1983 怪談短歌村 8 〜寂れた避暑地にて〜
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こわいはなし してよとせがむ 子供らに
まとわりつかれて 首もげ落ちぬ
( 6 ) 2021/08/03(火) 07:23:27
>>1
亡き祖父は 今年も金庫の 番号を 言わず
売家の 看板に雨
( 7 ) 2021/08/03(火) 09:05:08
>>4
廃屋にて 拾ひし指輪
きらきらと 光りてをんなの 幽霊を呼ぶ
( 8 ) 2021/08/03(火) 09:11:01
>>5
以津真天と 鳴く怪鳥が 射貫かれて
猫集会に落ち 救け乞ふ
( 9 ) 2021/08/03(火) 12:00:14
窓ガラス 振り返ったら 飲み込まれ
後に残るは 赤い靴だけ
( 10 ) 2021/08/03(火) 17:49:19
あの子とね 話せるのよと 母笑う
受話器越しから サムイ…クルシイ…
( 11 ) 2021/08/03(火) 19:27:12
いっこうに 人出の減らぬ 行楽地
ゾンビばかりと なった世界で
( 12 ) 2021/08/03(火) 19:36:56
>>10
愛らしく 踊り始める 赤い靴
次の履き主 探しに行こう
( 13 ) 2021/08/03(火) 22:08:54
>>5
夏の夜の 暑さに解ける 猫団子
痕に一本 骨が生えてた
( 14 ) 2021/08/03(火) 22:32:46
>>7
更地にて ぽつり佇む 開かずの金庫
盆の時期だけ 現れるとか
( 15 ) 2021/08/03(火) 22:38:39
餌まけば 沼の中から 顔を出す
乙女の面影 残すが哀れ
( 16 ) 2021/08/03(火) 23:04:25
砂浜に ひとつ捺された 小さな手形
波寄せ 引いて うぞりと増えた
( 17 ) 2021/08/03(火) 23:16:25
>>6
生首を 小脇に抱へし さむらひの
むかしばなしは 処刑の作法
( 18 ) 2021/08/04(水) 00:04:18
>>10>>11
窓ガラスに 爪を立てれば
背筋凍る 音して受話器も ただふるへをり
( 19 ) 2021/08/04(水) 00:09:33
>>15
金庫より 鬼が出ぬやう 見守りし 一族
骨となれども 盛夏
( 20 ) 2021/08/04(水) 00:12:15
背後から 視線感じる 振り向けば
肩の高さに 目玉がひとつ
( 21 ) 2021/08/04(水) 00:50:21
清流に 麦わら帽子 浮かんでる
拾えば重し 黒髪よどむ
( 22 ) 2021/08/04(水) 07:31:34
>>16
人面魚 ゐるとふ沼も 埋められて
跡地に花を 供へし河童
( 23 ) 2021/08/04(水) 08:18:17
夢うつつ 寄り添う重みに 猫かなと
撫でつつ気付く うち猫いない
( 24 ) 2021/08/04(水) 10:29:17
( 25 ) 2021/08/04(水) 13:42:33
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