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― 地下2階 ―
[フードの同胞が、3人のハンターと対峙している。
暗闇の陰から状況を観察し、出るタイミングを伺う……舞台の袖で出番を待つのと、似たような光景。
戦闘の行方が台本に書いていないこと以外は、自分にとってたいした違いはなかった。
床に転がっていた小石を拾い、振りかぶった――]
[ありがとう、と。戦いの前にも女はそう言った。彼は、馬鹿な、と切り捨てた。
ありがとう。
それでもこの女は言うのだ。
「たすけて」と言うのではなくて。この女は。
妹の面影は消えて。初めて。もう手遅れになってしまってから、ようやく気づく。
女に妹を見ていたのではない。女を妹と同じようにしたくなかったのだと。
初めて見たその時に、ただ純粋に惹かれていたことに。
女は愚かだ、と思う。
だが――]
(愚かではないものなどいるのか?)
[即座に鎚を拾い、よろめくメイド姿の足目掛けて横に凪いだ。
鉄球はその左腿を捕らえて湿った破砕音を立てる。]
……っと。
へへ、運が悪かったね、おばちゃん。
吸血鬼って足を折ってもすぐに歩けるようになるんだっけ?
[勝ちを確信して不用意に近づき、地に伏す姿に鉄鎚を振り上げた。]
その心臓貰うね。
――!?
[振り下ろそうとした最中、再びメイド姿の手が動いた。
蓋が開き、何かをまき散らしながら飛来するガラス瓶。
避けた心算だったが左頬と左目に入った。]
冷た……へへ、もうこれでお終い?
[最後の悪あがきと捉えたのか、面白くなさそうに言い、もう一度力を込めた。
もう一度メイド姿の頭の位置を確かめ、そこへ渾身の一撃を叩き込んだ。
その形がなくなるまで、何度も。]
[風の噴く音が聞こえる。鼓膜に直接響くようなそれは、幻聴だった。
風の来る方向を見据えようとして、半身振り返る。]
なぁんか におい
[本当に微かなものだった。
それを見つけたのは、小部屋が、近かったためか。
そちらの方へ一歩・二歩
踏み出してしまえば あとは水の流れるように足の赴くまま]
―B2 薬品庫?―
[その扉に触れるか触れないか――
中の人物は、外に吸血鬼のいることを気付いていたのだろうか。
血に塗れた左耳と、その赤が垂れた衣服。
さらに、血でべたついた扉に手を伸ばし、開こうと。]
[>>179穏やかな女の顔――"穢れた"血はもう流れてしまった。
その穢れのみでなく命と共に、流れていってしまう。
恐らくはもう長くはないのだろう。
そこにはもう、妖艶な光はどこにもなくて。代わりに、ただの女がいた。
――からん。
数え切れない吸血鬼の命を奪い、いくらかの人を救ってきた、刀が床に落ちる。
いくつもの運命を狂わせたものは、しかしその重みに非して随分と軽い音を立てる。
今、この一時だけ。その手に"相棒"以外のものを抱く。
ただそれだけの為にどれだけ――]
[人の温もりを失った冷たい手――そのはずが、彼の頬に触れた時だけ、熱があるように感じた。]
許すと言うのか?
俺を……
[彼は女を殺す前に、相棒の名を呼んだ。
「殺す」という約定を違えようとした。
それを女は裏切りと感じなかったのか。
そうして、それでも殺す以外はできない愚かな男を。
あの日の幻影から救うのか]
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