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〔聴こえた語尾の揺れは、耳に心地良く。
無言の頷きは所作に衣擦れもあったかもしれない〕
…では…少尉も此方へお出ででしょうね。
彼は大丈夫です、此方には以前の名調子を取り戻して
戴けそうでありますので――はは。
〔銃弾の行方については、はてさてと笑ってみせた〕
銃声――同型のものが重なって二発、かと。
ワイズの装備なら、もっと火力が強いように思います。
――ジーン、"捕食"の痕はそろそろ発見されていそうですね?
[ニーナの言葉に緩く首を傾けるも
そうか、と静かに返し頷いて見せ]
銃声は、既に止んでいる。
銃撃戦と言う程では無かったらしい。
[部屋の前に立ち
壁に寄りかかり]
寄宿舎とてそう遠くは無い、
今宵の着替えがあれば充分だろう。
[カバンの中に着替え、財産…そして、薬を詰め込んでいく。
いざというとき…万一、診療所に何かがあった時。
元手があるのと無いのとでは大きな差がある…
鞄を締めると、手に下げ…自室を出た]
…ええ。その様、ですね…
お待たせ致しました。
私は、準備が終わりました…後は、診療所の戸締まりだけです。
[微かな衣擦れの音に
所作に思い巡らせる]
あの女もそろそろ其方に到着したか。
クインはある意味ではあの女より食えぬ、
腹に何を隠しているか引き出せそうかね?
[銃声に対する見解に瞬き]
軍支給品だとしても仲違いかね?
聊か情報が足りぬ、
明日にでももう少し探るとしよう。
…捕食の方も巧く行っただろうさ。
いえこちらこそ、いつもありがとうございました。
――もう届けて頂いて喜ぶ子達も、教会からは居なくなってしまいましたが…。
今どこで何を食べているとしても、シャーロットさんのパンの味はきっと忘れられません。
美味しそうに焼きたての生地を頬張る笑顔が、目を閉じるだけですぐに浮かんでくるようです。
[歓声をあげてバスケットに集まる子達の顔を思い浮かべてふっと笑み、シャーロットへとバスケットを返す]
…そ、それはそれは……。
[何があったかの説明を受ければ、シャーロットが腹を立てるのも最もでその気持ちも分かる一方――]
[――小さな姿で威厳を振り撒きながら、こういった騒動を巻き起こすリッタに滑稽さを感じてしまう。
なるべく表情を引き締めながら]
リッタさん…わざとじゃないとしても、悪い事をしたならちゃんと謝らなくては。
[姿が姿だけにコーネリアスには、彼の手にする銃もどこか玩具めいて見えてしまっている。
まだしも平和な頃のごっこ遊びの子供を思い出して、先刻の銃声を気にしながらもつい、諭す調子で言葉を向けた。
困惑が見て取れるルーサーの様子は、何だか子供の不始末に詫びて回る父親のそれにも似て見えて、こんな時だと言うのにコーネリアスは口元に手を当てた。
さすがに申し訳無いので、咳払いで誤魔化して]
…はい、ルーサーさん。
失礼して入れて頂きます。
[傷の男は、ルーサーが出て行くのを目で追った後、通信機の向こうの相手に言葉を投げ掛けた]
…次も私が撃てるとは限らん。
用意は怠るな。
[通信を終えると、椅子から立ち上がり。
ゆっくりと店の外を眺めた]
どうする、かね。
もう…未練が残っている訳でも無い筈だ。
[胸のポケットから、ボロボロになった塊を取り出す。
星が二つ並んだそれは、ボロボロになった今も輝きを忘れては居ない様で]
ハッ!結局は俺も決別出来てないってのか。
情けないにも程がある。
[重そうな鞄を眺めポケットから手を出し]
戸締りは任せる、荷物は預かろう。
[診療所が壊滅する時には恐らく
誰も生き延びては居ないだろう
けれどニーナの気が済むならと
別に何を言うでもなく手を伸べ]
>>13
[静かに歩み寄れば右手を顔の振り上げる]
[僅かに涙を湛え、その右手はわなわなと震えている]
謝罪の言葉ないのならそれで結構です。
貴方がどういう人なのかも十分にわかりました。
[涙混じりの声で続ける]
だけどこれだけは覚えてください。
貴方が壊したのは建物だけではありません。
父や母、祖父、そして私達の思い出まで壊したんです。
運が悪ければ命を失っていた。
貴方のような人に私は守られたくない。
私は・・・貴方が嫌いです・・・!!
[力無く右手を下げるも、その瞳はリッタを捉えて離さない。]
…いえ…ですが…
[一つしかない腕を伸ばされれば、少し躊躇い…
申し訳なさそうに小さく頷いた]
…では、戸締まりをしてきます。
先に外に出ていてください…すぐに、終わると思いますので。
[隻腕の男がどう思っているのかは知るよしも無し。
頭を下げれば、診療所の中を駆け回る]
おやめください、ブリリアント少佐。
徒に民間人を刺激して何とされますか。
……。
[泪交じりのシャーロットの言葉に、
眼を細めた。
その傍へ歩み寄り、リッタが何かしでかす前に止められるよう、見ている。]
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