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[逸る気持ちがある。
飢(かつ)えているのも本当だ。
されど道は踏み外さない。
英雄に呼ばれた騎士の名に恥じるな。
己の語った物語に誠実であれ。
――「詩人の魂」の赴くままに。]
貴方が、まだ。
この戦争に身を置くことを、
……貴方の、偉大なる親方の遺志を
継ぐ事を選ぶというのならば。
どうか 私と、
……この吟遊詩人《トゥルバドール》
クレティアン・ド・トロワと、
――契約を結んではいただけまいか。
[厳かに、静かに。けれど、
何処か縋るような色は隠せないまま。
クレティアンは少年に、願い、問いかけた。]
――私は、
主を喪ったサーヴァントです。
主を得られなければ
夜明け前には消えるでしょう。
けれど、私には、願いがある。
――だから……
[ 魔術師でなくとも分かる弱まる気配が、何よりも詩人の言葉を裏付ける]
「鳴木素子」
って、私のぱそこんちゃん「なきぎもとこ」から一発で変換してくれるようになったのよ。
ふふん。
えらいこでしょ。
−深夜/西ブロック・教会−
[ブライは、昨日の夜に気になった場所へと足を運んでいた。
体はだるいが、足取りは確かだ。
ほどなくして、ブライは教会の前にたどり着いた。
インターホンのようなものも無いので、仕方なく彼は教会の敷地に入り、扉を軽くたたいた]
あの、誰かいませんか?
そうだ、まだ負けたじゃ無い…
[そう、自分に言い聞かせるように呟くと…
一つだけ身震いをして、美しい英霊に手を差し伸べた。]
吟遊詩人《トゥルバドール》クレティアン・ド・トロワ
僕は 妹尾 柊 宜しくお願いします。
――私の主だったひとは、
自ら、永遠を選択しましたので。
もはや、……生きても、死んでもいない。
[ 微か、目を伏せ
包み隠さず告げるもの。
――静かに少年の答えを待つ。 ]
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