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[記憶には残っていないはずなのに。
自分は、ずっとこの時を待っていた気がする。
感情が次々とこみ上げてくる。
記憶の糸が途切れたままなのが、もどかしい。
嬉しく、そして愛おしく想うのに。
その感情を、記憶と照らし合わせる事が出来ない。
思い出せないもどかしさと、言葉を伝えられないもどかしさと。
双方に涙しながら、そっと彼の手を握り、その胸に身を寄せた**]
…いい匂いがしてきたね。
[カップをぎゅっと両手で握ると、ぽつりとそう言って]
ここがどこかはわからないけど、こういうのもいいのかな。
[っと再度自分に言い聞かせるように言った]
材料が?ふってわいた?
[くすり微笑むイライダに、秘密がばれた子どものような拗ねた顔で視線をそらしていたが、奇跡ときけば]
…そんな魔法がまだあるのか…?
[考えこむ仕草で]
天国とは…違うわよね。
まだくたばるわけにいかないんだけど
天国…?それは困るわね
[アリョール同じように考えこむ]
ちょっと他のところも見てくるわ
[そう告げると聖堂を後にした]
ゆき≠チて見たことある?
リディヤ…
僕実は見たことないんだ。
寒いと見れるって、ほんとうなのかな?
[窓を見つめて、か細い声でそういった]
― ホール ―
[ひとり、
またひとり、といなくなり。
さんにんめで、空気を読んだ。]
[目を覚ました狼も、こっそり廊下へと。]
そうですね……もうすぐ焼きあがる頃かな
[スパイスの香ばしい薫が漂い始め、
ちらり、ピェーチカへ視線を移す]
なんか、のんびりしますよね……
[こういうのも、その言葉に頷いた]
ゆき、ですか……
確か、外にあった白くて冷たい……
外、いったら、まだ降ってるんじゃないかな
[視線は、ピェーチカから窓の外へ]
― キッチン ―
[入り口から傷まみれの黒い狼がそーーっと顔を出す。
紅い目を瞬かせて、なかの様子を窺っているよう。
人の言葉は解せるから、邪魔していいものか、
などと考えているのかもしれない。]
ん?
あ、ああ…
[出ていくイライダに軽く手を振った。まさか幻視じゃあるまいな?と、目を凝らしながら]
……っあー…なんか聞いたことはある気がする。
でも伝説レベルで……なんだっけなー…
[彼女が出て行ってしまってからはっとして、こめかみをトントン、指先で叩きながら「奇跡」の言葉のありかを思い出そうとする。――きっと思い出せずじまいなのだが]
[リディヤの笑いに、余計顔を赤らめて。
黒狼はじっと見つめたまま]
わんちゃん?
そ、そんなんだ。
こんにちわ。
[リディヤの言葉を聞いてから不思議そうに黒狼を眺めて。座ったままぺこっとお辞儀をした]
こんにちは、わんちゃん。
えっと……怪我してるのかな
包帯、とか……
[調理用具が出たときのように
治療に必要な道具を思い浮かべるも
さっきみたいに上手くいかなくて]
うう……どうしよう
とりあえずなにか……体にいいもの
ホットミルクとか、飲めるかな
わんちゃんって、熱いものだめだっけ……?
[傷だらけの狼を前に、おろおろと
言葉が通じるかもわからないのに、尋ねてみたり]
[樹の幹のツインテールと、赤いフードを見比べて、首傾げ。
赤フード少年のお辞儀に合わせて、頭を下げる。
首元の硝子の数珠が涼やかな音をたてた。]
[そうして、前足を出したり引っ込めたりしながら、
樹の幹の少女の問いに、頷くように首を縦に振り、]
がう。
[と鳴いた。
熱くても平気そうだ。]
[数分考えたが、思い出せなかったため手を下ろした。]
……まあ、いいか。
考えようによっては秘法の謎を手に入れたりとか
そういうイベントもあるかもしれないしね。
[何やらRPGの主人公のような――彼女はいつだって主人公気取りの、結局はモブでしかいられない人間なのだが――気分になると、ひとまず立ち上がった]
古い教会といってたわね。
……周りはどうなのかね?
[スッサスッサと歩き始めた。とりあえずどこへ行こうか。<<時計塔の番人 ウートラ>>のいるあたりか。]
村の設定が変更されました。
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