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ー 回想 : 下層区域 テラスのあるカフェー
『………ーーー…』
『…というわけでですね、一応調べるところまでは調べました。もしかしたらボクとアナタに血が繋がっているかも知れませんが…それは可能性という話です』
[カフェのテラスで、セーガはかつて依頼していた探偵と話をしていた。前日のうちに『依頼料のこともありますのでお金を準備しておいてください』とも言われたのでちゃんと持ってきた。
そして当日見せられたのは、彼が調べた自分の兄についてのこと。家系図からドームの住民届けから色々駆使して調べあげられている。 まさかここまで本気で調べてくれるとは思ってなくて]
『………本気、で、しらべた、ん、ですか?』
『………はい??? …ああいや、依頼は依頼なのでね?お断りの言葉もなかったので』
[つい、そう聞いてしまった。 これだけの資料を調べるのは大変だったろうと思い、頭痛くなったりしてないかな、とついこう訊ねた]
『……頭、大丈夫?』
『はい?????』
[なんか笑顔に深みが増した。 よく分からない。]
『…まぁとにかく!!!
ここまで調べましたがこれ以上は可能性の話。いくら調べても無駄な領域だと思われます。ので、ここで調査を打ち切らせて頂きます。 …完遂出来なかったので依頼料は安くしますので』
『……わかり、ました。』
[そう言って、布に大切にくるんで持ってきた依頼料を渡す。その中身を見た探偵さんが驚いた顔をした。
こちらも中身をちらりと確認。]
『三食昼寝散歩で幸福度上昇』
[大量のお札だった。 ]
[裏紙にするのもなんだし、かと言って何に使うでもないから布に包んでポイと机の上に置いておいたお札。]
[依頼料を包んだやつと、間違えて持ってきてしまったらしい]
ん。まぁ。
……いや、武器、なんだけどさ。
俺の。あれ……うー…
[やや、無言]
……バグ野郎の部品…なんだよ、な。
多分……
[それに気づいたが動きは速い。 幸いにも家は近いし走ってとりに行けばはらえるだろう。]
『…すみません、とって、きます』
[そう言って走り出した。探偵さんのほうは明らかにフリーズしていたし、自分も慌てていて走りながら口にした。だから聞こえなかったかもしれないが…]
『………………』
『ふっざけるなぁぁぁあぁぁあぁあ!!!!!!』
『……ーーー…??!!!?!!!』
[こうして気がついたら追いかけられていた]
[そう、この場にいるものに伝えたろう*]
武器?
スティが持ってる武器って言ったら……。
[そこまで呟いて、持ってたっけ?と言う雰囲気になる。
襲撃事件の時に持っていたものを思い出しもしたが、間が空いて続いた言葉には呆けるような思念が飛んだ]
………は?
スティ、アンタんなもん持ってたのか!?
[なんてもんを持ってるんだ、と言う雰囲気。
呆れの気配も伝わったことだろう]
んなもん盗まれて……マジで厄介だな。
盗んだ奴の手がかりとかなんかないの?
[普通に放置しておけるものではないのは確かだ。
問うよりも現場に言った方が早いかなども考えつつ、ひとまずは聞いておく**]
―スラム街―
……
[はぁ、とまた溜息をついて。]
俺以外に、あれ組み立てられんの
いねぇと思うけど…
[男の武器は様々な形の機械の部品のようなもので組み上がっている。パーツごとに解することができ、普段はそうしてバラバラにしておいてある。
男であれば、瞬時に組み立てることはできるが、
他の人間には組み立てこそできても、すぐには難しいだろう。それに扱いも難しい。
組み立てなければ、武器としての意味はなさないが、
問題なのは、その素材。]
……
[その武器は、男と妹が、良く世話になっていた人物。偽バグ・シング事件の重要人物の老人から与えられたものであり、
その事件が、バグ・シングの部品を使い、兵器や不死技術に転用しようとしていた事件であったことを踏まえれば、男に与えられていたのは、兵器となる前段階の試作品の可能性が高いのだった*]
…! ハロルド…?! お前なんでここに…
…服どうしたそれ?!
[事情を話し終えたところでようやくヴェスを止めたのがハロルドだということに気がつく。服装が村にいた時と違ったため>>0:463気づくのに遅れたのだろう>>102>>110]
[ハロルドに会うのは村に遊びに来た時がほとんど。
あとは結婚式の時に訪れたが……普段とは違う装いに状況を顧みず驚いた]
[…そうこうしてるうちに、ヴェスがこちらに声をかける>>115]
いや、そりゃ蹴ったりしたが…!
そりゃこいつの自業自得…… あ、兄って…
[フラリと立ち去ろうとするヴェスに、なんなんだ…と声はかけられなかったろう**]
─ 下層と中層の間・路地 ─
[双方の話を聞けば、いくつもの擦れ違いの結果、このような事態になってしまったようだった。
セーガと呼ばれた青年の言動を見る限り、あまり話をするのが得意ではないのだろう。
擦れ違うのも仕方の無いことだったかもしれない]
────……
[ふ、と。
ユウヅキへと声を向けるヴェスの姿を見遣る。
ユウヅキに対する風当たりが強いのは、まぁ何となく分かる気がするので突っ込まないが、対するセーガへの態度が親身に見えたのが少し不思議に思えた。
彼もまた、ヴェスに何かしらの影響を与えたのだろうか。
スティーブや、ハロルドの妻のように。
そのような人物が増えることは喜ばしいことにも思えた]
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