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[艦長のいる操舵室には張り詰めた空気がみなぎっていた>>75>>76
ヘレス艦長に珈琲か紅茶を選ばせて、ついでに別所でハッキングによって収集していた敵艦搭乗要員一覧データについて報告していた。
傍らにモニターを見上げて]
俺はじめてイガグリ艦隊みたっすよ?
帝国の圧制は庶民ほど身に沁みるもんがあるけど、あのLIVE観たら「自分らが正義」って士気が高まるのもうなずけるっす。
でもウチにも機動兵がいるんすよね。2足歩行型機体は研究所で長年の研究を重ねてやっとシンクロ率が50%を超える者が出てきた段階で実用に踏み切ったもので、
シンクロ率が高ければ高いほど、一般の機体の何倍もののスピードを出せてどんな攻撃をもかわせるという夢の機体なんす。
解放軍の象徴にアレを挙げる人も少なくないっすよ。
黒翼のシードルのシンクロ率の高さは以前検査させてもらった事があるんすけど、そん時に見せてもらった脳波、ちょっと凡人とは違ってたっす
感情が高ぶったり、執着した時に表われる脳波が微弱な状態だったけど、平常時にも見られたっす。
艦長のモニターに出るときと出ない時との差も調べてみたら差があるっすかね。
[そんな軽口を叩きながら]
[サンシアの後方部隊が輸送艦の撃破に成功したときけば>>62、素直に喜んで]
今夜のおかずが一品増えるっす。
帝国の軍人は普段からいいもん食ってるだろうけど、民は飢えてるっすからね。
同じ目にあわせてやりたいっすよ。
それでサンシアの密航航行はの為につけたステルスの為のレーダー霍乱の為の塗装は功を奏したんすかね?
[再びヘッドフォンを頭部に装着しなおすと、サンシアへの機体へと通信を試してみる]
もしもしーこちらジキル、霊界に通じてないってことはサンシアは生きてるってことでいっかな?
また怖い顔してたりする?
リラックスしたくなったら、研究所イチオシの疲労回復タンクベッドを使うといいんじゃね?
アレ使うと疲労が通常の1/8の時間で回復できるっす。
[機械や数字に囲まれてきた日々ゆえか、個人の持つの負感情の機微をイマイチ理解できず、それゆえに無神経に踏み込むことも度々あった]*
[かつて、
帝国軍に蹂躙された星があった。
生命科学において、際立った功績をあげていた星だったが、その技術力はあまりに際立ち、だが、好戦的ではなかった星の人々はそれを星外に出すのではなく、星内でその科学力を高めていった。
実際は、星の人々が何を考えていたのかは今はわからない。
なぜなら、もう、その星は存在しない、からだ。
技術力を守るべく、帝国軍からの侵撃を受けた時、
星は抗うのではなく、その封印を謀った。
それはなぜか、今では謎の一つだ。
だが、完全消滅を忌み嫌った者も中にはいるのだろう。
生命力のつよい星の子たちは、星の消滅の前に逃がされた。
記憶をもったもの、もたないもの。いずれにしろ、バラバラになった彼らは、そのまま、孤独に大人になる。
ただ、帝国軍への報復心をその胸で消すことなく。]
― 帝国軍・艦内 ―
[ブリッジを退出すると、部隊の待機する大部屋へ行く。
各々軽いストレッチや武器の点検を行う隊員たちに声を掛けつつ、自身も腰のホルスターから銃を抜いた。
黒いそのハンドガンは、ある星の植民地化に成功した際、先代から賜ったダブルアクション式の空気銃だ。
空気を圧縮し弾丸として射出するこの銃は、跳弾の危険性がある艦内戦にはうってつけであるが、与えるのは銃創ではなく、打撲創だ。
距離による威力低下が大きく、あくまで護身用の副武装である。
スライド式の遊底をガチャリと引いてから、宙に擬す。
小さな掌には、両手で持ってもやや余る]
[かつてはこの銃と共に、入植後の治安維持に駆け回ったものだ。
例えそれが原住民の意に背くものであったとしても、植民地として帝政に組み込んだ上は、彼らも民の一員である。
無暗に傷つけることは皇帝への侮辱であり、そういう意味では致命傷を与えにくいこの銃はうってつけだった。
そして、そのころにはサンシアという有能な部下がいた。
彼女の戦い方には自他の生命に対する圧倒的な冷酷さがあり、死への臆病とは程遠いものだった。
自分はそれを是とし、目に掛け、新人には彼女を見習え、とまで言っていたが―…
その刃が己の部隊員に向いた時、己の間違いを明確に自覚した。
力や強さだけでは人をまとめることは出来ない、と知って以降、自分は年相応に丸くなろうとした。
まあ、既にその時は民の恨みも数多く買っていたが……]
いや、今更だの。
[苦笑いしつつ、安全装置を下して銃をホルスターに戻した。
やってきたことへの後悔はない。大義に背いたことはない。
未開の惑星に、進んだ文明、優れた法制を広めたのだ。
帝国という強大な傘のもとに野の人々を囲い込んだ。
(それは傲慢な考え方ではあるのだが)]
ふむ……戦況は…氷殿は相変わらず、と。
氷殿が援護に回るのであれば、まあ殿下も安心かの。
[イヤホンで拾っていた自軍の通信に耳を傾けた]*
>>13>>14
[そして、今、求めるのは、
『シルバーパック』と呼ばれる部隊を率いた老将。
星を滅ぼした戦犯として、叩き込まれた映像は、少年だった心には鮮烈に組み込まれた。
だが、その真実が、少女に姿を変えていることなどは知らぬ。
ただ、猛将と呼ばれた帝国軍の荒鷲の老将をただ抹殺すべく、
黒の機動体へのシンクロ率を高みすることに励んだ。
あいつを殺す。
それが、DNAに組み込まれていると。*]
― 昔の話―
[それは、何年前の出来事になるであろうか。
解放軍は解放軍として認知もされず、
レジスタンス…帝国側からすると惑星間テロ組織
として各地で細々と活動を続けていた頃。
帝国領にほど近い小さな自由惑星国家が
帝国軍の襲撃を受け制圧された。
原因は、帝国側の皇位継承権順位に絡む勢力拡大とかなんとか…
とにかく、当時3(6)番目の継承権を持っていた誰やらが
故郷を襲撃し、同じシェルターに避難をしていた
自分を含む工業学校の生徒達と女子供を中心とした
民間人の避難民が激戦区に取り残される事態になった。]
/*
仇敵縁故キタ―――(゚∀゚)――――!
ふむふむ、中立系技術先進国ね、了解です。
1700〜1800年代あたりのヨーロッパの歴史とかそんなイメージでよいのかの?
解放軍の人たちが助けてはくれたけど、
あの兵団が上を塞いでいる限り、ここからは
出られませんよね…
私は、ここで死にたくないですよ。
どこか安全な自由都市まで移動する手段があれば…
[解放軍を名乗る人々が乗っていた軍艦内(帝国側から鹵獲したモノだった)で、仲間と共に他都市からの衛星放送映像を食い入るように見つめていると、
ちゃーらっちゃらりらり〜♪という音楽と共に
子供が好むロボットヒーローアニメの画面が…]
ここの画像、チャンネル固定のはずですよね
…何で?
[聞き取りの末、現れたのは10歳の赤毛の子供>>95
艦内の映像回線をハッキングしたという予想外の言葉と
示された技術力にその場にいた全員が絶句した。]
>>93
――……姫の騎士?
否……俺にそのような位はない。
一塊の兵士としてただ、あるだけだ。
だが、ディタは我が同志。
帝国に刃向ける存在としてあるならば。俺は彼女を護ろう。
そして、帝国の荒鷲を殺す。
[少女の姿になっている老将が、その皇の一族と関連があることだけは、情報をして掴んでいる。
だから、皇の一族相手には、殺す、寸前まで、猛撃をかけ、その老将の居所をいずれ吐かせるつもりだ。
もちろん、他の皇にも試し、そして、幾人かはその加減を違え、殺してしまったが、
まだ、手がかりがあるのであれば、それは振り向くまでもない。
そして、ディタのところには、皇は集まるのだから。]
/*
この縁故おいしいっす、間にライフさんとディタさん挟めるところが特においしいっす。
爺は頑張ってヒロインポジを狙えば良いかのう?
あと、へレスさんめっちゃすき。
ワープ後に絡むのが待ち遠しすぎる…!
―航宙巡洋艦フライハイト艦橋―
[戦況は一進一退。
やっとモニター通信が途切れて艦長席でへばっていると
絶妙のタイミングで差し入れがやってきた。>>97]
ヘレス君、ありがとうございます〜。
それでは、コーヒーの方を頂きましょうか。
[小休憩にうきうきとカップを受け取り、モニター上のイガグリ艦隊の
おなかの部分>>8である宇宙ライブ会場を拡大。]
軍歌や行進曲の類は、宇宙時代より昔から
戦意高揚に使われていた古典的手段ですね。
アレがいると、皇族親征とかねっちり戦略のにょろ髪参謀さんやら
氷の女王様みたいなのがいたりして超面倒なのですけど。
……機動団…ノアールズの存在は、本当に有り難いです。
あの最新鋭機の投入が間に合ったおかげで、ぎりぎり運良く助かった戦場がいくつも存在しますから。
団長のシードルさんは涼やかイケメンですし、広告塔として前面に押し出していくのはアリですね。
お仕事の邪魔にならない範囲で、ですが。
私の計測は勘弁してくださいよ。
ずっとモニター前モードなんて強制されたら、
肩こりでお腹が頭痛になってしまいます。
空間の移動と…座標設定…
鹵獲作戦時の移動、方法…???
ワープ航法を利用した新兵器か何かでしょうか。
…妙に胸騒ぎのする内容ですね。
ジキル君、これの解析お願いできますか。
場合によっては、早急にジャミング策を確立してもらわないといけないかもしれません。
[受信データをジキルに渡し、考え込むように画面を見つめていた。**]
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