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[ついてくるカエルは、追い払うような仕草をしても、ケロッとしている。
もう少し臆病な性質じゃなかったか、と思い出しながら
諦めて足を踏み出せば、そこは小部屋だった。]
…………?
[自宅にも似た、落ち着く雰囲気の一室。
窓から見れば、教会の一階にあるらしいそこ。
彼女が、自分を呼ぶ声がした気がした。]
[どこ通ったのか、また移動したのか、目の前には男の姿]
ミーシャ
[男のまわりにも桃色の光をみて、なんだかただ幸せでふうわり微笑んでその名を呼んだ――]
[>>179問われてねだった奇跡の花のことも、今はきっと忘れてしまっているわ。
奇跡の花――それはけっしてよく深き人間が望んだ奇跡を呼ぶものではなかったけれど――女は奇跡の花の真実を知らず、ただ純粋に男の紡ぐ花の姿がみたかった]
しょく、じ。
[恐らくは、ダニールもどこかで人を食って生きていたのだろう。
むしろ、食われる側である人だったレイスには、想像もつかない。
そして、その黒銀の獣を見やり、ぽかんと口を開いたまま
きらきらと目を輝かせて、そーっと手を伸ばしてみる。
ダニールが嫌がらなければ、撫でてみるつもり。]
[せーのっ せーのっ という小声の後に、重く鈍い衝撃音。二階の踊り場から落ちる音――]
…………くそうっ…!!!
箒に跨らないとダメっていうの!?
今時レトロな箒を持ってる人なんて居ないでしょう!
[一撃離脱!**]
[金の瞳を、正面から見る。
普段は臆病に目を逸らす自分が、その瞳からは逸らさない。
金色は、それがもうレイスにとっては憧れの象徴。
その色が、生きた色で光るのに、魅了されないはずはなく。]
ねがい。
[後について繰り返すように、その言葉を呟き。
ぎゅ、と手を握り締める。]
[ぎゅう、と手を握る。
ずっと手を引いてきたオリガの手も一緒に。]
オリガ。
ダニールは、怖く、ないから、ね。
[きっと、女性には大きな獣は少し怖いかも、と。
彼女が気にしないならば、良いのだけれど。
そして、小さな声で、何かを呟く。]
―おれも、もし、なれるなら。
けものに、なってみたい。
[小さな赤い欠片は、それを拾ったけれど。
聲を聞くものたちにも、よく聞こえないくらいの大きさだった。]
[ 目を細め、少し眉間に皺を寄せる。
くらり、と身体が傾き、少女の手を離れ
両手を雪の上に付いた時に見えたのは、獣の手 ]
きゅ、う
[ ――灰青の、けもの。
何か怯えるように尻尾を巻き、耳をへたりとせて
なおかつ、なんだか情けない泣き声が、出た。**]
[ささやき声に帰る反応や、小さな声に。
肩が揺れたり、眉が日頃よりずっと、一般的には普通に動いたり。
鼓動と共に揺れる、双つの光。]
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