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―花の寝台―
[目覚めは唐突に訪れます。
そう、たしかにわたくしは、小屋にたどり着いて、
幾ばくかの方と言葉を交わしたはずでした。]
ぁ………
ここは……、
[小屋の暖かさも灯火も遠く、
目覚めればまた1人花に埋もれておりました。
同じなのです、また泣きながら目が覚めたこと]
……確かにな。これを口で伝えようったって無理だ。
やっぱり、一緒に見て感動を分かち合いたいもんだよなぁ。。
[男の言葉に、素直に共感の意を示しただろう。
マーブノレが椅子に座るのを見て、なぜここにテーブルが、と思ったものの。さっきの光景に比べれば、まったく疑問に思わなかった。感覚が麻痺しているんだろうか。]
……わかるぜ、その気持ち。ああ、なんか喉が乾いちまった。
[ふぅ、と深い息をつくと。...は水を一口、口に含んだ。]
は?お前の花、って。
[マーブノレが元々花を持っていたことを知らなかったため、簡単な言葉の意味が汲み取れなかったのだろう。
男の手のひらに収まる花びらをちらと見て、かすかに頷く。]
……その花びらが、さっきの現象の原因でした、ってか。
そんなお伽話っぽいのも悪くはねぇな。
[確信は勿論ない。が、そんな感じで納得したほうが、収まりがいいような気がして。
もう一口水を口に含み、息をついた。]
[小屋で王女と言われた気もしましたが、よくわかりません。自分自身が何者であるか正しく把握している者など、この世界において本当に存在するのでしょうか。
花の香りに埋もれて、
わたくしはじっと自分の両手を見つめました。]
わたくしは、どうしてまた……
1人きりなのでしょう。
[思うのは目覚めた場所の不思議よりも、そんなことなのです。おかしなことだと思うのですが、わたくしはこの闇の森の不思議を既に受け入れておりました。
指先の触れた花が、また 赤く紅く 染まってゆきます]
[急上昇して、高い、高い木々をようやく飛び越し、森全体を眺めることができるかどうか…といったところで、ものすごい、衝撃を受けた。何かに衝突したかのような衝撃]
ぎゃう!
[そのまま、真っ逆さまに二人は落ちていく。
そして、元小屋だった宮殿に向かって落下。ステンドグラスをぶち破って、部屋の中心に流れ落ちた]
あたー。
[しばらく衝撃で動けなかったが、ガラスの破片等の山の中から姿を現す]
お主、大丈夫か?ま、生きてはおるじゃろうな。
[メリーズに声をかけてみる]
迷子なう。
とでも言わねば気が休まらん。
どこだよここは。
[歩き疲れて、ふと持つランプを掲げた先には
1:小屋
2:湖
3:洞窟
4:さっきの行き止まり
56:森の中
4(6)
]
[浮遊感、高揚、すべてがないまぜになる。ふと、地平線と思わしき場所に目をやるが、うっそうとした黒い森があるだけなのに気付いた。確かに上がってきた感触はあるのに、なぜ視界が変わらないのか]
暗いから、目が錯覚にとらわれやすいのかな…。
[赤の広がる光景を見つめていると、
どうしても悲しくなってしまうのです。
わたくしは溢れるものを止められず、
やはりその場に留まったまま、しばし泣いておりました。
嗚咽と風の音――森の囁き声だけが、
静寂の空間に響いて……その刹那、どこかで、何かが砕けるような音が聞こえた気がしたのです]
さよか。生きているなら…よかったのか、悪かったのか…。
しかし、予想通りすぎて笑ってしまうぞよ。
[メリーズに手を差し伸べて立ち上がらせる]
なんとしても、ここからは出られないというわけだわさ。
どうあがてもダメなんじゃろな。
箒、ちょっと、ここ片付けておくんだわさ。
[そう言うと、箒が勝手に瓦礫を片付け始める]
さて、どうするかねぇ…?
俺の花が原因…?
ははは、そんな素晴らしい事があるんだろうかなぁ?
ん?女の声なんかしたか?どこだ?
[しばし耳をすませた後、ジーマに花束を持って落ちてきた事、それを探している事を話しながら、空中から小さな小指の先ほどの花差し付きのピンを取り出し、紫に光るリナリアの花を生けるとジーマに差し出した]
あんたにやるよ。あの光景が見れたのもあんたが魚の事を教えてくれたおかげだからな。記念だ。
たまに水を替えてやれば暫く持つ。胸にでも挿しとけよ。
…また迷子になっても光で目印になるしな。
[ジーマが受け取れば一つ頷きコーヒーを口に運ぶ。そして]
そうそう、一つ思い出したんだが、俺の名前は【マーブル】だったみたいだ。
[軽く微笑むとしばらく休んでいるだろう**]
[箒が勝手に掃除をするのを見てびっくり]
便利ねー。
ルンバ以上の性能よね。
…って、そっちはどーでもよく、空からここの脱出は不可、か…。
上がダメなら下ってわけにもいかないしね…
ルンバ?なんじゃ、それは?
それはいいとして、まあ、上下左右全部ダメじゃろな。
[そう言って、箒が片付けていったテーブルについて、またフルーツ盛りに手を出す]
あとは、どこまで足掻くか。もしくは賑やかすか…ってとこじゃろうなぁ…。
[今度はぶどうに手を出す。やたらとのんびりした言い方で言う]
なにをのんきな…。
まぁ、いいや。
出払った人たちも帰ってくるだろうし、後で森の様子聞いてみてから、かな。
[自分もフルーツに手をのばす]
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