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[服に模様を描く灰を軽く払って、寂れた酒場の戸の中へ。
フロアの中、カウンターにも、マスターの姿は見えない。
それなりにこの酒場で会うことも多い、歌姫の姿も。
疑問に思う視線が、誰か居たならばその相手へと向かうだろう。]
[とある昔の物語。
とある王国の出来事。
とある人物は考えました。
力ある星の精を宿した人造妖精を造ろうと。
人造妖精の「素体」に様々な体が試されました。
人に亜人に合成獣、様々な年齢の様々な種族が試されました。
適合したのは、とある少女。
灰色翼人《グレイフェザー》の少女マイダ。
マイダは薄れゆく最後の意識の中で願います。]
『お星様。
あたし達の種族は長生き出来ないの。
あたしの体はあげるから、お願いごと、聞いて。
……森に居る筈の、ランスを長生きさせて。
代わりに何だってあげるから。
あたしの体も、この世界も、何でも。
だから、ランスを一番の長生きにして。』
[マイダの願いが叶ったのは、星精の力か、偶然か、それとも、なにか、別の───*]
─セルマの家、窓際─
[両手を組み合わせ祈りの形を作る。
灰色の空に?
その向こうの蒼穹に?
それとも…………目の前に見える幻視、灰色の羽根へだろうか。
空から墜ちる死の灰は、羽根にも似ていた。]
[ぎゅ]
[祈りの両手に力が籠る。]
[服の内側に、拾ったばかりの灰色の羽が一枚、仕舞われている。
根元に微かに紅が滲むそれを見つけたカインの瞳に一瞬だけ浮かんだ色は、誰にも見せたことの無い、真紅だった。
――世界に降り積もる死の灰は、世界の滅びを祈るに呼応するかのごとく。
揺るがず、静かに――確かに。]
[終わりを齎す灰色の中で、]
……お前の瞳に映る世界は、……
[毎日、一人きりになる時間をつくり。
淀んだ空へ。
見えぬ相手へ。
滅亡を呼び起こした者は、問いかけている。]
[手伝いを申し出てくれた友人に感謝を告げて、調理場へ]
今日は冷えるから、温かいものが良い。
[友人が何か言いかけた言葉。それは音になる前に途切れる。
痩せた芋を剥いていた手を止めて、彼を見やった]
――――――…。
[窓の外は降りやむことのない死の灰。
死していく人は増えるばかり。
次は自分だろうか。彼だろうか。それとも]
ナデージュさんとマスター…。
あの二人は、まるで親子みたいだった。
せめて少しでも彼らの心が救われれば良い。
[不意に襲われた不安を隠す様に、小さく息をついた]
さあ、食事にしよう。
[ギュルスタンを呼び寄せる。
彼は比較的素直に応じ、お行儀よく席に着いた。
頭には先ほど貰った灰の羽根をさしている。
テーブルの上には、パンとスープの皿が並んだ。
ギュルの世話を焼きつつ、男は友人に語りかけた]
ランス、覚えているかい。
君がこの教会で暮らし始めた時、裏庭に花を植えたことを。
[こんな灰の積もった土に、
植物がまともに育つのかも分からなかったが。
少しでも彼の気分が晴れれば良いと願いつつ]
もうすぐ春が来る。
花が咲けばきっと綺麗な眺めになる。
…君と一緒に見られれば、どんなにか素敵なことだと思う。
[それは要するに、
ずっと此処にいてほしいという意味だったのだけれど。
我儘を言っている自覚があるだけに、
暫しの後に些か情けない笑みが零れた]
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