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ー 商店街 ー
……りる。
[トレインにジト目を送っていると、少しだけ遅れてリルが追いついてくる>>178。彼女からほんの少し距離をとるように1歩だけ下がってから声をかけた。]
……イギー。ホントは、いぎぃなちうす…
……いぎゅなちぅす… …いぐな、てぃ、うす、って、言う、…らしい……。>>0:174
[そう、少年を見ながらリルに告げた。3回くらい噛んだ。]
[イギーに対しては視線を送ることに躊躇いがない。少年は目を隠しているから、目を合わせなくて済む。
触れさえしなければ安全だし…もしかしたら触れても大丈夫なのかもしれないと、荒野での出来事を思い出していた>>0:86]
― スラム街→下層区域 ―
[―――というわけで下層区域を目指して歩き始めた。
エーディの異能のひとつである植物からの情報読み取りは、
どういうわけか植物が多く集まっていればいるほど、精度も範囲も増す。
ちょっとした千里眼気分である。やりすぎるととても疲れるが。
都合のいいことに、倉庫街からそう離れていないところに、緑の多い公園がある。>>63>>126
かつては緑の薄い場所だったが、異能の練習場所として使っているうちに、
だいぶ見栄えが変わっていった気がする。
エーディはおおむね“伸ばしっぱなし”でほっといてるので整備は他の住人がやってるんだろう。たぶん]
[トレインの表情はいつもどおりニヤニヤと胡散臭い笑顔のように見える。だが、内心はずいぶんと久しぶりとも言えるほど極度の緊張を感じていた。]
ハロー、バグ・シング。
昨日は情報ありがとう。はい、飴ちゃんあげる。
俺ちゃんはトレイン、こっちは相棒のポルポ。
[まずは手土産でご挨拶。社会常識だと叩き込んでくれたのは特殊チームのエースだ。]
でもさー、足りない、足りないんだよなー。
もうちょっとさ、具体的に助けになる情報をくれないもんかね?
俺ちゃんダイレクト接続できちゃうし、お話させてくれない?
[そう言って首下に手を当てる。伸びてきたのは接続コード。擬似的にマシン能力者のようになることが可能になる博士の「改造」だ。もちろん人間の脳では限界もあるため、せいぜい多少のデータ受領やイギーとの直接会話程度とはなるだろうが。]*
[それは突然だった]
────────!?
[ドン、と。
急激に流れ込む重厚な機械の響き。
高みから突き落とされるかのような、重力めいた重々しいもの]
[膨大な意志に押し潰されそうになりながら、断片的に伝わる【目的】と【手段】を拾い続ける。
薄れそうになる意識を必死に繋ぎ止めながら]
っ、は、
[喉が震え、空気を求めるかのように息を吸い込む。
ゲイルの異変に気付いた者はどれほどいただろうか。
かつてない意志の奔流に耐え切れず、身体を支える足から力が抜け始めた*]
[機械生命体とバグ・シング。
イグナティウスは「"君達が呼ぶところ"のバグ・シング」と言っていた。
その言葉に引っ掛かった理由に今気付く]
(……そういう、ことかよ……)
[この完璧なる容姿と機能を持つナトゥーリアこそが真なる機械生命体であると。
この時点で気付けたのはそこまで。
意志の奔流に晒された意識は途切れる寸前にあった*]
[少年はトレイン>>188を見上げ、相棒のポルポを見上げ、またトレインを見上げた]
[イグナティウスが、特殊チームやゲイルと接触し、情報伝達したのは【今日】のことである。
【昨日】と言うのであれば、それはまた別件の話もあっただろう。
都市の管理運営、否、特殊チームの一部と接触が完全に無いという訳では無いのだ]
[こくっ]
[前文明の狂った機械という意味の「バグ・シング」と呼びかけられた少年は、頷き、差し出された飴を受け取った。
口を大きく開けて、ぱくりしたかもしれない]
[件の子供の足取りが掴めれば僥倖。つかめなくとも……]
(アイスくらいは買えるかな)
[受け取られずに突っ返されたキャッシュ入りのカードのことを思う。
アイスのことも思う。
甘いものは嫌いではない、しかして今は借金持ちゆえ過度のぜいたくはできない。
そういえばアイスなんてほぼ丸一年食べていなかった]
最後の甘味とかあんまし言いたかないけどねぇ、……。
[食べて後悔するか、食べずに後悔するか?
決まっている、前者だ!
そうと決まれば寄り道だ!]
[飴を受け取ったからではないが、少年は接続コードを手に取ったか。
…………或いは。
モコモコマフラーに差し込めば、何やかんやで接続となるだろう]
[機械による互換性は未だ難しくはあるかもしれない。
その為、会話やデータの受領は、出来てもクリアなやりとりとなると難があるかもしれない]
(……最近のおすすめとかさっぱりわかんないけどなぁー)
[公園直通ルートから一本外れて寄り道を行く。
欲望の都市の一角はいつも通りと見せかけて少々慌ただしい。
その中を少しばかり考え事をしながら進んでいたものだから、]
おっと……?
[誰かと肩がぶつかってしまった。
やばっ!? と思いながら振り返る*]
分かってるならよろしい。
[警察とか言ってられない、との言葉には少し安堵しながら言う。
ここで意地を張られたら居場所を突き止めて頬を張っ倒しに行くところだった]
…届く範囲には伸ばすわよ。
[向けられた言葉に肯定とも否定とも取れない言葉を返す。
そうして念話は一度途切れた*]
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