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[皺についての揶揄には答えず、]
ご忠告申し上げますと、中将殿はこの一件、早々に手をお引きになった方が宜しゅうございますな。
この者が関わって参ったからには。
[ひたりとはぐれ陰陽師に目を据えつつ、寂びた声で述べる。]
[カラカラカラ] [カラ] [カラカラ]
[地を駒如く廻る木の葉] [空を埋める紫と黄金に照らされ]
[春というに 寒々しい音を立てていた]
―――――――羅城門
[晴れる事なき怨念が場]
[絵師が墨を薄めずにえがいたとし どんより濁りこごった斯様な重さを表現できようか 末端より腐敗す醜き肉塊 更には鬼に貪り喰われる貧しき者達を 剥ぎ 剥ぎ 怨嗟は都の空気の中へ 輪ィン 輪ィン と広がってゆく ――其は 水に落とした墨の様に]
[ほんの少し首を傾けて中将を見る。]
此処にあるのは『祟り』。
四辻に埋められた、死のにおい漂う強力な呪い。
大殿様と、この屋敷に向けてですな。
遠くなく屋敷に居るものにもそれが及ぶこと、
疑いようがありますまいな。
[ふ、と眼を細めて]
さる高貴な方から。
なに、皆怪異は恐ろしいのですよ。
それがおのれに降りかかるやもと知れぬなら尚更だ。
[人の弔いの作法など、狐の彼には分かりはしませんでしたけれど、
笛は手向けのつもりか、物悲しげな調べを奏でるのでした。
それはとてもひそやかなものでしたが、遠くの方の心にまで染み入るように届いたかもしれません。]
[数える程しか聞いたことがないけれど彼女の声は少年が知っている女性の中でもとみに低い部類に入るが、かといって、其れは耳障りというわけではなく独特の親しみやすさがあると少年は感じており]
いえ、姫君のもとに伺うのに礼を欠くようなことがあっては、おじいさまに叱られてしまいます。
堅苦しく思われるでしょうが、どうぞお許しください。
[歌と聞けば少しだけ表情が綻んで]
そうでしたか…弥君様がどのような歌を詠まれるかは存じ上げませんが…上手い下手よりも、楽しむことからはじめられるのが宜しいかと。
時が経てば慣れて歌の道も上達いたします。
[檜扇の向こう側の瞳がこちらをじっと見ているのが気がついて、少年はもう一つ、ふわりと微笑む。
それから、思い出したように膝の上の包みを少女の傍仕えの女房に取りに来てもらう]
今日は、外に少しばかり参りましたのでその土産をお持ちいたしたのです。
甘いものは、お好きでしょうか?
11人目、見習い看護婦 ニーナ がやってきました。
見習い看護婦 ニーナは、おまかせ を希望しました。
陰の気が濃いのか…
妙に陽を求める気が多い。
[ふと漏らし空を見上げる禿(かぶろ)の男。
背負うは薬、歩くは道。
仕事終わらばつくは溜め息]
同業が居るのか…?
やれ。祟られなければ良いが。
[ぽつり。呟くも怯えは見えぬ]
[眉間の皺も深い影居と、
その後ろの赤い髪の式神に眼を向ける。]
――あぁ、すれ違っていたのかねぇ。
[と、それは式神に向けた言葉。
寒々しい木の葉の音。
その風の一端が髪を結わえた紐を揺らした。
からん、と翡翠同士がぶつかって澄んだ音をたてる。]
厭な風ですな。
[ちらり、とそらを流し見た]
12人目、お尋ね者 クインジー がやってきました。
お尋ね者 クインジーは、おまかせ を希望しました。
−路地−
[朱の正装に帯刀といういでたちで、富樫影秀は屋敷へへと向かっていた。
”人喰いの討伐”それが彼に与えられた任務であった]
人を喰うなど、にわかには信じられん話だ。実際に見てみるまでは何とも言えぬが。
都への報告を先に考えておいたほうがいいやもしれん。
吟遊詩人 コーネリアスは、霊能者 に希望を変更しました。
13人目、医師 ヴィンセント がやってきました。
医師 ヴィンセントは、C国狂人 を希望しました。
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