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― 例大祭までの間に ―
ミコトさん。
週末、遊園地でいいか?
[林間学校あけのある平日。学食にミコトを誘い出して。
ちょうど都合よくお食事券もあったんでな?]
べったべただなーとかいうなよ?
体を動かすようなのは一応遠慮したんだぜ、これでも。
[絶対俺が熱中する。目に見える。
それにまああれだ。]
手、繋いでられる場所とか、他に思いつかなかったわ。すまん。
[そっぽ向いて、そんなこと*]
むしろ俺が泣かされるほうじゃねーの。
どう考えても。
[放置したことは否定しない。
だって試合パスして遊びに付き合えとか言われたら覚めるだろそんなん。]
[時空の歪みとか関係ないよね、
まーくんは謎時間軸に迷い込んだ
急に黙り込んでスマホとにらめっこ。
なおにやにやが止まらない模様]
[まーくんは男子部屋時間軸に戻ってきた]
あぁ、陽光さんのメイクもよっちゃんがしてくれたんだ
すっげー綺麗だった。
[目のやり場には困ったのはご愛嬌、さらにいろいろ当たるから大変だったのはここだけの秘密。]
[ 帰りのバスはどうせしんでるから誰のとなりでも良い。どうしてこんなにバスだけ苦手なのか。路線バスは体調が悪くなければ酔わないのに、観光バスは特に苦手で、ほんと、なんかバスの中の独特の匂いがダメ。
以前、休憩時間にトイレに行く時、バスの後ろを通った時に同じ匂いがして気持ち悪くなったから、排気ガスの匂いかもしれないと思っている。
到着して、バスから降りると、青かった顔色がみるみる良くなった。おんなのこたちにまたね〜って軽く挨拶した後、優滉の方へ近づく ]
えーと。また、学校で。ばいばい、ま、
[ 噛んだ ]
あ〜。ごめんなさい、勇気、貯めておきますから。ごきげんよう、藍葉くん。
[ ぺこりと頭を下げた* ]
メイクはまあいいとして。
ドレスとかきいてねーよなあ……
[おう、正直にいうぞ。ミコトのメイクまで気にしてる余裕なんかなかったんだよ!]
――林間学校2日後――
[休み時間、望月の席までやってきて。]
もっちー、望月くん。
4月28日が誕生日だったんだって?
親切な人に聞くことができたから、遅れたけれど、今からでも祝わせて?
[にこにこと微笑んで。]
誕生日おめでとうー!
[せっかくなので何か渡したい。
でも男子で、友達の場合なにを渡すべきかと一晩悩んだ結果、――差し出したのは、透明のビニールにマドレーヌやクッキーが詰められ、それを遠州茶◆リボンで結んだもの。
勿論自作ではないので安心してほしい。
『アリスの洋菓子店』と店名が書かれ、中には6月神楼例大祭フェアのチラシが同封されている。*]
――お祭りまでの間に>>38――
[学食で向かい合わせ。
今までも同じテーブルに着いたことはある(レク決めの時とか)のに、今日はなんだか緊張するような。]
遊園地……、
[ぱちぱち瞬いて。
一瞬、言葉に詰まってから。]
小学校の時、親と行って以来だよ。
ふふ、なんか、……ものすごくデートって感じ。
[いやまだ恋人ではない、けど。
その味わったことのない不思議な距離感にふわふわする、でもそれは、別に嫌なわけではなくて、嬉しさと少しの不安定さがミックスされている。]
うん、行きたい!
[頷いてから。
語られた理由に、咽かけた。ああもう、こちらも目を合わせられないよ!*]
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