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─…確か。
ラン=タナの…?
[確認するような、小さな呟き。
声は僅かに、ビョウ=ヤ=ナギへ届くだろうか。]
[次々と繰り広げられる自己紹介。
淡々と、鋭い視線を順に振り向け──]
ディ=オシュ=ホウ=ビ=ショウ?
[むすりと、ドスの効いた声で自己紹介をする青年の名に
僅かに眉が跳ね上がる。>>149]
(………確か…。)
[遠い記憶。
もはや幻のようにも思える、過去の時。
観察するような視線は、少しの間ショウの上に留まった。]
[会合で出会ったメンバーを一通り眺めていると、どうも好きこのんで行く人ばかりではないような雰囲気を感じた。
進んで辺境の地に赴任される物好きはそう多くはないらしい。
そのメンバーの雰囲気から、一抹の不安はあったが、それでもあまりあるくらい、この星から出て行きたいという想いの強いローズではあった]
…、よろしく。
[素っ気無い返事は、サフラーへと向けたもの。>>164
どこかおどおどとした様子を見せる彼女に、ちらりと睨みつけるような視線を向けた。
更に怯える様子に、短く息をついて視線を逸らす。]
-会合後の研修(出発前)-
[ローズは、淡々と任務をこなしていた。
メンバーは施設に数日前から泊まり込みで準備にあたっている。
間もなく出発の日を迎える]
キア=ラキ=スイ=レンさん?
あの、この探知機のことなんですけど、ちょっと聞いてよろしいですか?
[様々な機器を使う必要のあるローズは、ここ数日スイ=レンとのやりとりは比較的多い]
─初会合・回想─
[更に、ローズ、キィ=キョウと自己紹介が進んでいく。
やはり、陰に隠れる様子をみせるキィ=キョウへと僅かに顔を顰め──、]
───…、…。
(…なんだ?)
[ふと、微かに目を見開く。
どうということのない挨拶。>>148
僅かに自信のありげな、堂々とした様子が目を引くだけの、娘。
──それだけのはず、なのに。]
───…?
(空気が。)
[キチェスの印は、隠れて見えない。
空色の髪、同じ色の瞳を思いがけずに真直ぐに見つめて、その声を聞く。]
(……気のせい、か…?)
[短い時間。
首を振って、その時の印象は忘れることにしたのだが。]
─→現在・研修(出発前)─
─会合後の研修(出発前)─
ん、なんだ?
……ああ、これか。
[呼び止める柔らかな声。>>178
この数日で見慣れた、空色の髪。
システムのチェックへと向かう足を止めて、振向いた。]
また、こいつが駄々でも捏ねたか?
[少し笑って、ローズの手元の探知機へと視線を落とす。]
どうも、動作がおかしいの。どういう状況で、っていう訳じゃないんだけど…。ちょっとみてもらえません?
現地に行って、動かないってなると困るし。
[スイ=レンに探知機を差し出す]
またか。
[微かな溜息。
同じ探知機やら計測器やら、この数日で何度見たことだろう。]
ったく、どれもこれも旧いんだよな。
旧くて頑固で─…、ああ。ここか。
[少しの時間、ローズから受取った探知機を手元で弄る。
かちかちと機械を調整する間は、僅かに普段の棘が消えていた。]
───…よし。
これで問題ないだろう。
[うぃん、と微かな起動音。
元通りに動くようになった小さな機械を、ローズへと差し出す。
そうして、少し彼女へ首を傾げた。]
珍しいな、一人か。
…あんたら、離れない決まりでもあるのかと思いかけていた…
[指すのは、彼女の影のように添って離れない娘のことを。
その姿が見えないことを、からかう口調で指摘した。]
[機械のことにはトンと疎いローズは、ほとんど、このエンジニアに頼りっぱなしになっていた。
しかし、人に向かうより、機械に向かう時の方が棘のなくなるこの男性に向かう時には、機械の話題を持って行く方がより話しかけるのが楽だった]
旧いの?
[一つだけ不安なのは、どうもここ数日、扱う機械がどれも旧型ばかりであるらしいこと。どうも、この派遣隊に与えられた任務に問題があるのか、それとも、星間戦争の影響なのかが計りかねていた]
一人?
ああ、キィ=キョウのこと?
あの人は、今は、別の任務で…。医療チームから特別レクチャー受けてるらしくって。
そんなに、キィ=キョウが気になるの?
[キィ=キョウはこの男性が苦手のようだった。いつもは睨んでばかりだし、口調もきついので]
[探知機を受け取り]
ありがとう。
あ、あと、向こう(基地)に設置されている機器の関係で、後で、また教えてほしいことがあるんですけど、よろしくって?
──旧い!
あんた、分からないか?
いくら素人でも分かるだろ、KJD20556だぜ。
KJD20556!!!
3世代は前の代物だってのに、これでも新しいだのと──…
[文句を言いかけたところで、はたと我に返る。
一度目の前のローズを見、気まずそうに視線を逸らした。]
…せめて、基地の機材がまともだといいな。
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