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[砂、と言っても一粒一粒を見れば、石英や金属の粒子である。
ロンディーネの特性から操作は不可能でないと考えていたが、ただし意のままという訳にはいかず、それなりの魔力を浸透させる必要があった。
これまで当てるともなく放っていた矢は、その布石であった]
さて――征くかの。
[背中へ伸ばした右手が引き抜いたのは、次の矢ではない。
射程は2m強、握りから分銅の先まで正真正銘竜器のチェーンクロスだ]
竜器で直接叩かねば、勝ちとは見做されぬであろうからのう。
[右の後方から前方へ。
振るう動きに連動して、分銅が半円を描くように飛んでいく。
その先端は、先に噴き上げた砂塵の中心を、掠めるような軌道を取っていた*]
― 回想・出陣前 ―
では、ちょっくら行ってくるよ。
[試合当日の朝のこと。
ソレックスから微調整した竜器と矢筒たっぷりの矢を受け取って>>24、会場へ赴こうとして]
そうだ、大事な事を聞いてなかったのう。
そなたの竜器の銘は、なんというのだ?
私が名付けた方がよいなら、そうするがの。
[その問いの答えはなんであっただろうか。
名付けを任されたなら、それを告げた後で会場へ向かうことだろう*]
【アル=サイフラ】よりか……。
[サイフラからの淡々とした言葉を聞き、リーマンは一度大きく息を吐きだしてから黙考する。
実は【アル=サイフラ】を受け取ったその夜に、その【アル=サイフラ】を超える剣のプランニングはすでに出来てはいた。
しかし、すぐに無理である、と結論付けていたのだ]
[プランニングは割と容易であった。
あの【アル=サイフラ】と言う刀は、サイフラの一族専用の武装であり、その一族のものにしか扱えない代物である。
しかしあくまで一族全体の持ち物であり『アサド・アル=サイフラ』の持ち物ではないのだ。
わずかに、ほんのごくわずかに、【アル=サイフラ】と『アサド・アル=サイフラ』はマッチングしていないのだ。
その微妙な差異を埋めた時、おそらく最強の剣と最強の使い手が生まれる]
(だが……)
―第二試合終了後の話だ>>28―
ばーか。
[掠れた声で大声を上げたばかりに咳き込む相棒。
その背を何度も叩き、軽い口調でひとつ零した。
戦士と鍛冶師という肩書きを持つ存在としてではない、
「幼馴染」そのままの気軽さで]
俺の武器は、お前にしか!!
使えねえの!!
[その重さ、スズメの火山の性質、武器が存在する意義。
それらは多分理解出来ないだろうからと話さずにいたが、
やはり全て話しておいた方が良いのだろうか。
……何故彼に付いているのかも含めて、何もかも。]
[グレダ達に付いて宿へと戻る道すがら、少しばかり脱線して
飴を買った。小粒だと即飲み込むか噛み砕いてしまうだろう
から、大粒で。
味になぞらえてパステルカラーに彩られたそれは、自分達には
似合わないなと薄らと笑みが浮かぶ。]
サイラス、これを時々舐めておけ。
[あまり気にならない程度だろうが、明日の試合を万全で
迎える為には些細な故障も見逃してはならない。
それは武器も扱う本人も同じだ。
飴の入った缶を放り投げ、男の手元に残るのは一粒だけ。
作業の合間にでも舐めようか。]
[夕飯ではその日の試合を見ていた皆からの感想も
いくつか聞く事が出来ただろうか。
相棒からはやはり対戦相手であったジミーについての話で
いっぱいになっていたが、連接棍の破損を思うと長引かなくて
本当に良かったと、溜息を付く。]
サイラス…炙り焼きは飲み物ではないぞ!
落ち着いてゆっくりと食べろ。
何、足が生えて逃げるわけではあるまい!!
代わりに俺が横から取って逃げる事はあるがな。
[一足お先に失礼と席を立ち、相棒の皿から肉を一かけら摘んで
男は食器を片付けた後に貸し工房へと出かけて行った。]
[連接棍の修理、戦鎚の点検、大盾の補強と忙しい。
かといって二日も徹夜するわけにも行かないので、ポイントを
絞っての手入れとなる。
しかし口の中で飴を転がしながら槌を振るっていると、
時間の経過は頭から抜け落ち。
結局徹夜までは行かないが、深夜まで作業は続いたのだった。**]
[【アル=サイフラ】を超えるものを作り出すために、まずは同じ素材を集めて、まずレプリカを作り出し、そこから微調整に入るつもりであったのだ。
だがまず素材が足りない。
分析の魔法とリーマンの知識を総動員して調べた結果だが、あの刀は鉄、胴、金、白金、銀、ニッケル、チタンなどを絶妙な配分で合金としていた。いや、これらの素材は高価ではあれど、比較的簡単に手に入れることが出来るし、すでに会社の財布を使って発注はしてあった]
[神鉄はあまりにも希少な素材で、それを武器に組み込むだけでその力が一気に跳ね上がるのだ。
そしてその分、手に入り難いものなのだ。
それこそ一握りほどの量があれば、城一つくらい買えてしまうほどに。
手元に【アル=サイフラ】があればと思うが、すでに邪竜に砕かれている。
ようするに、リーマン達があの邪竜と戦う術はもうないのだ。
あの邪竜の前になまくらを持たせて立ち向かわせるような真似はしたくない。
もう無理なのだ]
[企業人として、一つの会社の代表として、ここで下す決定は『退却』が妥当であろう。
リーマン・ハンマーズの企業ブランドに大きな傷がついてしまうだろうが、あの邪竜は立ち向かうにあまりにも危険すぎる。
ほうぼうに散っているリーマン子飼いの精鋭部隊を集めて立ち向かったとしても、絶対に犠牲が出るだろう。
いや、リーマンが一撃で倒され、サイフラと【アル=サイフラ】をして傷一つ負わせられなかった相手だ。
それこそ精鋭部隊と言えど、どれほどの犠牲が出るかわかったものではない。
王国に全てを委ねるのが一番である。
その結果、王国の戦士や鍛冶師に大きな被害がでるだろうが、それは仕方の無いことなのだ]
[それに、肝心な鍛冶師であるリーマンの手がまるで言う事を聞いてくれない。
ハンマーを握ることが出来ない。
これでは戦うことはおろか、武器を作り出すことなど到底出来ないことだ]
サイフラ、今回のこの件についてだが……。
[サイフラの名を出しながらも、サイフラに何となく目を合わせ難く、部下の男や連れてきた鍛冶師たちのほうへと視線を巡らせる。
彼らのその目はリーマンの意に反して、生気を失っていなかった。あの恐怖にさらされたであろう者達だが、それでも戦うならば、リーマンに着いて行くという気概が見えた。
リーマンがそれに少し気圧されたくらいだ。
相棒竜のミコを見やれば、いつもの無表情の上にほんの少しだけ微笑みが見えたような気がする]
[改めて、リーマンはサイフラへと視線を戻す]
あの邪竜の攻略法ぐらいは考えておけよ。
あの竜は、この俺に恥をかかせたんだ。
余裕勝ちで力を見せ付けた後、土下座の一つもさせてやろうじゃないか。
[その言葉にサイフラはなんと答えるのか]
**
ふむ、なんかあるね。
[遠方から矢が次々射掛けられるが、魔法を使って強化した様子もなく、矢を弾いてもほかの手を打つこともなく、あまつさえ届かない矢さえある。
アズゥでなくパラを手にすることで得た視界がそれをはっきりと映している。
腕の未熟さゆえと見ることもできなくはないが、そうであれば弾いた時点、あるいは矢が届かなかった時点で別の手段に切り替えるのが自然だろう。
ただの攻撃や牽制ではなくなにかの布石、そのように感じられた]
(―――陣、かね?)
[例えば、魔法の媒介にする矢をばら撒くことで、陣を形成すること。
その推測が合っているかは分からないし、合っていたところで魔法の性質までは分からない。
けれど、推測が間違っていなければ、そこに足を踏み入れることが危険に身をさらすことに直結する]
―――よし、乗ろうじゃないか。
[それは、一回戦でアサドと相対したときと同じ。
相手に有利な状況に飛び込んでこそ、好機を得ることができる。
…あるいは、初撃で戦闘能力を奪われてしまってはそれまで、ではあるのだが。
パラとアズゥ、それにロサの力があれば、およその事態には対処しえる。そう信じて、駆ける足を止めることはなかった]
…っとぉ!
なるほどねっ!
[果たして、踏み込んだ足のその先で、砂塵が辺りを埋め尽くすかのように大きく舞い上がった。
その砂粒一粒一粒が跳ね飛び、肌の露出した箇所に微細な傷が痛みを走らせるが、破壊や攻撃を目的としたものとも思えない。
想像できるとすれば、足止めと目晦まし、といったところか]
だったら…
[足を止めてしまえば思う壺。
さりとて舞い上げられた砂塵は視界と幾重を遮っている。ならば]
[ざしゃぁっ! ざっ ざっざっ]
[その音は、遮られた視界の向こうからでも、エステルの耳に届いただろう。
靴を脱ぎ捨てると同時、パラに魔力を込め、舞い上げられた砂に付着した水分に働きかけて、空中で静止。
それをロサの魔力で小さく集め、水かきの足で踏みしめることを繰り返して“宙を駆けた”。
砂の中に響いた異音はその跳躍音だ。
あるいは砂の瀑布からそうして飛び出したところを弓で狙われている可能性もある。
背からアズゥを引き抜き、体の前面に構え、盾にした状態で、砂の壁の、その頭上へと抜けた]
…次はこっちの番だよ。
[跳躍音で感づかれたかもしれない。けれど気取られていないかもしれない。ならばことさら居場所を示すこともあるまい。
小さな呟きを漏らし、アズゥの裏側にロサをとん、と突き立て、『集める』魔力を走らせる。
水分を纏った砂粒がアズゥの内部へと掻き集められ、重量を増しながら、グレダのその体とともに、エステルの頭上に襲い掛かった**]
[こちらの意図は、読まれているのかいないのか。
狙いの甘い攻撃に対し、グレダは真っ直ぐに突き進んでくる>>39]
まあ、良い。
しばし歯を食い縛られよ。
[既に戦略を変えるには、彼我の距離は近過ぎる。
読まれていなければそれでよし、読まれていてもそれなりの消耗と足止めの効果はあるはずだ]
[そして弾けた砂が、互いの視界を遮る]
――今の音!
[砂の壁の向こう、上に向かって駆け上がる足音は、こちらの耳にしっかりと届いていた。>>40
元々森の中で暮らしていた身、聴覚は人並み以上に鍛えられている。
分銅と鎖が砂の中を突き抜けていくのを右手で感じながら、目線だけは足音を追い上を見た]
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