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[別の問い>>72に、はっと瞠目した。
暫く、間を置いて。あまり美味くないピザを頬張って。
それを飲み下してから、小さな声で話し始めた。]
うん。ちょっと、追われてるの。
術士ハンター、って言うと違うような気もするけど、
とにかく、そういうヤツにね。
――…ウートラ、っていうんだけれど。
それで、ソイツから逃げてたところ。
アタシを護って、逃がしてくれた人たちもいたけれど、
今は、どうなってるのか判らない。
[最後の言葉には目を伏せて――はっと口に手を当てた。
フィロやセルリアン、このイタ飯屋の店主が
ウートラの手の者でないという証拠は、無かったのだから。**]
[銀翅の君そのお方ではない。しかし、銀翅の君の従者への一打だ。あの方を打つのと同じく罪深いことだ。
逃亡そのものはまだ、いい訳が出来る。あの方に献上する美しいものを探すだとか、新しい歌を探すだとか。
しかし、これは違う。
明確な反逆であり、裏切りだ。
あまりの恐れ多さに震えが止まらなかった。
しかし、背を伸ばしたまま、青ざめた顔をしゃんと上げた]
[メイアルを中心にした一団は、銀翅の君に使える妖魔の軍団を赤く切り裂いていった>>132
白百合を背負った、黒騎士。
星の二つ名を冠する、白い死神。
彼らに守られ、導かれ、ミアは支援と回復の術を駆使した]
[歩みを、止める。
それまでと雰囲気の違う一団がそびえていた。
銀色の鎧に包まれた彼らは、精鋭と呼ぶに相応しい自信に満ち溢れていた。]
……格が違う、って感じだな。
トラベラー J・Qは、強さを求める武術家 ジャッカル にうしろゆびをさすことにしたよ。
トラベラー J・Qは、戦闘員 ケヴィン をうらなっちゃうことにしたよ。
ミア……。
付き合わせちまってごめんな。
それでも……。
……ありがとうな。
俺も、ミアに会いたい。
出来ることなら、ずっと、ずっと、一緒に居たい。
その為になら、誰とでも、何とでも、戦える。
ミアの為になら……、
―少し前>>127―
[突然、無線が入る…。この声は…クーロンの酒場で麦茶飲んでいた人かね?いやいや、トボケてる場合じゃない!
J・Q>>142が無線で二人に話しかけている。少し声をかけようと考えたがチャンスが掴めぬ、結局かける事はできなかった。]
(「…スーとラーシナは元気かね?」と言おうとしたんじゃが…)
[結局、二人とJ・Qの通信が終わった時…]
フーム…JはジャスティスのJじゃったのか……。
―回想終了―
―過去・クライン研究所、廃棄物置き場―
[暗くて、静かで、冷たい鉄くずに埋もれながら――自分もそのうちのひとつなのだけど。 数少ないメモリを淡々と、何度も再生していた]
「正義は強くあらねばならない。なぜなら悪に負けてはいけないからだ。」
「正義は律されなければならない。なぜなら乱れれば必ず悪の入る隙間が生まれるからだ。」
「正義を行使する側は心を制御しなければならない。なぜなら情が悪を許すことがあるからだ」
[クライン博士の言葉。既にプログラムとして埋め込まれているのに、言い聞かせるように何度も何度も、自分に向けて投げられた言葉。
自分に与えられるはずだった「正義」
その何もかもを自分は示すことができなかった。
ジャスティスKが廃棄物置き場の扉を開けるまでは、ただずっとその行動を繰り返していた。]**
トラベラー J・Qは、強さを求める武術家 ジャッカル をうらなっちゃうことにしたよ。
それでも後ろに戻らないのは何でかって、「来るのを信頼してるから」ってのと。
自らの意思でここにきた、っていう表明な。
[もう一つの問いに返るツバキの仕草と言葉>>147に、フィロは紅い瞳を何度か瞬かせて聞き入る]
ウートラって……この間指名手配された?
うわ、すっげやべーのに追われてんじゃんそれ!?
[指名手配イコール重罪人。
そんな認識にあるため、ウートラに追われていると聞いてフィロは驚きの声を上げた]
え、あれ、逃げてきたってことは、
ウートラがクーロンに居るってことだろ?
どっか別のリージョンに移動した方良んじゃね?
[自分が追われているわけじゃないのに、フィロはわたわたと落ち着かない様子になる。
店内を見回したり出入り口に視線を向けたりと、警戒する仕草を繰り返していた]
[そんな中、フィロの上着から呼び出し音のような機械音が鳴り出す]
んあ、ちょっとごめん。
[ごそごそと上着の内ポケットを漁り、それなりの性能の通信機を取り出し、通話ボタンを押して通信機に向けて声を投げかけた]
何か用か?
「九日十日」
………ふざけんなよ、切るぞ。
「あー、待て待て、冗談だ。
フィロ、お前ちょっとマンハッタン行って来てくれ」
はぁ? いきなり連絡寄越して何言ってやがる。
「マンハッタンの競売で『キューブ』が出品されるらしいんだ。
本物かどうかはまだ分かっていないが、本物だとしたら手に入れる絶好のチャンスだろ?
つーわけで行って実物見て本物だったら落札してきてくれ」
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