これが姉と共に過ごせる
いまは さいごの ]
[その姿が見えなくなってから、ようやく視線を外し
ちらと床に落ちたままの赤を一瞥する
――程なくして、赤は砂になって崩れた。]
[くると振り向き、黒い風はまた疾りだす]
[――そうして なんか弱そうなのを見つけた狼は、
廊下の床の上、ぱたんと座った。]
[こちらから声を掛けることはせず、
ゆるくしっぽでも振りながら、
向こうが気づくのをただ大人しく待っている。]
[こちらに近づいてくる獣の足音。
立ち止まって辺りを窺えば、
床に大人しく座っている黒狼の姿を見とめた]
クレーシャ。
[頭の中で、黒銀の獣の励ましの言葉が蘇る]
[最初に調理場で会った時と同じように、
そろそろと歩み寄っては屈み、目線の高さを合わせると]
……きみのその首飾り、
少しの間貸してもらってもいいかい?
[まず口にしたのは、そんな問い。
記憶と共に聲を交わす力も還ってきたので、
彼が狼のままでも言葉を聞きとることは出来るだろう]
大丈夫。取り上げるような真似はしないから。
[顔を上げたことで、たくさんの傷の中でも
一際大きな傷跡が目に入る。
僅かに眸を伏せながら首に両腕を回し、
器用に結び目を解いた。
いびつな形の欠けた硝子玉を
半分ほど糸から外して、新たに通すのは――
天辺に花弁の銀細工が施された、小さなたまご]
[たまごの飾りを通し終われば、外した淡碧の珠を元に戻して。
再び首元で輪を作ると結び直した]
…………これでよし、っと。
私はそこまで大したことはしてなくて
ヴァレリーさんと、もう一人凄腕の魔女がかけてくれた
魔法がほとんどだけど…。
幸せを届けてくれる、天使のたまご。
加えればこの不恰好な数珠も、
だいぶお守りらしくなるかと思ったんだ。
[傍から見ればなかなか変化には気付けないかも知れないが。
似合ってるよと、装い新たな黒狼の頭を撫でる]
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