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――――…?
[スーに訝しげな視線を向けられれば、
不思議そうな表情を浮かべた。
ただ、相手が再度口を開くまで、じっと見守って]
…用事か。私に聞きたいことかい。
なんだろう。
[一緒に、うーん、と考え始めた。
傘をささない男の肩には、いつもより早く灰が積もる。
その何処かのんびりとしたやりとりは、
空腹を示す相手によって終わりを告げた]
勿論だよ。
残ってしまっても勿体ないし、
食べてもらえるなら私は、嬉しい。
[相手には食欲がまだ残っているようだ。
其れが嬉しくて、少しだけ笑った]
/*
すべての滅びの原因は、世界を見守っていた神様が世界を見放したため。としました。
いいよね?ここまでやっちゃってもいいのよね?
そわり
/*
多分、神様は、
何度も何度も、護って、育てて、壊れては直してた。
でもある日、気付く。
そこまでして、護るものなの?って。
それに、疲れたんだ。
[ランスとスーと三人で、教会の裏手へ再度やってきた。
墓が並ぶ傍らにある、裏庭と称する何もない場所。
地面を覆う灰色は深く、一見すると緑の姿はない]
何色の花が最初に咲くか、みんなで賭けをしているんだ。
私は白色。ランスは薄紅。ギュルは赤。
…スーは何色だと思う?
[そういいながら、しゃがみこんだ]
/*
神…だと…。
少し似てるわ…ね…。
(エステル的には、どんな形(例え魔物でも)でも地上のもの達を愛する的な慈愛に行こうと思ってました。)
[昔の話。
毎週のように手押し車と共にやってきて、商品を大量に買い込む客がいた。
両親はその客のことを“司祭様”と呼んでいたから、
幼いスーも二人にならってそう呼んで、
二人の言いつけを守ってその客をよく手伝った。
商品を運ぶのを手伝いつつ辿り着いた教会からは、
歌が聞こえることがあった。
――綺麗だった。
女の子の高い声に気を取られて、手元がおろそかになることも少なくなかった。
できればずうっと聞いていたかったけれど、
悲しいかなマジックアイテム屋の子供に、教会で油を売っている余裕はなかった]
[手押し車の音も、歌も、今はもう聞こえない。
それでも“しさいさま”は毎週欠かさず店へと顔を出す]
…ちょうしは、どう?
[お決まりの挨拶は、どちらかというと、
買っていったものや、なおしたものの調子を知りたくて放たれるもの]
─セルマの家(回想)─
[幾らかカップにアップルティとミルクが注がれ、
陽の光がまだちゃんとあった頃に作られた紅茶が喉を潤す。]
…………。
[エステルばかりが牛の乳を注いでいれば、一度だけセルマを見る。彼女のカップに牛乳は入れられていたろうか。
セルマが立ち上がり、傘を取るその合間>>41>>43>>48に窓際に佇んでいた。
勢い良く立ち上がる素振りからは、体の不調などは見てとれなくて。]
じゃあ、私は……
[双眸を開き胸から両手を離し、振り返る。
淡い色の傘、パステルピンクの傘を促されるように手にとった。
セルマが扉を開け、軽快な音を立てて傘を開けば、
エステルも同じように留め金を外し傘を開いた。
灰色の景色の中に、花の様な傘が二つ並ぶ。]
[たっ!と地を蹴る。
走る必要はないが、足慣らし代わりだ。呼吸が荒れて灰を肺に深く入れることになるだろうが、そんなことは今更なことだ。
どうせ]
……おや。
エラリー!
やれ、君を見かけるのは久々な気がするな。
[同じアパートメントの住人がいることに気づき、声をかけた。]
[スーの物言いは、初めの頃こそ小生意気であまりいい気がしなかったが、今はもうすっかり慣れた。]
そうか、忙しかったなら仕方ない。
[その、真似るような足の動きを、微笑ましげに見下ろして。
ゆるりとした足取りで、裏庭へと向かう。]
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