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−回想−
[宮殿を出ていく時に、入口にたたずむサユラを見かけ、
何をしてるか?尋ねたかもしれない。
声をかけにくい雰囲気ならば、
ペコリとお辞儀だけして。]
−回想つづき−
[木が倒れる音が響いた。その音をきいたら、
なんだか急に怖くなって、逃げたしたくなった。
ジーマがそばにいれば、]
わ、私やっぱり湖の方へー。
[そう言って、早足になった。
方向はでたらめで、ただマーブノレ達から離れるがために。]
−回想つづき−
[しばらく歩いていたら、
宮殿の方から轟音が響き、
振り向いて、火柱があがっているのを確認した。]
燃えてる?どうして!?
(まだ残っている人がいるんじゃ…)
[よろめきながらも宮殿の方へ戻ろうとしたが、
あまり近づかない内に、恐怖のためか、
その場にへなへなとしゃがみこんだ。]
−回想つづき−
[しゃがみこんだまま、ギュッと目を閉じ、枕を抱きしめた。]
(……力を……て………いっ。)
[ーそうして、そのまま意識を手放した。
火事はおさまったものの、
宮殿が跡形もなく消えたことも、
知らないままにー**]
−回想終了−
−回想?−
ま、それをいうなら‘ジェリコ’も『闖入者』なんだけどね?
そうね、どうせならサン、あなたの体を借りた方がよかったかもしれないわね?
[そして、別に謝る必要はないわ、とつぶやいた。]
消え−−……た…
[ぺたりと土の上に座り込んだまま、ぽつりとこぼすと、精気のない顔でヒグラシを見上げた。
かけられたタオルを握って、か細く震えながら]
マーシャ…マーシャが…
……だ…い…じょうぶ…ですよね?
また消えただけですよね?
………ああ…
[そのまま座り込んで、みんながあつまってくるのを眺めている。……トレイスさんはどこへいったのだろうか?**]
皆は、大丈夫なんだね。
[辺りを見回すと宮殿内に居た人々がいることに、安堵の息をつく。
ただ、それだけ。誰かが居なくなったなど、知る由もなく。]
[ヒグラシの横に籠があるのに気付く。
聞いた声はあの金糸雀の声だったのかと。]
何故…消える?
――跡形も、無く?
[それは建物のことであっただろう。
ただ、前に耳にした「人が消えた」という話が脳裏を横切った**]
[マーシャと別れ、掃除機をお供に森を進む。
不意に背後の上空に茜がさした]
日の出…?まさか!そんな当たり前の事、この森じゃ怪奇現象だぜ!
[しばらく見通せる場所を探して移動したが、どこまでも高く茂った木々に阻まれて茜に染まる空しか見えない]
埒があかねえ。こい!飛ぶぞ!
[お供の掃除機が合点承知!とばかりに足元に滑り込み、次の瞬間には木々の上空に]
何だありゃ、あれがマーシャの言っていた宮殿か…?燃え崩れてくじゃねえか。
みんなは無事なのか?…兎に角行こう!
[掃除機を向かわせようとするが、何故かその場を動かない]
おいおい、なにやってんだ?行けよ!
[ノズルをブンブン振って嫌がる掃除機。更に言い募ろうとした…の耳に土砂降りの雨音が聞こえた]
ぬ、宮殿が消えてく…?
雨で霞んで見えないだけか?
いや、もう何も無いのか…。
あ!てめぇ、雨でショートするのが嫌で動かなかったな?!
役立たずめ!
[がっくりとノズルを落とし、うなだれる掃除機。言い訳するように小刻みに震えるとノズルから銀幕を吐き出した]
ぬぬ!なんだこりゃ?
燃えあとが映ってる?
ちくしょうみんな無事かちゃんと見せろよ。
こら、音声来てないぞ!
[あちらの様子が音声付きで映し出され、食い入るように銀幕を見つめている]
マーシャが…消えたのか…。
[あらかた見せ終わると、掃除機は勝手に下降し森に戻る。…は地面に座り込み溜息をついた**]
今ここにいない人は他に誰か知らない?
[マーシャは多くの人の目の前で"消失"した。だが昨日既に旅人や誰かいなくなっているとの情報もあり、呆然とする皆の中で自主的に点呼を取っていた]
トレイスさんは? 彼はまだ戻ってきていないの?
[彼と共に宮殿を出た者がいないか、外で彼を見た者がいないかその場に居る皆に聞いてまわる。手にはどこからか出現した紙とペンで皆の名前があった]
(なんて偽善……)
[火災に対して何もできなかったことへと点数稼ぎ…マーシャの行為に比べて、自分は何も出来なかったことへの悔悟と、自分への腹立ちがこんな行動に彼女を駆り立てていた]
[結局、ろくに眠ることなく、人探しに奔走する。
火災と消失に反応する人々の間を聞いて周り、改めてトレイスの不在を確認したところで、
ジーマからは一眠りする前の彼が
>>2:106「また、誰かが"捕まる”のかなぁ?」
と漏らしていたという情報を聞いた。
そう…彼は中にいたの、ね。
[一度外に出ていた自分と入れ違いになっていたことを確認し]
(宮殿の最後は焼け落ちたのではなく、雨によって火は止み、砂のように崩れて消えたというところに救いを求めたいところだけど…)
[...はマーシャとトレイス二人の無事を祈った。その際、胸元のペンダントが手に当たって微かな不快感を覚えたが今は気にせずに、*ただ祈った。*]
[小鳥の歌に導かれ、いなかった人が何人か戻ってきた。
その中に医師見習いの男がいなくても、まだ迷子になっているのだろうと気にかけたりはしなかった。
いつの間に抜け出したのか、牧童の帽子の上で、小鳥がチチチと囀っていた。
思わず立ち上がり、問う]
君が、森の番人かね?
その小鳥が何かを伝えようとしているんだが、私には分からないのだよ。
私はただ知りたい。何故、と。
それを知っているのは、呼ばれただの望んだだの言う女か、番人とやら位だろうからな。
なぁ、君がそうなのか?
[例えそうであったとしても、違う何者かであったとしても、牧童からは満足のいく答えを得られたりはしないだろう]
……なんとなく、予想がつきそうで怖いな。
[>>2:117の言葉に。一瞬だが、マーブルが爽やかに汗を流しているところを想像した。鳥肌がたった。
と。大きな物が倒れたような音>>がした。彼女が焦るように早足になれば、意図はわからずともついていく。
急いで歩くと危ないぞ、と注意を促しながら。]
――なッ
[後方から轟音と共に、この森に似つかわしくない明るい茜色が暗闇を遮れば。
直ぐ様後ろを向いて何が起こっているか確認しようとしただろう。]
燃えてる……だと。
[確か、あの周辺には何人か残っていたはず。不安になって駆け出しそうになるが、少女の方を見やるとよろけていて。]
お、おい。大丈夫か。
[慌てて駆け寄り、少女を支えて。ゆっくりと腰を下ろさせた。
と同時に。自分の左手がビクンと跳ねた。小さく舌打ちをして左手首を掴む。]
こんな時に……
[苦虫を噛み潰したような表情で、頭の中で響いた乾いた音の余韻が止むまでしゃがみ込んでいただろう。
――今回は、なぜかサユラの姿が浮かんで。……何か関係があるのだろうか。。。]
って、んなこと考えてる暇はねぇ、な。
[気がつけば、少女の方は意識を失っていて。どうしたものか、と少し悩み。
枕を少女の腕から抜くように取り、小脇に挟むと、気を失っている少女を背負っただろう。]
……とりあえず、皆が無事か。確認しにいかねぇと。
[かと言って、ジェリコを置いていくこともできるわけがない。
考えた結果が一緒に連れていく。……機転はそう上手くはまわらない、良い方法が他に思いつかなかった。]
―回想終了―
[……そういえば、人をおんぶするのって初めてだよなぁ。
とか、しょうもない事を考えつつ。宮殿があった場所まで戻ると、欠けてはいるものの大体の面子はその場に居ただろうか。
すっかり、火は消えており、それどころか残骸まで綺麗さっぱり無くなっていた。
……地面は暗くてよく見えなかったものの湿っていた事は感じ取れたかもしれない。]
皆、無事か?
[そう言って皆の反応が返ってくるのを待っただろう。]
[サユラから点呼をとられれば>>24、無事だという事を告げただろう。恐らく、ジェリコも気は失っているが大したことはない、という事も。]
トレイス、中に居たまま宮殿の跡と一緒に消えちまったのか……?
[マーシャも消えた、と聞けば。ワケが分からねぇな、と納得のいかない表情で跡地を見つめた。]
これも、森の番人とやらがやったのか?
トレイスや、マーシャを消すために?
[思っている疑問をつらつらと呟くように吐いていく。
ふと、ヒグラシの言葉>>26が聞こえて。つられるように牧童の少年の方に視線をやる。森の番人……彼がか?いや、確かに緑色でそれっぽいけれど。
ヒグラシもヒグラシで何故そんなことが分かるのだろう。
気になる事が重なり、その二人のやりとりを見守るように見つめていただろうか**]
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