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そういえば、遅くまで引き止めちゃいましたもんね。
んーと……皆で集まってる住居区やビルに空きがあったと思うんだけど。またいろいろ頼まれてご迷惑かしら?
廃ビルの方にも、いついるか分からなかったりするけど、人が住んでます。
フラットさんは心当たりあります?
[ちょっと首をかしげてから、しょんぼり]
引き止めちゃったから、うちにお泊めできたらよかったんですけど。
お客さん泊められる感じじゃなくて……。
[今日の昼頃、海を眺めていた時には目眩は無かった筈なのだが……。
コンクリートを蹴る足音が自分の方へと近づいてくるのに気が付いて顔を上げる。すると見知らぬ男が目の前には立っていた。差し伸べられた手を怪訝そうに見つめる。
それとはなしに男の顔を窺えば、男が考えている事が読み取れた。]
……大丈夫です。
お気遣い有り難う御座います。
[きっと、男が善意で手を差し伸べているのだろう。しかし男とは違い、善意を素直に受け取れないような人間だった。
というよりも人から善意を慣れていなかったので、こういう場合咄嗟にどうすれば良いのか分からないと言った方が正しいだろう。
だから、つい男への返事も何処か刺々しくなってしまった。礼を告げるが其処には感謝の気持ちが入っていない様に聞こえただろう。
相手の手を取る様な事はせず、壁に手をついて立ち上がる。
どうも顔色は優れないままだが、笑みを浮かべた。]
………そういうことならまあええんやけど。
[差し伸べた手は空振り、行き場をなくす。
大丈夫、という言葉と笑みを受けて、しかし男は笑みを返さない]
村の設定が変更されました。
【ご注意】
0:30更新、48h進行です。
これ以後、エピローグのエンドロール後まで、
表ログでの中の人発言は禁止となります。
(他注意点は最初の天声を参照下さい。
不明点あれば、以後はメモでどうぞ。)
それでは、開始致します。
[相手の声から刺々しい感じは伝わってきた。
しかし、それに安易に刺激されないように、
目の前の男の言葉に、表情に、真にこめられているものは何なのか計ろうと、
相手の顔をじっと見つめたけれど]
…………分からん。
[仏頂面のまま、ぽつりと呟く。
自分が分からなくても――分かろうとしなくても、
かつては事務所の面々がそれを勝手にやってくれていた。
しかし今男の周りには誰一人としていない]
誰も彼も………。
[ひとりじゃ何もできやしない。
無力感を飲み込んで、男は相手に問う]
何者や? 見たところこの街の奴やあらへんけど………
[笑みを向けるが、返って来ないとなると今度は少し困った風に眉を垂らす。……対話は苦手だ。]
……ええ。
ああ、お医者様……ですか。
[立ち上がって漸く相手の白衣を羽織っている事に気が付いた。それで自分が具合が悪そうにしているのに声をかけたのだとひとり勝手に納得して安心する。]
[昨日と変わらぬ明日が来る。
停滞とも感じられる、のどかな退廃の日々が。
波打ち際に作られた砂の城のように、「それ」は静かに文明を毀してゆくのだ。]
村の設定が変更されました。
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