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[ 兎にも角にも、何時までも固まっているわけには、アンダンテとしてもいかないのだ。
目指せ未知とのファーストコンタクト。男は度胸。女も度胸である。
さっきはクシャミをしていたし、多分恐らくきっとそいつは人間だと良いね。]
み、見る見た見られた。其処なお人、書斎に居座る貴方はだぁれ?
……来ないで……異形の者…!!
あなたは…全て知ってるのでしょ?
《明らかに、人間とは思えない性格をあらわにした彼を見て、ユイは恐怖しかなかった》
……戦う?……逃げる?
《〈助けを呼ぶ〉分かり合えるものがいないユイに、その選択肢はなかった》
【Dream Fantasy あたしを、幻の世界へ】
《と同時に、ユイの姿が消える》
《気づけば、目の前の男の、後ろにまわっていた》
「あなたの質問に…答える必要はない!!」
《男の背中に、夢スタンガンを触れさせた》
『…あたしを………へ』
少女が何か言葉を発した瞬間、少女の姿が消える。
と同時に…
バチバチ…
聞き覚えのある音…
マサチューセッツは直感で振り向くよりも先に前に一歩目を出すが…
何かが背中に触れると共に全身に痺れと痛みが走る。
「あぁぁぁぅぅぅぅ」
声にならない様な声を漏らし前に進む。
一歩目を出していたお陰で、マサチューセッツは失神に至らずにこの痺れから解放される。
「へへへ、折角部屋から出たと思ったらやけにご機嫌なお出迎えだな異形のオットセイとやら…」
手足の感覚が戻っていない。
このまま戦闘を維持することは好ましくない。
なんらかのリスクを伴う可能性がある。
そもそも一対一なんてリスキーだ。
続ける必要はない。
ひとまずここは…
「君が強いのはよく分かった。君を侮った俺が悪いし評価を改めひとりの人間として君を見よう。とりあえず話そうじゃないか?先に君の要求を聞こう、なんでもペパーミント話してくれ」
スー君、お腹すいてないか?
[ぎゅるりとお腹がなるのが聞こえる。誰なのかはわからないが、女の子も居るのだから聞くのも野暮というものだ。そういえば、ここに来てからマシュマロと兎肉しか食べてない]
とりあえず、食料の確保といかないか?
あるのとないのとでは大違いだしな。調べてわかるだけでも成果はあるだろう
[と、言いながら結構無理矢理に厨房の方に向かった。厨房に近づけば何かしらのいい匂いを感じるに違いない。
ああ、小籠包食べたいなぁ…]
………?
スタンガンが…効いてる…?
あれだけ容易に…ドアを破壊する力を持ちながら…なんで…?
殺すなら今しかない……でも……
《少し人間らしい発言をした男。彼に攻撃をすることに、少し抵抗を覚えた》
《冷静に戻った今、彼が異形の者である確証はないこと気づく》
……あ…ごめんなさい…
勝手に…異形の者だと勘違いして…
《警戒は怠らない。いつ、何をしてくるかわからない》
……要求?
「あたしを…ここから出して!!」
【現在地:一階廊下】
【同所人:ころ、マサチューセッツ】
ぎゅるり………
自分のお腹が鳴ったのを聞きつけられたのか、クリスは食料の確保を提案してきた。恐らくは気を遣われたのであろう。スーとしてもこのままグーグーと鳴り続けるお腹持て余すつもりはないので、諸手を挙げて賛成する。
一行はクリスを先頭に移動し始めた。
【現在地:一階客間B→玄関ホール】
【同行者:クリス・ドロシー】
「………それは食べられそうか、食べられそうにないか、っていう意味?」
確かに蛇肉は案外珍味らしいが、スーにそんなものを食べた経験はない。平然とどう思う?と聞かれ、スーは戸惑いを隠せなかった。しかもこの蛇、若干浮いてないか?
なんで食べようとするんだ…明らかにまずそうだろう
浮いてるし…
どうする?持っていくか?
こんなものありましたーって見せられるとは思うけど
[もし言葉なよ通じる生き物なら、食べるという言葉に反応してしまうだろう。あまり他の生き物に敵対視されるようなことはこんな危機の中絶対あってはいけない事だ。敵を増やしてもメリットなし。スーを制止するようにその生き物の前に立ちはだかって告げた]
言ってしまってから、本人(本蛇?)の前で食べられるかどうかと口にしたのは間違いだったかもしれないと思った。こいつがもしも東洋系の龍だった場合、龍が人語を理解する例は多いからである…………ところでクリス、明らかに不味そうってのも十分失礼じゃないかな?
「そうだね、一応連れていってみようか………最悪、非常食になるかもだし」(こそこそ)
クリスの耳元で蛇に聞こえないように囁いた。
「勘違いか…ふむふむ…ひとまず自己防衛という事か…。そしてここから出して…か…」
マサチューセッツは唇を噛む。
マサチューセッツは低所得層の街がどんな所か良く知っている。
それを考えれば、今の攻撃はおかしくはない。
敵でないものを敵と勘違いしたとしても自分は死なない…その逆なら…
改めて今の状況を分析する。
ここから脱出したいということはこの屋敷の他所から来たものであり、またその方法もこの子は知らない。
食料に関しても得られそうにない。
しかし誤認していたのは戦力としてのこの子。身なりはともかく未知数だが何かの能力がある。
果たしてそれがどれほどか…
今後食料が二分の一になるリスクを考えると…ふむ…
まあ、人間何も食べなくとも2日は動ける。
この横の犬を最悪食べるとして4日間…その間に考えるとするか…
「悪いがここから出る方法は分からない。俺はここにある部屋以外にこの屋敷のことをよく知らない。」
マサチューセッツは噛んでいた唇をやっと動かし話す。
「君は何か知っているか?他に人がいるのか、この屋敷についてなどなどなんでもいい。」
ー1階廊下ー
ーころ、ユイー
…………クリスから正気を疑うような視線が向けられてることはわかった、うん。そんな目で見ないでよ……凹むから。
とりあえず、ふわふわ浮いてる龍らしきものをつんつん突ついてみる。つんつん…………寝てるのか?尻尾を掴んで引きずっていったら…まずいよなぁ………
やっぱり…ね…
《ユイは少し落胆した》
異形の者を…殺しきらなきゃ…
『君は何か知っているか?他に人がいるのか、この屋敷についてなどなんでもいい。』
「二階に…変態と少女、それと剣士と刀を持った男がいた…それ以外、あたしに情報はない…。」
さっきとは裏腹…イヤに良心的…
《ユイは改めて、男を見つめる》
獲物を睨むような瞳…
……いい予感は、全くしない…
「あなたは…何か情報は持ってないの…?」
他のものは......おいてかれた...
[部屋を振り返れば姿が見えない。うん、まあ、自分も勝手に出て来たし仕方ないのかもしれないが。仕方ないかな!]
えーと、オレが把握してるのは、剣士と少年。少女?と変態のコンビ、あと女の子が一人
[説明しながら懐から金平糖を取り出し差し出してみる]
もしお腹が減っているなら言ってくれ。頭脳労働には糖分が必要だろうし、肉もあるから
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