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ふむ。
[なにやらうろたえた感のある男の様子>>380にひとつ考える。]
悩むか。
ならば名乗ってやろう。
我こそはかの名高き英雄、垢太郎と共に鬼を討ち取った力自慢。
石切童子のサーヴァント、石っこ太郎だ!
[どうして日本の童話に詳しいんだろう親方。]
さて、どのような御仁であるか。
[吟遊詩人は眼を輝かせた。
詩人は物語を追いかけて、物語を編み上げて、
湧き立ち、耽溺し、語り継ぐ。
斯様な戦争であればこそ
交わらぬはずの縁も交わる、なんと甘美なことか!]
……あら、覗きかしら?
見られて盛り上がるような趣味はないのだけれど。
[キョロキョロと辺りを見回したが、感知能力は並であるため、漠然としかわからなかった。]
お客様ならもてなして差し上げないと。
[親方に後ろに下がれと手で示されて、じりじりと距離を取る。
甲冑の男のマスターらしき男の質問に、はて?小首を傾げた。
そう言えば・・・聞いていなかった・・・ような? ]
ええ、そりゃあもう。とっくに分かってるわよ。
あなたが空気を読めないってことわね。
行くわよ。
戦いになるかは分からないけど、あなたはセイバー。遠距離は不得意でしょう?
高所から狙い撃ちされたらかなわないわ。
[すぐに判断し、返事も待たずビルの中へ走り込む。
とにかく今は上へ。何も考えずに]
あ、ちょっと待って。
[振り向くマスターを呼び止める。]
もし、差し支えなければ、あなたのサーヴァントのクラスを教えてもらってもいいかしら。
もちろん、他の参加者には漏らさないわ。
嫌だったらいいのよ。一応ね。
さっきここにきた人たちにも訊こうかと思ったんだけど、あの時は同時に2組来ちゃったから訊けなかったのよね。
―2F廃墟ビル街屋上―
何はともあれご準備を、レイ様。
御持て成しにも心構えが必要ですゆえ。
[謂いつつも、構えを取る様子もなく
吟遊詩人は楽器をさらりと常通り爪弾く態]
……そうそう、
私自身はあまり丈夫ではありませぬゆえ
事を構える際は聊かならず魔力を喰いますが
どうぞお許しください。
[悪戯を告白するような様子で、
吟遊詩人はあるじに長い睫毛で縁取られた片眼を瞑って見せたのだ。]
家族も多かったですから、仕事をしないと大変でした。
[辛い事も多かった、と不安を煽るような言葉は添えず、]
みちるも好きな事をずっとやれたら幸せでしょう?
[見上げてくる視線を優しく見下す柔らかな視線。
バス停までの道のりを迷うことなく歩み進めれば、
まほうなの、と聞かれて、はい、と肯定した後、]
この街に来た事はありませんが、
私は私に、迷子にならない魔法をかけたんです。
だから、みちるが行きたい場所には私が連れていきますよ。
[と、魔法使いらしい言葉を伝えた。
ちょっと得意気に胸も張ってみせた。それっぽさの演出だ。]
[やがてバスが来るとバスに手を振るみちるの姿。
バスというものが存在しない時代の住人はついつい視線が奪われがちになった。
乗り込めば二人掛けのシートの上に座る。]
少し痛みは和らぎましたか。
…このまま教会まで行きましょう。
[やがてバスが発信して客が周囲にいない事を確認した後、
みちる、と横に座るマスターを呼ぶ。]
大事な事なのですが、
昨日教えた私の名前は内緒でお願いします。
[しぃ、と人差し指を口の前にあてながら言う。
それから魔術師というものを簡単に説明しているとバスは教会前まであと1駅。]
みちる。次で降ります。………。
………このバスは、どうやって止めるのですか。**
……そうか。
[やはり自覚はない。とは言え、そういう事をゆっくり話している状況でもないというぐらいはさすがに理解できた。]
不得意……か、まあ。弓兵や魔道の者ほどではないわな。
万一、もっと面倒になる前に大人しく向かっておこう。
[目の前の事については、ひとまず面倒を避けたい意思が働いたこともあり、珍しく足早にリリンの横について駆け足でビルの屋上まで上りつき、扉を開いた。]
いるな。女ともう一人女……あ、違う。男か。
[見られている。じっと見られている。
視線を注ぐ女に、ランサーは視線のみで間合いを計る。
手にした工具。削り取られた謎の石像。
言葉にせずとも語られる女の技能。]
―――――、
[女には対象を石像にしてしまうメドゥーサのような力があるのではないか。それを超人的な身のこなしで削り取ってしまうのではないか。つまり女にとって工具こそが武器であり、警戒すべき脅威である。ランサーはそう結論付けた。]
― 廃墟ビル屋上 ―
[ノンストップで駆け上がり、屋上へとたどり着く。
そこにいたのはやはり二人組み。美形の男と、美しい女。
どちらがマスターで、どちらがサーヴァントなのかは判別つかない。だがどちらともが、戦いの場には不釣り合いな風体に見えた]
……初めまして。
[来てはみたが、何も考えてはいなかった。
どうすればいいのか分からないので挨拶をした]
町の人に聞いても、わからないなら聞かない方が良い。
この町が消えた理由がわからないのだから、聞いたことで不安をあおることになるかもしれない。
どんなに見事な魔術でも、小さい綻びから崩壊は始まるものだから。
それじゃ。
[サーヴァントを伴い、教会の外へ出る。
外はまだ明るく、午後の日差しへと変わっていた]
わたしを貪り求める貴方の欲望、楽しみにしてるわ。
[クスクスと微笑んでいると、屋上の扉が開かれた。]
あら、初めまして。
いらっしゃい……と言ってもここはあたしたちの愛の巣ではないから、あなた方も好きに求め合ってくれても構わないのだけど。
町の人に聞いても、わからないなら聞かない方が良い。
この町が消えた理由がわからないのだから、聞いたことで不安をあおることになるかもしれない。
どんなに見事な魔術でも、小さい綻びから崩壊は始まるものだから。
……サーヴァントのクラス?
――アヴェンジャー、だよ。本来の聖杯戦争では、あんまり出てこないクラスだよね、確か。
私も、どうしてそんなクラスを呼ぶことになったのかわからないけど。
それじゃ。
[さくらを伴い、教会の外へ出る。
外はまだ明るく、午後の日差しへと変わっていた]
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