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― 昔の話―
[それは、何年前の出来事になるであろうか。
解放軍は解放軍として認知もされず、
レジスタンス…帝国側からすると惑星間テロ組織
として各地で細々と活動を続けていた頃。
帝国領にほど近い小さな自由惑星国家が
帝国軍の襲撃を受け制圧された。
原因は、帝国側の皇位継承権順位に絡む勢力拡大とかなんとか…
とにかく、当時3(6)番目の継承権を持っていた誰やらが
故郷を襲撃し、同じシェルターに避難をしていた
自分を含む工業学校の生徒達と女子供を中心とした
民間人の避難民が激戦区に取り残される事態になった。]
/*
仇敵縁故キタ―――(゚∀゚)――――!
ふむふむ、中立系技術先進国ね、了解です。
1700〜1800年代あたりのヨーロッパの歴史とかそんなイメージでよいのかの?
解放軍の人たちが助けてはくれたけど、
あの兵団が上を塞いでいる限り、ここからは
出られませんよね…
私は、ここで死にたくないですよ。
どこか安全な自由都市まで移動する手段があれば…
[解放軍を名乗る人々が乗っていた軍艦内(帝国側から鹵獲したモノだった)で、仲間と共に他都市からの衛星放送映像を食い入るように見つめていると、
ちゃーらっちゃらりらり〜♪という音楽と共に
子供が好むロボットヒーローアニメの画面が…]
ここの画像、チャンネル固定のはずですよね
…何で?
[聞き取りの末、現れたのは10歳の赤毛の子供>>95
艦内の映像回線をハッキングしたという予想外の言葉と
示された技術力にその場にいた全員が絶句した。]
>>93
――……姫の騎士?
否……俺にそのような位はない。
一塊の兵士としてただ、あるだけだ。
だが、ディタは我が同志。
帝国に刃向ける存在としてあるならば。俺は彼女を護ろう。
そして、帝国の荒鷲を殺す。
[少女の姿になっている老将が、その皇の一族と関連があることだけは、情報をして掴んでいる。
だから、皇の一族相手には、殺す、寸前まで、猛撃をかけ、その老将の居所をいずれ吐かせるつもりだ。
もちろん、他の皇にも試し、そして、幾人かはその加減を違え、殺してしまったが、
まだ、手がかりがあるのであれば、それは振り向くまでもない。
そして、ディタのところには、皇は集まるのだから。]
/*
この縁故おいしいっす、間にライフさんとディタさん挟めるところが特においしいっす。
爺は頑張ってヒロインポジを狙えば良いかのう?
あと、へレスさんめっちゃすき。
ワープ後に絡むのが待ち遠しすぎる…!
―航宙巡洋艦フライハイト艦橋―
[戦況は一進一退。
やっとモニター通信が途切れて艦長席でへばっていると
絶妙のタイミングで差し入れがやってきた。>>97]
ヘレス君、ありがとうございます〜。
それでは、コーヒーの方を頂きましょうか。
[小休憩にうきうきとカップを受け取り、モニター上のイガグリ艦隊の
おなかの部分>>8である宇宙ライブ会場を拡大。]
軍歌や行進曲の類は、宇宙時代より昔から
戦意高揚に使われていた古典的手段ですね。
アレがいると、皇族親征とかねっちり戦略のにょろ髪参謀さんやら
氷の女王様みたいなのがいたりして超面倒なのですけど。
……機動団…ノアールズの存在は、本当に有り難いです。
あの最新鋭機の投入が間に合ったおかげで、ぎりぎり運良く助かった戦場がいくつも存在しますから。
団長のシードルさんは涼やかイケメンですし、広告塔として前面に押し出していくのはアリですね。
お仕事の邪魔にならない範囲で、ですが。
私の計測は勘弁してくださいよ。
ずっとモニター前モードなんて強制されたら、
肩こりでお腹が頭痛になってしまいます。
空間の移動と…座標設定…
鹵獲作戦時の移動、方法…???
ワープ航法を利用した新兵器か何かでしょうか。
…妙に胸騒ぎのする内容ですね。
ジキル君、これの解析お願いできますか。
場合によっては、早急にジャミング策を確立してもらわないといけないかもしれません。
[受信データをジキルに渡し、考え込むように画面を見つめていた。**]
[レディが率いる艦隊らをじりじりと後退させるが、敵艦もさるもの、予測よりも早く迫ってくる。
>>56 そんな折の通信は、我らがアイス・クイーンのグノからだ。]
きゃ〜〜〜〜☆
グノ様、あたしをヘルプルプ☆助けてくれるんですねッ!
ギャラクシーハッピー☆
[軽く握った両手を口元にもってきて、うるんだ瞳で通信カメラを見つめる。
——そうだ、これで良い。
レディが戦場で目立ちに目立つことで、帝国軍の鋭い刃<エース・パイロット>の存在をくらますことも重要な仕事だ。
だからレディは戦場に立ち歌う。敵を罠にかけんがために。]
ご武運をお祈りトゥインクル☆
グノ様、ギャラクシー☆ご活躍くださいなッ♡
[>>66 この通信が終われば、グノは速やかに行動をうつす。
>>89 そして、残党を殲滅すべく冷徹に指示を出すことだろう。
祈りではない。彼女の実力を知っているからこその予測だ。]
[放映される映像を、録画のものに切り替えて一息つく——生放送との見分けはほぼ付かない。戦場であれば尚更だろう。]
ご武運を、か。
[今の自分には、ほとんど向けられることの無い言葉。
レディはそもそも帝国軍諜報部の工作員であり、帝国のためなら命すら惜しくないし、戦場で敵兵ともども死ねるのならいっそ本望だ。
それが今やどうだ、到底軍人らしからぬ華やかな乙女の衣装に身を包み、女の声で歌い踊る自分がいる。
解放軍から、お人形だお飾りだとはやし立てられることも少なくない。
——恥ずかしくもなんともない。
これが帝国軍の——サファイア様のためなのだから。]
― 昔の話 ―
[はて、あれは何年前のことか。
武官ゆえ詳しいことは忘れたが、同盟だったか降伏だったかを求めてある同じ星>>99へ数度訪れたことがある。
交渉は外交文官が担っていた。
自分の役目は、ずらりと並ぶ部下を従え、彼らに「賢い選択」を選ぶよう、帝国の威光を見せつけることだった。
が、戦時における中立を保つためだなんだの、確かそんな理由で彼らは帝国との一切の同盟を拒んだ。
一方で、帝国はその星の中立承認を拒んだ。
交渉は決裂した。
とはいっても、ひときわ強い技術力を持つ彼らをほおっておくことは出来ない。
ならば、残る手はおのずと限られる]
[何度目に訪れたときだったか。
彼らがとった抵抗手段は思いがけないものだった。
領有宙域ぎりぎりに停泊していた帝国軍戦艦が反応する間もなく。
最終警告にむかった此方の外交官ごと、あっという間に星は宇宙に呑みこまれた]
愚かな選択を…。まったく、理解に苦しむな。
[そばにいた部下にそう呟いて、帝都への帰還を命じた。
外交の重大な失敗は、星と共に散った哀れな文官に着せられた。
後の情報で、生き残りの子供がいるかもしれない、と知ったが、どうでも良いと一笑に付した。
子鼠が数匹逃げた所で、またそれを捕えたとして何が出来よう。
そんな傲慢な帝国としての自負の下、飛び去った脱出者に追手がかかることは無かった。
その残党と今帝国の脅威となっている>>107黒翼の機動兵を、いまだ結び付けられてはいないままだ]*
[かつて、レディは少年兵になりすまし、解放軍に潜入操作へ向かったことがある。
ずいぶん昔の、まだ子どもだった頃のことだ。
解放軍が開発しているという機動兵器の情報を手に入れるためだった。
ハッキングでは手に入れられない情報を解放軍内部から手に入れ、セキュリティのロックを解除して帝国軍上層部へ送信し、ことが終わればそのまま自害するつもりだった。
しかし、セキュリティが頑丈すぎた——外からハッキングもできなければ、中からロックを解除することもできなかったのだ。
仕方なく直接持ち帰ったのだが、工作員としてもぐりこんだことは当然露見し、以降の解放軍の情報入手難易度はより高まった。
「気づかせず、気づかれず」を掲げる工作員の名折れだと、冷ややかな視線にさらされた。]
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