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う、うーん?? 一体何味かしら・・・。
[見慣れない色の飴を、しげしげと眺めてから、口に含む]
こ、これはっ!
幻と言われる、
伝説のアズキ・ビーン・コーラの味じゃない?
あたしが生まれ育った星では、コーラは貴重品でね、
一回だけ、コーラ・コレクターの人に、
一口味あわせてもらったことがあるの。
うん、ほんのり優しい甘さのadzuki beanと、
星の囁きを飲んでいるような、
コーラのハーモニーが、素敵だわ。
うふふ。
甘いものは、魔法の薬、万能薬、セイローガン♪
ありがとう!
[もの凄く珍しい味の飴にあたったのを喜ぶように、
地球星域に伝わる、万能薬の歌をハミングのように口遊んで、お礼を言う。ちなみに、言い伝えに伝わるという、最後の一つの薬の名が何なのかはわかってない]
まあ。それは荘厳な景色なのでしょうね。
楽しみが増えました。ふふ、早く着かないかしら。
[元から星に降りるつもりであったけれど、目的がもうひとつ増えたと、嬉しそうにころころ笑った。]
あ……ふふ。
[言葉が出ていたことに気づいて、慌てて片手で口を覆う。
けれど考えてくれたのだろう、沈黙後の言葉に気づいて、顔を綻ばせた。]
どうして……。
知るため、でしょうか。
私は、消えてしまった人の、心が知りたい。
[亡くなった、とは言わなかった。言えなかったのかもしれない。
先の目的地を見据えるように、窓の向こう、遙か彼方を見つめた。]
[自分が失ってしまうかもしれない心の行き先は、
考えるだけ無駄でもあった。煮え切らなくたっても。]
・・・。
知ってどうする。
[再び問いかけた。]
そう、なのかもしれませんね。
[正論だろう言葉>>428には苦笑を返すしかない。]
それでも。それでも私は、前に進むために、知らねばならないのです。
これからの未来を選ぶために。
[そこに笑顔はなかった。
ハンスの方を向いて、まっすぐな瞳に強い光を宿して。
瞳が微かに揺れたのは、消えるという言葉に何か他の意味が含まれているように感じたからだろうか。]
ハンスさん。ハンスさんの心は、消えないですよね?
[名前を呼んで。少し、縋るような声で。縋るのは好きではないのに。
なぜ不安に思うのかも分からずに、眉根をぎゅっと下げて、その横顔を見つめた。]
[目の前から消えてしまったのなら。
行き先も知らないなら追うだけ無駄だった。
亡くなっているとは思いも寄らない。]
未来。
選ぶほどの未来があるか?
[純粋な疑問だった。
選択はあってもレールから逸れる事も大きく変える物もない。少なくともそう思っている。]
えっ
まぁ。・・・。
[消えるに意味を含ませたつもりは無かったが、
問いかけられると不意打ちを喰らった顔をした。]
─サロン─
これは車掌ププモアさんから聞いたンだけど…、
[一条の手は、ブラックジャックに使ったカードを、
丁寧に元通り6組の箱の中へと戻し始めた。]
次の駅は、
…「曰く付きの骨の駅」…らしいンだ。
この事は、皆も聞いたり、
パンフレットで見たかもしれないな。
噂話によると、この星の中心部は、宇宙鯨達の骨が集まって、自重により潰れて出来た星だとかいう噂もある。
本当かどうか、定かではないケドね。
で。
何とこの星の近くでは、
よく遭難や通信不調が起こり易いらしい。
[一人一人を見て回る。]
─サロン─
原因はよく分かってなくて、
星の近くだけ起こる出来事らしい。
俺の遥か遥か昔のご先祖の一人は、
天の川銀河の太陽系、地球という星出身だったンだけど、
そこでも、船が沈没する魔の海域と呼ばれる場所があってさ。
[聞いた事ある?バミューダトライアングル。古い伝説の地域を。]
そこであったとされる出来事とよく似ているとか。
それに星に降りてからも色々あるらしい。
[一旦、言葉を切り、]
私の人生はきっと他の人より選ぶ機会が多かったのだと思うけれど。
それでも思いさえあれば、選んで動きさえすれば、人生には無限に近い選択肢があると思います。
お伽噺でも夢物語でもなく、本当に。
[力があると、それ故に道から離れられないことは、身近な人を見てよく知っていた。
それでも、それでも信じたいと思うから、儚げに微笑みながらも、はっきりと言葉にした。]
あ……私の勘違いですよね!
お気になさらないでください。
[意表をつかれた表情>>431にはっと目を見開いて。
慌てて空に浮かんだ文字を消すかのように、両手をぱたぱたと振った。]
─サロン─
曰く、
乗り物から忽然と人だけが消え去っただとか。
反対に乗り物だけが目の前で一人疾走していってしまっただとか。
曰く、
見た事もないような生き物が「涙の海」を飛び魚みたいに飛んでいたとか、骨の砂丘で跳ねていただとか。
曰く、
…食べようとした食事が目を離した瞬間に消えてしまっただとか…。
これは案外、流れ着いた生き物の、
「骨」の「想い」が実体化した…のかもしれない。
[本心かどうか。ただ、一条はうんうんと頷いている。]
「宇宙で死んで骨になると人も魚も獣も必ずそこに流れ着く。」…そんな話も囁かれているからね。
─サロン─
ぱくっ!
[大仰に言って]
…とされないようにしなきゃあ。
[クロスケの頭を撫でた。
話している間にトランプとチップは奇麗に片付けられていた。]
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