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―――顔を覚えてくれたら尚、嬉しい。
[勿論、と笑んで君の手を握れば
掴んだ掌から己の熱が伝わるか
祭の場所まで行く道のりは、きっとゆっくり
カラコロ鳴る下駄の音とともに、ふわりと首の後ろ
僅かにつけた金木犀の香のする、練り香水の香とともに*]
ーそして、当日ー
…ユズ君、お待たせ。
[紺を基調に、白一色で薔薇を表現した浴衣(https://1drv.ms/u/s!ApByi_SX4K...
)
を着て。
下駄を鳴らして、待ち合わせ場所と決めたところへ向かうんだ。デートっぽいことは、男の子とは初めてだから。
ちょっとドキドキしてる自分はいた。]
そういう藍色の落ち着いた色も、ユズ君似合うんだね?
[ニコって、笑いかけてみたんだ。]
……遠くから探すのって、白衣あるのやっぱ便利でさ
ダンス誘うときもすぐわかったし……着てなかったら見つけられなかったかもしれねー
[>>102 嬉しいと言ってくれるその表情を連れて歩きながら。
ときおり何度もその横顔を再確認して―― ]
これからは、白衣が無くても大丈夫なぐらい、近くで見ていられたらな
もちろん好きなように着てていいからな?
って、あ…
[ この距離なら顔を覚えたけれど。
顔を見る必要性がなくたって、つい何度も見てしまう。
もし視線に気付かれれば、鼻をこすって照れ隠し。
金木犀がほのかにむず痒いことにしておこう。
じゃあ高鳴る心臓の音は? 今日は下駄だから大丈夫だぜ! *]
真っ白だものな。制服の上からだと
きっと良い目印になるっていうのもあるし。
……それなら、ボクは白衣を着ていて良かった。
君に真っ先に見つけてもらえたなら。
[一緒に歩むスピードは、慣れぬ下駄故ゆっくりと
それだけじゃないのは、君との時間を大切にしたい思いから
何時もと違った君の装い、高鳴る胸と染まる頬の熱を散らすため、前を向いて歩いているけれど
時折、君の方をどうしても視線は焦がれ追う]
何だい、其処は
見ているから、と。断言してくれれば。
[いいのに、と言いかけて。ぼっと更に頬に熱が集まってしまう
時折盗み見ていたボクの視線と、君との視線が絡めば
照れ隠しに一際高く下駄の音が鳴る
祭りの喧騒よりも尚、君の下駄の音の方が
僕の耳にははっきり聞こえた*]
夏樹のため、というか
気合入れて選んで、格好いいって言ってくれるのが嬉しいんだ
だからそれは自分のためってだけなのかもしれない
けどさ……何かいいよな、そういう顔のためだけに何か頑張れるのって
もし夏樹からもそうだったら……俺も自惚れるかなやっぱり
[>>101 つけくわえたこと。* ]
えぇ〜すでに玉砕したの…
[一瞬顔が曇る。しかし差し出された手にすぐ表情を晴れさせて。
桃の手を取って、おててつないであるき出そう。
ゆっくりと。]
リアル攻略は楽じゃないね
[ポツリとこぼす。
カラリコロリと下駄の音が、微妙な空気の間を埋める。]
ね、砕けた桃くんのハート
修復するの、私、手伝えるかな
[桃の横顔を見上げて、謎掛けのような問いをする。*]
そうだな、ええと
今その、断言してまでしっかり見てたら絶対すっ転ぶから
どこか落ち着いてからにしようぜ、うん
[ せめて下駄でなければ歩きながらでもできたかもしれないが。
歩くことで誤魔化せるぶん、今やったほうが楽だったかもしれない。
座るために歩を急がせるか、今のやり取りのために緩めたままか、鳥居まで至福な悩みは尽きない。* ]
あ、そう見える?
似合って見えるなら嬉しいな。
[微笑みに、そっと胸元で何かが跳ねた。
さっき言い聞かせてたのにこれだよ。落ち着け落ち着けと心中で呟き二回。
まじまじと風音を見返して]
でもこれ着てきてよかった。そうじゃなかったらたぶん後悔してたや。
──浴衣、すごくよく似合ってる。
うーん。国語の勉強サボってたのいますごい悔やんでるんだけど!
[うまい表現が出てこないや、と肩をすくめた]
でも本当凄く似合ってるし、僕はいいと思うよ?
−例大祭当日−
[神社の騒動を知らないリサは、自宅で一人のんびりしてました。時々スクワット87setとか、バーベルあげ85setとか。
簡単に済ませてたけどね*]
……リアルはクソだよ最初から。
走れもしない踊れもしない攻略不可能クソゲーってやつ。
[ぽつり。
ゆっくりと、からころからころ歩く中。言の葉は小さくこぼれ。
つないだ手が、少しだげぎゅっと、強く。]
ん?いまも修復してくれてると思ってるけど。
……どゆこと?
[見上げられた瞳の中を、そっと覗いて答えを探してみようか。*]
……うん!
[最後に一つ、頷いて]
それじゃ、さっそく行こうか。
風音は見たいものとかやりたいものとかある?
[お祭り行くって言ったら父さんが援助してくれたから、今日の僕は裕福だよ?
なんて悪戯気な笑みを浮かべながら、しかし窺うように。おそるおそる、手を差し出して。
出し物でも食べ物でも、来たからには楽しまないとね!
まずはあの辺かな、なんて輪投げの屋台を覗き見に行こうかと誘うところからはじめるのだった*]
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