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―夕方〜夜:2階廃墟ビル群―
[廃墟ビルの中を歩く。
夕闇が東の空から始まって、西にある日はもう殆ど見えなかった]
さくらは、どういう場所が戦いやすいとか、ある?
どういう戦い方をするのかよくわかってないけど。
有利な戦いをするのに場所選びは大事だからさ。
[赤錆のついたむき出しの鉄骨。崩れたコンクリートの瓦礫。
日が暮れた頃、歩いていた足を止めた]
――西ブロック 森林公園――
ふむ。
[結果は、決別。それについて特に何等の感想を溢すこともなく、ただ肩をすくめるのみ。
仕事の話、と言う眼鏡の男>>285には]
残念だな。そしてマスターは双方ともこのまま立ち去る方針のようだ。手合せもまた別の機会だな。
[と、背中越しに眼鏡の男へと右手を振った。]
[そして別れ際にふと振り返れば。]
ああそうだ。
ランサーは迅いぞ…見た目よりもな。
[まだ会った事がないなら覚えておくといいと。唐突にそんな言葉を伝え。
後は柊に手を引かれるままその場を離れることとした。]
[妹尾柊の声も背で受け止める。
すぐに始末しようとしなかった自分の甘さを感じる。
細く息を吐いて。
>>289 聞こえた言葉。振り返りはせず、]
これで貸し借りなし、という事にしましょうか。
[足の歩みは止めないまま、ぽつりと呟いた。]
――西ブロック・土手――
[親方と土手に腰掛け残ったスコーンにかぶりつく。
夕暮れ時はもう僅か赤く細い光の筋を残して闇が空を覆い尽くして行く。
ランサーのマスターや、鳳さん…つくづく自分が甘ったれの駄目々マスターだと思い知らされる。]
はぁ…親方。飲み込んでも、飲み込んでも、駄目だった場合とかどうしたら良いんだろう。
[お日様が地平線に沈んだ夜空のようにドップリと落ち込み、体育座りの膝に頭を押し込む…]
ー森林公園からの道中ー
[妹尾が同じことをし返してきたのを見て、つんとそっぽ向いて歩き出す。
湯気の出そうな勢いでずんずんと歩くスピードはコンパスの長さの割に回転が早く、足が速いという本人の証言を裏付ける。
森林公園が見えなくなったあたりでピタリと足を止め、フードからようやく顔をのぞかせる]
…めぇおじさん、みちるのこと、おばかさんだって思ったでしょ。
[いろいろ不慣れな子供にでもさすがにわかる。
手を組めば、少しは楽にもなるし、競争の分母が僅かながらへることもわかっている]
でも、みちるは、やぁなの。
みちるのおねがいだから、みちるががんばりたいの。
ごめんなさい。
[掴んできた手を解き、深く深く頭を下げた]
― 中央ブロック・噴水前 ―
[セイバーの不満声は無視しました]
さて、セイバー。どこに行きましょうか?
北と西は行ったし、次は南か東? それとも行きそびれた場所でも回ってみる?
どうせアテもないんだし、行きたいところがあれば希望は聞くわよ?
[無理矢理連れてきたにも関わらず、傍若無人に問いかける。
噴水は夜でも楽しめるようライトアップされていたが、自分たちの他には誰もいない。微妙に生気のない町の住人たちは、あまり夜に出歩く気力を有していないのかもしれない]
―中央区高級ホテル―
[ 唇に血で紅を引かれた吟遊詩人は、
主を宛ら気儘な女神の如く、と表した。
――さて、主の傷口を清めて
包帯をくるりと巻いた、そのあれそれは後に置くとする。
添え置くとすれば、貴婦人にそうするように、手の甲に恭しく口付けるまでが一通り。
ワインの替えを部屋に運ばせるまでがもう一手間。
休息を兼ねた時間は迫る夕暮れに流される。
階下への道すがら、
「貴公、唇が赤いままだ」
具現化させたままのイヴァンに指摘され、
己が唇に触れる。 ]
嗚呼、貴婦人でもあるまいに
[苦笑を添えて、
指でなぞり舐めとった。 ]
― 中央ブロック・噴水前 ―
[結局、半ば無理くりにホテルから引っ張り出される形になっていた。とは言っても面倒臭さのあまり、霊体化したままだ。こんなことで令呪を使われてはそれこそ自害に値する恥だという自覚ぐらいは一応ある。]
そうだなあ…… 東は住宅街なのだろう?
人が隠れるならやはり人の中だろうよ。探すならそちらの方が良い。
[半分上の空のような状態でリリンに返事をした。]
まあ、戦うだけなら上で待っていればいつかは誰ぞ来るかもしれんが。
―西ブロック―
…まぁ、万一があった場合でも2分割で済まないから、…大丈夫だ。
[パピーの言葉>>244に考え込んで暫し。
真顔にも近い声色で、フォローにもならない言葉を返した。
しかし言葉の中身は何も大丈夫じゃない。]
それに、幸いと言うべきか。
…パピーは、“人”では無いだろう?
[だから大丈夫だ、と言葉を重ねる。]
接触してみるのも有りだな、とは言うが…
この場合、接触するのは俺じゃないのか。もしかして。
[>>262赤竜の言葉に鞄の方へと視線を落とす。
誰の目があるかも知れない以上、そう簡単に鞄から出てくる事は無いだろう。そもそもその為のショルダーバックだ。…ノリはあるが存外に適当だなこのマスター代理、と脳内を過った言葉は口には出さないまま、教会へと至る道を更に進み始める。
ふと、緩やかなカーブを描く道の先に土手が見えてきた頃、ぴり、と気配一つ。それと同時、どうやら令呪が何かを察したか――ショルダーバッグの中が僅かに揺れた。
把握している、と返す様に蓋の上から軽く叩く。]
―中央ブロックホテルロビー―
[ 高級ホテルのロビーには、
黒く輝くグランドピアノが置いてある。
楽師の側面を持つ詩人は、興味深そうにそれを見る。
ピアノが生まれたのは
詩人の時代からずっと後だ。
見たことのない楽器に興味を持つのも無理からぬところ。 ]
教会のオルガンのようなものかな。
[主にひとつ、許可を取り。
吟遊詩人は初めてとは思えぬ手つきで白い鍵盤を奏でる。最初は緩やかに、やがて熟れて思うまま。
生気のない奇妙な住民たちが足を止め。異国の響きに耳傾けていた。]
― 道中→中央ブロック ―
[武術の心得はなかったが、足が速いといっていたみちるに引かれる。
いつもより歩幅を広げて、手を繋いだまま道を行く。]
……
[みちるの言葉が言い終えるまで黙したまま聞く。
召喚された時、悉く会話を中断されてからそうするようにしているのはここだけの話だ。]
謝る必要はありません。
みちるが考えて、判断した結果を私は支持します。
…だからみちるは、責任を持って
頑張ればいいだけです。
[がんばれば。
言う口の動きはどこかぎこちのないもの。]
…みちるに実は、まだ 伝えてない事があります。
言わまくても良い事なのですが、
サーヴァントは宝具、というものを所持してします。
…すごく強い魔法の武器だと思って下さい。
それを使うと、私はとても疲れてしまいます。
…そして、みちるも。…おそらく、…。
[ばつが悪そうに言う顔は、苦水を飲まされたように歪む。]
これから夜です。
恐らく…誰かと戦う事になるでしょう。
みちる。
みちるのお願いを叶えるために、頑張りましょうね。
[そう言いながらバスに乗らずに手を繋ぎ歩いていけば、まだ未踏の場所に入り込む。けれど一度足を踏み入れて周囲を見、大地に足をつけて感じれば地形の理解は終わる。
同時に――、一人ではない、複数のサーヴァントの気配を感じる。]
いますね。
[行きますよ、と目を痛がるみちるを心配しつつも、手を引いて歩く。
恐らく向こうも気付いてはいるだろうが、噴水のある方へと足は向かう。]
上で待つ、かぁ。……うーん。待ってて誰も来ないのはやだなぁ。
それに、あそこには目新しいものってない気がするのよね。
それならやっぱり、こっちにとどまって散策したいわ。
[そう、言い終える前に。
令呪の反応が、敵の接近を伝えてきた]
……でも、今日はその必要もないかも。
――西ブロック・土手――
[何時もの左肩への感覚に、ふっ!と顔をあげる。]
ん、もう!
聖杯戦争って落ち込んでる暇も与えてくれないのっ!
[感覚のする方向に目を向けると宵闇の中、おおきなショルダーバックを肩にした少年?]
― 南・商店街(デパート屋上)―
[陽が落ちるにつれて、賑わっていた路上に人の形が減っていく。
まるで何かに導かれるように。
まるで何かを思い出すように。
夜の帳が近付くごとに、海に漂う泡沫の如き静けさを取り戻す。]
見事なものだ。火が無くとも灯る輝きとは。
こうして眼前に拝するとなおのこと、美しくも儚くも見える。
[夜を待ちわびる月より差す僅かな光。
差し詰め荒涼と佇む街並みを照らす導きの糸か。]
ヘレネの導きは感じられぬが、なるほど、こうした灯もあるものか。
[ランサーは暫しの時を、夜を匂わす冷たい風に身を任せた。]
一度下に戻ろう。他に誰かいるならともかく、来る方法は把握したし、長居するより他の参加者を探さなきゃ。
聖杯戦争には7組のサーヴァントがいるけど、まだ二人しかわかっていない。
しかも、同じように七組いるのなら、呼び出されているクラスに変更も起きてる。
七組以上いてもそれはそれで異質だけど。
[踵を返して、ケイはこちらへ来た最初のビルの方へと戻り始めた]
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