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― キッチン ―
[廊下から聞こえてくる知り合いの声。
既にそこには先客がいるらしい]
キリル、リーリャ。
君たちもいたん、だ………………
[ごく普通に扉を開けて、室内へ入って。
灰青が吸い寄せられるように向けられたのは、
幼馴染でもなく、その妹でもなく。
少女とも少年ともつかない子供
――――の隣にいる、黒い狼]
どんくさいね……キミ
[犬の鼻にデコピンが炸裂したのと
メーフィエが現れたのは同時ぐらいか]
お、メーフィエ
この犬、頭良いよ
[にい、と笑って犬の前をメーフィエに空ける]
そっかあああ! そうだね!
ちゃんと違うんだよって言わなきゃ!
ことば通じるかなあ。
犬?犬もいるの?
狼は何匹かいるような気がするけど……
ここ動物園なのかな?
[どっちかというと保健所に近いような気もするけど、
こいつがそんなもの知ってるわけなかった。]
/*
今クレーシャってうっかり呼んじゃったら
自爆どころじゃ済まない気がするので
ここはメーフィエに悟らせとくか…
本編のこいつにこの理解力が10分の1でもあったらな(遠い目
ぎゃう!
[驚いて後ろに跳び、床に丸まって鼻を前足でおさえる。]
がふがふ、がう!
[なんだか抗議でもするように吠えて、
ぐるるると唸った。 危険人物と判断したらしい。]
だいじょーぶだよ!
あたしはクレーシャの言ってる事ちゃんとわかるよ!
しっかり言うんだよ!
だめだったら、あばれても良いんだから!
[全力でアドバイス]
犬、いるよー
なんかぼんやりしてるけど
あ、怒っちゃった……ごめーん
[まっっっっったく悪びれてなかった]
だめだ!つうじない!
ひどいよ! なんか、叩かれたよ!
痛いなあ、もう!
今度なんかされたら、噛みついてやるー!
[泣きそうになりながら]
気をつけてね、キリル!
女の人の格好した男の人が、すっごい乱暴だよ!
[しっかり誤認していた。]
[デコピン炸裂に、さすがの犬(狼とは認めない)も怒った]
だってさ、デコピン食らう狼なんてかっこ悪いじゃん
おー、その調子その調子
そーやって戦わなきゃかっこよくなれないよ
[にやにや笑いながら、煽る
吠える犬に、笑みを向けて]
うーん、何言ってるかわかんないよ
ごめんって、そんなに痛くなかったでしょ?
ごめんね。
見ての通りの悪ガキなんだ、彼女。
[丸まった黒狼に合わせるように、屈んで膝をつく。
なぜかキーラの行いを自身が詫びて]
…………きみ、ひどい怪我してるじゃないか!
だ、大丈夫…?
動いたら痛いとか、苦しくて我慢できないとか、ない?
[喜ぶより先に、身体中の傷跡を見とめておろおろとした表情。
かなりの心配性なのだった。
……がかつてキーラに悪戯された時に
ひどくうろたえていたのと、同じ仕草]
うー、強敵だね!
そうだね、今度は噛み付いちゃえ!
助け欲しかったら、行くからね!
迷わず言ってね!
[まさかの敵に対してめらめらと対抗心]
女装した男の人?
わかった! 気を付ける!
見つけたら はりせんちょっぷ してやるんだ!
がう! がうがう!
[女性の格好したひとに向けて吠える。
……なんて言ってるかは、
きっとわからない方がいいんだろう。たぶん。]
[意地悪されてて気がつかなかったのか、
いつの間にかなんか弱そうなのが目の前に来ていて、
狼はびくっと震えた。]
[お釣りが出るくらいに心配されて、ふるふる頭を振る。
首許の硝子が、からから涼しげな音をたてた。]
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