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[引き裂いた書類をそのまま花吹雪のように舞散らせ。]
だーれが馬鹿生徒会にそのまんま従ってやるか。
ベルギーは俺の国だ。準備万端整えて、俺のやりたいように変えてやったよ。
お前らの仕切り程度でおとなしくきいてやるほど、俺は暇でも常識人でもない。
常識が通用すると思うな馬鹿。キリエ・ユウトはそんな安くない。
このスピーチを聞いているみんなに告げる。常識は破れ。
この学校は今は監獄だ。教頭の中身も脳みそも髪の毛もない無駄話は長い、生徒会の指先一つで誰かの居場所が消える。
きっと、こんな別れは今回だけじゃない。これから山ほど、無理やり起こされる。
けれど。俺は、その監獄を壊すだろう、素敵な緋色の馬鹿を知っている。
その馬鹿なマジシャンは、きっと、こんなくだらない監獄を壊してオモチャ箱にかえると確信してる。
それに、もし離れても居場所は消えない。
戻ってくれば、依然としてそこにある。ただちょっと旅をするだけだ。
もう一度いう。常識なんか壊せ。自分でできないなら、できるやつに手持ちのチップをベットしろ。
マジシャンはいる、必ず。それを信じろ。
以上!
[皆を見回して、にしゃりと笑い。]
……ああ、それから。
もうひとり。つれてくから。馬鹿生徒会は後悔するがいいよ。
おいで、ルヴィ?
[そういって、手を差し出した。]
えへへー。冗談、冗談。
ありがとうね。
[テーピングしながら足に触れるフェイトの手の感触がちょっと恥ずかしかった]
え?
[ユウトの言葉を、じっと聞いていたけれど。
突如名前を呼ばれれば思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。
でも。]
――はい。
[何時かと同じように差し出された手に、そちらへと駆けて行き。
ぎゅ、とその手を掴んだ]
──取り押さえになんか行かせない!
[運営側の席からユトを取り押さえようとする教員の。
足を引っ掛け。背中を引っ張り。体育館の端で、教員と軽くもみ合う。
騒ぎ出し、どよめくもの、困惑する表情、意気揚々とユトの言葉に応える生徒。
さまざまだけど、親友の晴れ舞台を崩す、無粋な真似だけはさせるか、と]
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