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ギュルスタン!!
[教会の天井から落下したのであろう彼は、
もはや息絶え絶えに弱っていた。
肌は殆ど褐色に覆われていて、
右腕だった場所は歪な赤黒い羽根を持つ翼に変形していた。
発する声は人語ではなく、呻きに近い。
…彼は空を飛ぼうとしたのだろうか。
けれど一側の翼しかなく、地面へ落ちてしまったのか]
[血塗れた魔物を抱きかかえる。
もうギュルに意識はないのだろう。
力なく暴れる魔物は、司祭の肩に噛みついて傷を作る。
そしてきっとそのうち、動かなくなってしまう**]
[ランスさんにかけられた>>84声に、微笑みながら小さく頷きます。
ありがとうございました、と、唇だけ動かしました。
明日の朝という言葉をしっかりと心に書き留めて、わたしは教会を後にします。
勿論、スーさんも一緒>>86です。
わたしのゆったりとした足取りと、スーさんの眠そうなそれとは、
きっと並んで歩くのに丁度良いくらいだったでしょう。
灰の積もった道を二人、並んで足跡をつけられるというのは久しぶりで、自然と口元が綻びます。
酒場に戻ると、先程までいた皆さんはもう、出て行った後のようでした。
わたしはグラスの類を片付けて、カウンターに置かれたままのお金を集めます。
簡単な作業なようですが、全てをゆっくりと、時折休憩を挟みながら行ったため、結構な時間がかかってしまいました。]
[スーさんはどうしているだろう、と、スーさんの姿を探しますが、カウンターの中からはその姿は見えません。
表に出たところで、床に座り、うとうとしているスーさんがやっと見つかりました。
小柄な体とはいえ、わたしの力では抱き上げ、運ぶことはできません。
まだ眠っていないようならば、わたしはその服を引いてスーさんを起こしたでしょうか。
テーブル席の一部に、ソファーのある席があります。
スーさんがそこまで歩けるようなら、付き添っていったでしょう。
スーさんが移動したにしろ、しないにしろ、毛布を一枚出せば、その体にかけてあげます。
それから、一通りの作業が終われば、その傍らに腰を下ろしてその頭を撫でていたでしょう。
子守唄の一つでも、歌えればよかったのですが。**]
[誰もいない食堂で、そっと、痩せた翼を広げてみると、払い切れていなかった灰が、床に零れた。
溜息をつき、箒とちりとりを出し、片付ける。
もう払い残しはないかと、念入りに羽ばたいてみれば、また4(6)枚の羽根が抜け落ちた。]
…………。
[無言でそれを拾い上げる。
みすぼらしいが、どれも混ざり気なく、灰色だ。]
[なんとなく厭な予感がして、鏡に羽を映してみる。]
あぁ……。
[予感は当たっていた。
また、赤黒い羽根が増えていた。
そして、赤黒い羽根は、灰色の羽根に比べ、随分丈夫そうだった。
───生え替わっている。
先程の態度、おそらく友も、薄々何かを感じ取っていたのだろう。
やはり早めに……いや、今この事を伝え、教会を出よう。
そう決めて、箒とちりとりを片付けて、ドワイトの部屋へ向かおうとした矢先───]
───!?
[何かが落下するような音に、慌てて窓の外を見た。
しかしこの位置からでは、窓を開けなくてはよく見えないし、かといって窓を開けるわけにもいかない。
おろおろしていれば、今度は友の声が聞こえてきた。]
な、っ……?!
[たしかに「ギュルスタン」と聞こえた。
不安が、一気に膨らんでゆく。
杞憂であれと祈りながら、薄手の外套を掴み外へ飛び出して、物音の、声の聞こえた方へと急ぐ。]
ドワイト!!
おい、どうした、何が……!
……!!
[駆け寄れば、灰色の世界に似つかわしくないほどの、鮮やかな赤。
それは地面に広がり。
また、友の肩口にも……。]
ギュル!
[友の肩に喰らいついている魔物は、間違いなく、ギュルスタンだった。
肌は褐色に変わり、片腕は翼のようになっていたが……間違いない、あの少年だ。]
ギュルスタン!
よせ! やめろ!!
[慌てて引き剥がしにかかれば、既に瀕死だったギュルスタンは、呆気なくドワイトから離れたろう。]
[傷口に触れぬようにしながら、友に、頭から外套をかけてやる。
ギュルスタンの小さな身体は、もう動かなくなっていた。
その、翼と化した右腕を見て微かに震え、唇を噛む。]
……ギュルスタン……。
ドワイト……。
すまない、おれのせいだ……。
この、羽の色は……多分…………。
[ばさりと、翼を広げてみせれば、ハッキリと分かるだろう。
痩せた灰色の中に混ざる、丈夫な、新しい羽根。
それらの色は、ギュルスタンの右腕だったものと同じ、赤黒……**]
…さかばのおねえさん、うれしそう。
[ナデージュと並んで歩く酒場への道。>>94
ふと顔を上げれば口元をほころばせているところが見えて、
つられてスーの表情も同じ風にかたちどられる]
― 酒場 ―
……。
[がっくし。
酒場にパースの姿を見つけられず肩を落とすと同時に動く気力も落ちて、
出入り口に程近い壁際に座り込んだ]
もり。
パースとカイン、と。
…ほかにはだれか、いったのかな。
[灰色の記憶の中ではあとどれだけの者が生き残っているのかも曖昧で、
おまけに、疲れていた。
程なくして考えることをやめ、
ほんのりと聞こえる作業音をBGMに、うとうとし始めた]
[服を引っ張られる感触に、沈みかけていた意識が浮上する。>>95]
…………、だ、れ?
[寝ぼけている。
忘れてしまったわけではない。
ゆっくりと瞬きを繰り返しても、鉛色の空みたいにどんよりした眼差しにも晴れ間はささず。
目の前の人物を誰か認識できぬまま、言葉を紡ぐ]
ゆかでねちゃ、だめ……。
[ふらり、と立ち上がり、奥の方へと歩き出す。
結果的にはソファの前にテーブルのあるところまで辿り着くことができたのだが、
揺すぶられでもして意識がはっきりしない限り足取りは覚束無く、
ナデージュの案内を必要としただろう。
糸が切れたようにソファに倒れこんで、今度こそちゃんとした眠りにつく]
― 森の入り口付近 ―
悪い、待たせた。
……飴に狂いに転向なんてしねーよ。
人望も、あるわけじゃない。
[待ち合わせの相手は、既に其処にいた。
待たせたらしい様子に謝り、共に来たセルマとエステルの話、というよりもセルマのエステルについての話の二度目を聞きながら、森へと視線を向けた。
相変わらず人気を寄せ付けない空間に、飴の棒を面倒臭げに揺らした。]
[眠る様子は穏やかそのもの。
うなされてせっかくかけられた毛布を落としてしまった、――なんてこともなく]
……。
[閉ざされた瞳の間から、
涙が一筋流れて、頬を濡らす**]
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