人狼物語(瓜科国)


1789 はじまりにむけて【急にやるよRP村6月】


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犬の亡霊 ライカ

>>72


[膝を抱えたまま、広場を見下ろしている。

データセンターは、フェイクマーブルの冷えた空気が満ちていた。古き建築様式を模した記録の塔で、二人がかりで――正確に言えば司書と研究員も巻き込んだから、数人がかりといった方がいい――ようやく見つけ出した記録。

最初にたどり着いたのは、国の名前だった。
次にたどり着いたのは、星の名前だった。

最後の落とし穴のように、星の終焉に行き着いてしまった。]

[研究員は眉をこすりながら、座標を教えてくれた。
けれど、もうそこに星はない。]

( 73 ) 2017/06/17(土) 02:26:54

犬の亡霊 ライカ、書きたいものを書いた!!!

( A201 ) 2017/06/17(土) 02:27:06

札付け リスリー

>>66 >>67 ライカ
[イイトコ・イコーの仕事は的確だった。数船の乗り換えを経て辿り着いたそのコロニーは、穏やかに時間を蓄え続けており、住人の数は少なくとも、街並みや資料の類は過去を雄弁に語った。]

[故に、当初の目的は、期待通り達成された。
塔の採光窓から差す、橙がかった光の中、黒々とした影を落としながら。]

>>73
[ひとり外へ向かったあなたを、引き留めることはできなかった。言葉をかけることで、その半透明な姿を掻き消してしまうことを恐れるように、行方だけをゆるゆると追った。]

[人の身では留まれない場所に座ったあなたを確認してからしばらく、最もその高度に近い階層の、窓の横に寄りかかっていた。ぼんやりと資料について反芻しかけて、最後の情報と、それが齎した衝撃と、彼女の表情だけが甦った。思考になるはずがなかった。]

[――この塔から、軋んだ時報が遠ざかる。]

[時間の経過をようやく思い出したかのように、再び窓から顔を出した。彼女はまだ、最後に見たままの場所で膝を抱えていて、街へ向けられた表情はよくわからないままだった。]

……ライカ。

[続ける言葉も見つけないまま呼びかける。想定よりずっと掠れた声が出た。]

( 74 ) 2017/06/17(土) 03:19:31

犬の亡霊 ライカ

>>73

[街並みは遠い。けれど、見える。人々が行き交う姿も確かに見える。
――存在しないものは、見えない。]

[ソコラですら、何人も、何世代も生まれて死んでいくのを見た。人が、いつか死ぬことも知っている。]

["あの人"が死んでいるなんて、思うこともなかった。
だって、あの人は宇宙船の窓の向こうにいた。

少し髪が薄くて、指は中指がごつごつしていて、鉛筆の匂いがした。彼はコンピュータよりも手書きの計算が好きで、計算を仕込んでくれた。計算が速ければ、訓練を終えれば、いつも撫でてくれた。
名前は、覚えていない。

"あの人"は、ド・コカーノへ行っておいでと、自分を送り出した。いつかたどり着くために、先に行っておいでと、そう送り出した。]




[いつか、きてくれると信じていた。
だから生きていると、当たり前のように信じていた。]

( 75 ) 2017/06/17(土) 03:47:43

犬の亡霊 ライカ




(もう、いない)


 

( 76 ) 2017/06/17(土) 03:47:49

犬の亡霊 ライカ



("あの人"の生きた星も、ない)

 

( 77 ) 2017/06/17(土) 03:47:52

犬の亡霊 ライカ



(あの人の夢はなんだった?)

 

( 78 ) 2017/06/17(土) 03:47:57

犬の亡霊 ライカ




(わたしは、)

( 79 ) 2017/06/17(土) 03:48:00

犬の亡霊 ライカ






>>74 リスリー

[あなたの声が届いたのかしれない。ぴくりと耳が揺れた。
ひとつ風が吹いて、髪の一筋も揺れない。
時間から置き去りになったように、膝を抱きしめて街を見下ろしている。]

[引き裂くようなラッパの演奏。それはつい1時間前と同じように唐突に、僅かな反響を残して止まる。]

[抱きしめていた膝を離す。ゆるりと、幽霊のように――物語におけるそれとおなじように――身を起こした。
足下のフェイクブリックが崩れたかのごとく、なめらかに沈む。まるで息を引き取るように、その姿が消えた。]

( 80 ) 2017/06/17(土) 03:48:15

犬の亡霊 ライカ

>>80続き>>リスリー
[一呼吸のあとだ。
あなたが顔を覗かせる窓辺、そのへりに腰掛けて、ふわりと現れた。
あなたには背を向けたまま、振り返りもしない。]

――リスリー。

……座標、は。覚えていて、くださってますよね。

( 81 ) 2017/06/17(土) 03:48:28

札付け リスリー

>>80 ライカ
[あなたの耳が小さく揺れた。あなたは振り向かなかったけれど、声は聞こえているのだ。なので、行動をあなたに委ねたまま、見守るような視線を向けていて……、]

――っ!

[だから、あなたが消えかけた一瞬、窓から身を乗り出したのだ。霊体が重力に任せて落ちて来ることはないが、そんな理性は働かなかったし、そのまま消え去ってしまうようにさえ思ったのだ。とにかく姿を追おうとした。……結果、その姿は、すぐに傍へと現れたのだが。]

[一応の安堵は得ても、それは微かなものだ。近くにあっても、あなたはこちらを見ていない。あなたが見つめるものを想像して、それが失われていることに、胸が痛んだ。喪失感が再び思考を支配し始めていて、名を呼ばれなければ、返事はひどく遅れたかもしれない。]

……あ、ああ。うん。

覚えているし……記録も、したけど。

( 82 ) 2017/06/17(土) 04:03:37

犬の亡霊 ライカ

>>82 リスリー

ありがとうございます。

[見下ろす街並みは、すっかり夜のとばりに沈んでしまった。広場の街灯はあまりにも乏しくて、まるで離ればなれの星のようだ。]

……もう、"あの人"も。
"あの人"の故郷も、ないのですよね。

[どこかで犬が遠吠えの声を上げる。
風がまたひとつ、吹いた。]

届ける相手は、もう……、

[ラッパはまるで、悲鳴のようだ。]

いない。の、ですよね。

( 83 ) 2017/06/17(土) 04:16:15

犬の亡霊 ライカ

>>83続き

[錆び付いた音はちぎれた。]

――……リスリー。


[きっと、そこにあるのは宇宙の暗闇だけだ。抱えた思い出も、ソコラの日々の残滓も全て、飲み込んでしまうような暗闇しかないのだろう。
届けることに、きっと何の意味もない。]


ついてきて、くれますか。


きっと、何もありませんけど。
誰もいませんけど。
全部、全部……終わってしまったのでしょうけど。

"あの人"が夢見たことは叶わなくて、わたしがソコラまできた意味も、"あの人"にはなくなったのでしょうけど。
それでは、あんまりさみしいですもの。

( 84 ) 2017/06/17(土) 04:24:19

札付け リスリー

>>83 ライカ

[相手に伝わりもしないのに、ただ頷いたのは、言葉にならなかったからに他ならない。]

["うん"という声たったひとつでも、あなたの想いを乱暴に断ち切ってしまいそうで、発声を躊躇った。情報が間違っているかも、だなんて、気休めにすらならないことは、言いたくもならなかった。だから、ただ、緩慢に頷いて、あなたの言葉を聞いていた。]


――もちろん。いくとも。

ライカがいくと決めたなら。俺にいかない理由はないよ。
……さみしいままにはさせたくないものな。

[応答する。あなたの想いを否定しないように。あなたの並べる、"推測"を、今から肯定してしまわないように。
向かう先で、未だ情報として得ただけのものが、覆らない事実として形を成すことへの不安を押し殺しながら、進むことを決める。]

( 85 ) 2017/06/17(土) 04:50:42

犬の亡霊 ライカ

>>85 リスリー

ありがとうございます。
……リスリー。
わたし、もう少し、司書の方に資料を出してもらってきます。
座標だけではなくて……"あの人"の名前や。考えていた、ことや。あの人がつけてくれた、わたしの、名前や。そういうものを、知っておきたい。

[口元に触れる。
振り返らないのは、あなたから己の言葉の肯定が返るのが怖いからだ。
不安に耐えかねてこぼした弱音、それでも道筋を残してくれるあなたに、こんな表情を見せたくなかった。]


……、


――どうして、死んでしまったのでしょう?


[それは問いの形こそしすれ、答えなどないとわかっている。それでも零れただけの呟きだ。
せめて生きていれば、夢のひとつもかなえられたかも知れないのに。]

( 86 ) 2017/06/17(土) 05:09:25

犬の亡霊 ライカ

>>86続き

[口の端を撫でる。少し押してみた。
指を離せばすぐに表情は戻ってしまう。

動き出すのに、もう少し、時間がかかった。]**

( 87 ) 2017/06/17(土) 05:11:26

札付け リスリー

>>86 ライカ

……うん。
もし邪魔でなければ、だけど。俺も一緒にいいかな。

[傍に居るだけで何の役に立つのか、何ができるのかはしれない。かけられる言葉もないだろう。それでも、一人にさせたくなかった。一人で、受け止めさせたくは、なかったのだ。]


[――傷口を撫でるような呟きが、空気を震わせる。]

……。


……どうして、だろうなあ……。


[答えなどありはしない。応答さえも必要としなかったのかもしれない。しかし、呟きは返った。呼応するような、疑問符を繊細に重ね合わせるような、掠れた呟きだった。]

( 88 ) 2017/06/17(土) 05:34:23

札付け リスリー

>>87 ライカ

[それきり、交わす音は潜まった。
彼女が見下ろすままの、頼りない街の光を、ぼんやりと眺めた。

再び時間が流れ出すまで、そうしていた。]**

( 89 ) 2017/06/17(土) 05:46:22

犬の亡霊 ライカ、メモを貼った。 メモ

( A202 ) 2017/06/17(土) 11:34:44

ビームが出せる ムービー・モモ

―コレコレ・コーイウ・コロニー/お昼前―

[もしタイムマシンに乗れたら、ムービーは過去の時代に住みたいのかと、哲学者風の額を持った弟が尋ねたことがある。

 ムービーはしばらく考えてから、確かにレトロ趣味はあるが、過去に戻りたいわけではないと弟に答えた。

 すると弟は目を光らせて、では、ムービーが愛している過去とは、歴史における過去ではなく、個人の記憶の中にある過去なのだと主張した。

 もしムービーが過去に飛ばされたとしたら、ムービーは未来趣味者になるだろうと弟は予言する。ムービーにとっての過去は、その時「未来」になるからだ。「レトロ趣味」とは本来、「追憶趣味」と呼ぶべきではないかと、弟は提案した。

 なんせ、知ったかぶりが多かった弟だ。ムービーには追憶に値する甘美な思い出なんてないことを、彼は見落としていたのだろうか。人の心は簡単に見透かせるものではないと、釘を刺しておくべきだったかもしれない。

 ただ、「追憶」という言葉がムービーの心を捉えた。彼女が愛する物や人は、みな美しい過去の夢を持っているようだった。逆に、反りが合わないと感じる者は、美化できない過去を抱えていることが多かった。]

( 90 ) 2017/06/17(土) 14:46:04


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