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……わあ!
[目のちかちかするような翠緑色のガーデン。辺り一面に広がる色とりどりの花、見上げる首の痛くなるほどの大木。]
[ここが、秘密の花園なのだろうか。]
[長い入院歴のあるココ。
なかなか来れない為に頻度こそそう無いが、ココの見舞いに訪れるフリードリヒを知っていたかは、ホルスのみぞ知る。
滑らかな手付きで端末を操作すると、一度はスコットに送ろうとした電子の蝶が、端末から尾を引いて現れ、ふわり宙に舞い──少しずつ電子の光を解き消えてゆきながら──偶然にも、ホルスの傍らまで降りて来ただろうか。]
[黒い服のひとはぼくに気付かぬ様子で通り過ぎていった。
見えない所で大ピンチのひとがいるなんて、もう気付く術もない。
ぼくはそのままその場に留まった]
[そこにいるもう一人>>10の顔は知っている。
食堂のおじさんだ。
でも、どうしてこんな所にいるんだろう]
『おじさん ここで なにをしているの?』
[思わずぼくは尋ねていた]
たたたた助けて!
何がどうなっているかわからないけどさすがにこれはしぬ!
[既に取り繕っている余裕はない。誰かがここに来るか、スコットに謎のエネルギーが送られなければ危ないだろう。]
今こそ、自覚された方が良いのでは。
[例の、スコットは無いという瞬間移動、か。]
何が起こっているかは分かりませんが、
今から駆けつけても間に合いはしませんよ。
[結局黒い服のひとのことは思い出せなかった。
見上げながらぼんやり考えるぼくの傍に、留紺◆色に光る半透明の蝶が降りてくる。
ぼくは手を伸ばして、見えない誰かと話した時みたいに念じてみる。
すると、6
0〜 何も起きなかった。
51〜 こちらに寄ってきてガラスの上に止まった。
91〜 するりとガラスの中に入り込んだ]
ああああああああああああああ!?
[落ちる。落ちたらどうなる?死ぬ。…死ぬ?]
そんなの…そんなのいやだっ!
僕は、まだ何もできていないんだ!
[生きたい。その思いが爆発したかのように体からlightsalmon◆の光を発し、彼は近くの樹上へとワープした。]
あだだだだだ!?(バキバキバキ!
[落下と共に枝が折れる音。木の枝がクッションになって、なんとか無事に着地できたようだ。]
[留紺色にちらちら光、ほろほろ解けてゆく、電子の蝶。
それは、スコットに刺激を与える為の電子の蝶、だったかもしれない。或いは、ここへと連れ戻す為の座標を書いていたり、等。]
[やがて、ホルスが見ている前で、宙に融けるように霧散してゆくだろうか。もし、ガラスの表面に舞い降りれたなら、表面に雫が落ちたような波紋を一つ投げかけたやもしれず。]
動物園で人気者はライオンさん?
だったら、お隣の人気者はゾウさんかな。
[何時か映画で見た、歌って踊れるライオンを思い浮かべながら。]
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