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…Uh…
長くて 遠くて すり抜けて
伸ばして 繋ぐ 二人の手 皆の手
重なりあう側 すり抜ける
感情全て はじけて 消える
遠い夢 遠い空
騒いで 喚いて 駆け抜けて
伸ばして 繋ぐ 二人の手 皆の手
長くて 遠くて すり抜けて
伸ばして 繋ぐ 二人の手 皆の手♪
[元々は帰り道を準えたバラードだったか。巧みな声が重なり合って一つの合奏としての体を為す。
深い意味を込めて選んだ曲ではなかったものの、この時歌った曲をとても素敵だと、歌いながら...は感じられた]
・・・レッスンをしていてもいい、とありますが、やはり気になります・・・。
皆さんも、そうなのでしょうか。
[個人ブースの窓から、メインスタジオを覗いて]
うーん・・・。
もしかしたら、この中にも「人狼」や「蝙蝠」が・・・。
・・・いえ。僕は何を考えてるんだ。
皆さん、仲間なのに・・・。
・・・こんな乱れた気持ちでは、皆さんに合わせる顔がありませんね。
歌い、ましょう。今は・・・。
[再び独逸語歌に戻って。しかし、誰かが呼びにくるなら、やめるだろう]
……ふぅ。
[いかに次世代ロボ子といえど、さきほどのプログラムは容量がでかすぎるらしい。全身の動きがカクカクしているのがわかる。 しばらくは立ち上げない方がいいだろう。]
欠陥ロイド、ねえ……
[楽譜が読めない。
読んだ端から正確な音、そして最も適した音を叩き出すPerfectloidには、理解しがたいお悩みの持ち主のようだ。
なんて考えながらそのまま横になっていれば、やがて休止状態へと突入するだろうか。]**
―第2スタジオ→廊下―
[それから数曲歌うか、最初の一曲の余韻に浸るがままか何にせよそれぞれがそろそろと思えばその場で解散を決めた。...はスピーカーを殴っていた頃の苛立ちは霧散していたが、シャトに届いていたメールの内容が心に引っかかっていた]
アタシのところにも届いているのかしら。
[意図的に情報を遮断していたので、自分の元にも同様のメールが届いていたとしてもまだ気づいていない。今の歌によるいい気分を壊したくない気持ちもあって消極的にさせていた。
考えながら第2スタジオを後にすればメインスタジオ外にいるリヒトに気づいたかもしれない]
―自室―
[脳内回線を専用のホットラインに繋げる。 これはサーティの所属する研究室(ラボ)と直接通信が出来る特殊なモノと彼には説明されていた]
室長ー、起きてますか室長ー?
・・・またお酒飲んで潰れてるんですか、健康してくださいよぅ。
『え、えぇ聞こえているわよ・・・失礼ね、私は健康ピチピチよ!』
はいはい、分かってますよ。
それで聞きたい事があるんですけど、とりあえずコレ見てください。
[本社から送られてきたメールを転送し反応を待つ]
『そう、貴方達にもコレが説明されたというわけね。』
あれ、室長知っているんですか!?
もしかして姉さ・・・XIがここに来てるのもこれが理由ですか?
『どうかしらね、あの子のラボはうちと違って秘密主義だから・・・ちょっと事情が違うのかもしれないわ。 あの子が今更そんなところに派遣されるぐらいだもの、何かあると見ていいわね。』
[サイの表情を思い出して、少しだけ悲しそうに俯いた]
[偉そうに腕組みしつつ]
俺の紫色の擬似脳細胞が大回転するゼ!
スト、ショウ、まずは落ち着いて考えるんだ……。
楽譜が読めないっつーくらいだから。そのボーカロイド改め人狼は音痴な可能性が高い。
そしてもっとも音痴そうな奴は……スト、お前だ!
[ズビシっとストを指し示す]
Ich steche dich,
Daß du ewig denkst an mich,
Und ich will's nicht leiden….
こんばんは…リヒトさん、でしたか。
一体どうかなされましたか?
[声には隠し切れない不信感。彼女の目には中の様子を窺っていたような彼の態度が怪しく見えたようだった]
[古畑任●郎のテーマを流れてくる]
大変難しい事件でした〜。
犯人は手強かったです〜。
ですがぁ、ふっふっふ、犯人は決定的な証拠を残してしまいました。
残念ながら詰めが甘かった。
犯人の残した証拠は〜……
ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャーン......♪
それで、僕はどうすればいいんですか?
[通信を続ける室長に真面目な空気を読み取って質問をすると、向こう側ではその質問を予期していたように答える]
『貴方はそうね、私の可愛い子だからねぇ。』
へ・・・?
『本当に可愛いわぁ、見た目はハイグレートで言う事はないし性格はラボ内で行ったお嫁さんに欲しいランキングをぶっちぎりでTOP爆走してるし』
ちょ・・・室長ー!?
『それになによりも見上げてくる貴方の顔を見ただけでトキメキが止まらないっていうのに、貴方と来たらぽへーっと笑いかけてくるんだもの・・・思わず鼻から研究心が溢れ出そうだわ・・・!』
さっきから何言ってるんですかぁぁぁ!?
『だからね、貴方が幸せになれると思う事をしなさい。
誰かの補助だけじゃない、貴方は貴方の為に―――私の望みはそれだけ。』
ぇ・・・それって?
[室長から告げられる言葉は道具としてのボーカロイドに向けられる言葉ではなく、まるで一人の愛する娘に対する言葉のようで]
・・・・・・分かりました、ありがとうございます。
いつの間にかコナンから古畑にキャラがかわっちまったな。
まあいっか。
と言ったところでそろそろ俺は休止モードだわ。
[そう言ってメインスタジオを後にした]**
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