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―客室―
あ、もうすぐ着くアナウンス…?
……リアったら、遅いなあ…。
またどこかで、
甘いものでも食べているのかしら?
[サロンにあったメモリアル・ノートに簡単な旅日記―出会った物や人達に関する驚きや感謝の記録など―を書き込んで、今までの旅でずっとしてきたように、サインの横に、青いわすれ草の花の絵を添えた。可憐で深い意味を持つこの花は、一番好きな花でもある]
[それから、客室で色々と商っている物を見て、部屋に戻ってきてからレリアの分まで荷物の整理を済ませ、ベッドの上でのんびりと窓からの星空を楽しんでいたが、アナウンスが聴こえると、少し心配そうに独り言をつぶやいた。]
―客室→廊下―
とりあえず、駅に降りて待っていようかな…。
[普段から動きやすい服装と靴なので、特に着替える必要はないけれど。左手のことがあるので、右手が自由に使えるように、荷物を小さなリュックに詰めて肩に掛ける。
”先に行って駅近くにいる”とレリアへのメモを書き置きして、
廊下に出て歩き始めた。]
いいわよ。握手ぐらいならいくらでも。
[「この機嫌のよさが腹立ちますね・・・」]
うるさいわよ。
あ、そうだわ。あたしは今、すっごく機嫌がいいの。生意気なバカにしてやったりな事が出来たからねぇ。
あなたのお陰だわぁ。
そうね…サインサイン…書くもの書くもの。
[そういうとイザベラ様は、ペンの先をぺろっとなめると言う大変歳のばれる行動を自然と取った後、練習でもしたのか妙に慣れた手つきでサインを書いた世間一般的にはまぁそれなりな値段の手鏡を彼女に渡したのでした。
くそっ]
― スターライナー/廊下→ ―
[窓の外には変わらぬ広大な宇宙空間が広がっていたが、やがて前方に群青色に茶色を混ぜたような星>>401が近づいて来ていた。
ラーマが一度瞬きをすると、星は漂白されたような、味気ない白色に見えた。
ラーマの中で警戒心が持ち上がったが、今はそれだけだ。危険があるともないとも言えない。]
あらぁ、ありがとう。
お言葉に甘えていつか尋ねさせてもらうわぁ。
ふふっ、楽しみが増えちゃったわねぇ。
[「ぶんぶん振られた手が筋肉痛になっちまえばいいのに」
笑顔のイザベラ様をそんな思いで見守っていたのでした]
聞こえてるわよ
[「あれ?」]
――骨の駅――
[カバンも何も持たずに、黒装束を纏いホームに降りる。
細かな砂はさくさくと音を響かせた。
上を見上げると群青色が広がっている]
……今は、リコリス。
[スッチーに出会うと、一応訂正しておく。
撫でてみたくなってそっと手を伸ばし]
遭難は嫌だ、ぜったい、嫌だ。
[同行するのは大歓迎だが。
骨の正面に立つ。見上げていると首が痛くなりそうな大きさだ]
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