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[先ほどのツリガネの言葉を思い出して、アルフは窓の外に視線をやりながら]
…与えられた仕事を、ね。
[それで良いのか、とまでは言えなかった]
ツリガネちゃんはさ、優しいから。押し付けたら受け入れてくれるから。ちょっと心配よぉ。
ここで望みや願いがあるならいいけど。
[もっと自由に生きてもいいと思うんだけどなあ、とひとりごちて、アルフはツリガネに微笑んだ。]
― 会議の日・医務室 ―
ワタシはああいうキザなタイプニガテよ。
[ ミツルから相談を受けていたなど、
彼女に言えるわけもなく。 ]
そうね。そしたら報告来るのかしらね。
そろそろ帰らないと、
サボってたのバレちゃうわよ?
[ またいらっしゃい、とウブな千早を
送り出した。 ]
[いくらか街から離れていたとはいえ、ギュルと遭遇したように人目が少ないわけではない。辺りの様子窺いと休憩がてら、物陰で身体を休める。やけに肩が重かった。
迷いを捨ててからは、自分の手による殺しや撹乱で死者が出ても心は動かず、半ば作業のように淡々と必要なだけこなして来ていたが、さすがに顔なじみは堪えたか。
甘ったれたもんだ、と自嘲する。女神に振り回されるような輩は、もう仲間などではないのに。まして、聖職者など……。
――そうは思いながらも、数日前シエラと言葉を交わした折に彼女は信仰を持たぬ聖職者であると知ったのも心の棘になっているのかもしれなかった]
―回想/数日前・帝国同盟 基地の外―
[夕刻の事だった。
各地を回って拠点へ戻る途中、暮れかけた陽の中でひときわ鮮やかな紅が遠目に気に係り、足を緩めた]
……。
[シエラだ。
彼女が聖職者であると強く認識していたなら戦場の混乱最中でもないのに敵わないだろう事に歯噛みしつつ即座に退いたろうが、戦況や戦場の実力者、情報に関わる者を中心に把握しているグレンにとっては、まだ「厄介な力を持った帝国の人間」の認識だった。
それに加え、炎のような血潮のような燃え盛る紅は、過去に思念を垣間見た記憶>>0:236を思い起こさせて。
確か孤児院時代、熱心に信教していたメンバーにはいなかった気がするし、割り切ったシエラ相手なら、あるいは多少の交渉も可能かもしれない。多少の感傷に釣られながらも、そう判断した。
いざとなったら逃走や攻撃が出来るよう構えつつ、目立たない帝国軍兵士の姿を解いてシエラに近づく]
―回想/数日前・帝国同盟 基地の外―
[聖職者の生活は、軍内部においては比較的緩い。敬虔な信者は礼拝や教義の理解に努めるなど、自ら忙しくするものだが。そうでない形ばかりの信者は沢山いたし、まして自分は信仰心を持っていない。空いた時間に、たまには何処かピンとした空気が漂う基地を抜け出して、散歩に赴こうと思う位には暇なのだ。
特に目的地もなくふらりと歩いていると、背後から「……よぉ」と声を掛けられる。反射的に火球を生じさせたのは、聖職者を狙う無頼者を警戒してのことだった。声音に害意は見当たらなかったが、かといって特別友好的とも思えなかった。振り返って、僅かに目を見開く。]
………グレン、か?
(いつ振りだ…?彼が帝国所属だなんて聞いたことないけど……)
[彼の変身魔法を使えば、他国への潜入は容易いだろう。警戒をやめる気にはなれなかったが、戦時中ではそれもお互い様。彼が接触してきた理由を探るために、しばらく様子を見ようと考える。]
ー昨日ー
そうなの?あの子キザかしら…どちらかというと可愛い子だったとおもうけど…
[そういう話ではないのだが、千早は鈍感なのだ。]
あぁ、そうね…礼拝堂のお掃除もあるし、そろそろいくわ
『ポート』
[転移ポータルを開き、またね、と言いながら戻って行った。
その後、本を読んでいるうちに眠ってしまったようだ。]
ー連合国軍・???ー
戦争したくないのに…
話し合いで解決出来ないんだな…
[千早から貰ったネックレスを触り、
千早となぜかジロさんが脳裏に。
ネックレスを貰って1番にジロさんに報告しに行ったからである。
その時を思い出し…]
あの人も元気でやってるかなぁ…
ジロさんにはいろいろと相談に乗ってもらってたからなぁ
[相談しに行って迷惑だったかなぁと思いながら。
良いアトバイスをしてもらったはずだが、ミツルの不器用+千早の鈍感?では上手くいくはずも無く…**]
[>>33優しいのは貴方の方だ、と言われ、ちょっと気恥ずかしくなりながら]
ばっ…もー、そういうことじゃねーわよ
孤児院に戻る、か…らしいっちゃらしいわね
[ツリガネの願い事を聞いて、彼女は暖かい人間だと思う──と、同時に、この柔らかな笑みの友人が戦場に立たねばならないという胸をひっかくような苛立ちも。]
[良ければ手伝ってくださいね、という彼女の笑みは優しげながらも、どこか強く。アルフはその笑みに少しどきりとして、そして言った。(自分の心の動きを、心中で訝しがりながら)]
あぁ…平和になったら、あんたの手伝いなら悪くないかも
そうね、読み聞かせでもやろうかしら。
[そう返した時、青空に鳥が慌ただしげに飛び去り、静かだった建物内に足音が響く。
何事だろうかとツリガネと顔を合わせれば、アルフは廊下の音がする方へ視線を向けただろう**]
[先ほどの温厚な様子とは違い、冷え切った翡翠の瞳を鋭くさせたクルーク>>13>>14をじっと見据える。
彼を詳しく知らない兵士ならば怯えたり戸惑ったりするのかもしれないが、自分にはもう慣れたもの。]
……お褒め頂き光栄です。
ですが、…いえ。少々――考えさせて頂きます。
[断ろうとするその顔に浮かぶは微かな呆れの色。
スパイの噂がある者を後任に推すだけでも大したものだ。
冗談めいた声色での言葉に、少しばかり躊躇する。信頼していないといえば嘘になる。
どうしてすぐさま断らなかったのか、自分でも分からない。
時間などもう無いはずなのに。]
それでは失礼致します。
何か御座いましたら遠慮なくお呼びつけください。
[恭しい一礼をして、その場から離れる。
決行は今夜。高鳴る胸を、必死に抑えた*]
―回想・深夜―
[今夜は星も何もない。真っ暗闇を見つめ、不意にクロロの姿が思い浮かんだ。
彼はどうしているだろう。深い深い夜の闇が、より一層黒く染まって行く。見つめるアメジストの瞳まで、黒く染められそうなほどに。
逃げ出そうとしたその刹那、人の気配>>17に気付く。
気付かれてしまったか。それとも見回りに来ただけの哀れな弱者だろうか。
そんな考えは、小さな火球とその姿を見て霧散した。]
これはこれは、シエラさん。
こんな夜中にどうなさいました?まだお祈りでもしていたのでしょうか、熱心なことです。
[にこりと笑顔を貼り付けて、シエラに向き直る。
返り血で赤く染まった銀の髪が月明りに照らされ、大鎌を構えなおした。
ここでミスをするわけにはいかないのだ。殺害は完了した、後は帰還するだけなのだから。]
ですがもうお戻りになられた方がいいのでは?
今なら見逃して差し上げますよ。
[彼女と以前喋った時の何とも言えないピリピリした感じを思い出しては、無意識に声色にも棘が含まれて。]
エリィゼは、グレン を能力(占う)の対象に選びました。
ー早朝・礼拝堂ー
…司教様…?
[どこを探してもいない。いつもであれば朝早くからここにいるというのに…。それに、なぜか転移先に指定できない。何度も何度も繰り返した。]
…範囲外にいるのかしら…
[言いようのない不安にかられ、礼拝堂をでた。]
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