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ゾンネ ユーベルスはシャッテンに投票を委任しています。
ナジーム ラシュディはシャッテンに投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
守川 篝はシャッテンに投票を委任しています。
ヴィクトーリア・フォン・リントブルムはシャッテンに投票を委任しています。
風薙 緋焔はシャッテンに投票を委任しています。
紅金の ロージアはシャッテンに投票を委任しています。
サフォア ツキシロはシャッテンに投票を委任しています。
ブライアンはシャッテンに投票を委任しています。
ゾンネ ユーベルス は ナジーム ラシュディ に投票した。
ナジーム ラシュディ は ブライアン に投票した。(ランダム投票)
守川 篝 は ナジーム ラシュディ に投票した。
ヴィクトーリア・フォン・リントブルム は ナジーム ラシュディ に投票した。
風薙 緋焔 は ナジーム ラシュディ に投票した。
紅金の ロージア は ナジーム ラシュディ に投票した。
サフォア ツキシロ は ナジーム ラシュディ に投票した。
シャッテン は ナジーム ラシュディ に投票した。
ブライアン は ナジーム ラシュディ に投票した。
ナジーム ラシュディ に 8人が投票した。
ブライアン に 1人が投票した。
ナジーム ラシュディ は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、ブライアン が無残な姿で発見された。
シンドバッド は立ち去りました。
カウントレス・S は立ち去りました。
現在の生存者は、ゾンネ ユーベルス、守川 篝、ヴィクトーリア・フォン・リントブルム、風薙 緋焔、紅金の ロージア、サフォア ツキシロ、シャッテン の 7 名。
投票を委任します。
サフォア ツキシロは、シャッテン に投票を委任しました。
[路地裏で、あの男と女の子を見つけた時
助けを求める声を、助けることは出来なかった。
地下室で、サイコロが運命を呼び込んだ時
助けを求める声を、ことごとく轢き潰した。
明日は、明後日は、一週間後は、一月、一年……
きっと二人が助けに来てくれるのだと、祈り続けた。
いつの間にか、祈るということを忘れてしまって
忘れてしまったということを、思い出さないようになった。
考えれば、血に塗れた自分の体に気付いてしまう。
黒いばかりだった液体の色が、赤いそれなのだと。
12年の歳月をかけて、丁寧に丹念に、私ではなくなった。]
[助けを乞う声を何度聴いただろう。
聞いたような気がした。
気付く前に、体は、刃は彼等を蝕んでいて
皆、虚ろになった瞳を私へ向けてくるのだ。
彼等の声が、いつまでも響いている。
――影の街。
引きずり込んだ"東京"からも。]
―― メンデルスタワー/70階 ――
――――…。
[世界がどうであろうと、どうでもいい。
幾重にも重なった呪いの声は、
考える機能を剥奪された脳に浸み付いている。
どこにいても。
どこからでも。
何故、お前だけが生きているんだと、恨めしそうに。]
[考えないようにした。
考えれば、思い出せば、
片隅に残った欠片(わたし)は、本当に食われてしまう。
難しいことはわからない。
自分が何をしているかも、あまり興味が無い。
自分はメイドであり、メイド以外の何者でもないのだ。
だから。
シャッテンの演説も、思想も
彼の行く末に、何も異を挟む理由などなかった。]
『例えば君たちは……
人を食らう猛獣たちを見た事があるだろうか?
彼らはその罪によって、人に敵視され、殺されていく。
その猛獣たちが殺した人の数の何十倍、何百倍もの数を!
人が己が欲や繁栄の為に殺しているにもかかわらず!
その事に対しては言及せずに、
ただその一部の猛獣が人を殺したという点のみを重視し!
知らしめ!殺していく!』
[自分が生き残る為に、たくさんの人をころしました。
なるほど。私は、貴方にとって大罪人なのでしょう。
――それは、今更、どうでもいい。]
『この様な暴挙が許されているのはなぜか!
それは人という種が、この世の頂点にいるからである!
弱きを貶し!強きを引きずり落とし!
この世界を牛耳っているからである!
―――そして、人はNEXT……
我々をも同様に扱っていることは明白だ!』
[確かに、彼は私に命令する時も、陵辱する時も
地獄に君臨する悪魔のようなものだった。
彼を殺して外へ出てきた私は――否。
彼が大切にしている"NEXT"を処理し
その心臓を食べた私は、彼にとって大悪人だろう。
――それは、今更、どうでもいい。]
『NEXT達が起こす犯罪を、過剰なほどに誇張、報道し!
逆に人が無抵抗のNEXTに危害を加えた事件など
新聞の片隅に追いやられる!
私はそれを、他でもないこの目で見続けてきた!
人という種にのみ都合の良い世の流れ……
これを作り出している事に、今更なんの疑問があろうか!
人とNEXTが平等に扱われる……
その様な未来はまやかし以外の何者でもない!
その道は、他でもない人自身が望んでいないのだから!』
[人が起こした犯罪も、その内に時間と日常に溶けていく。
本当に平等な六分の一。
それが人にとって都合のいい流れだというならば……それもいい。彼に危害を与えられなかった人間にとってはどうでもいいことで、気付かないならば無いのと同じだ。
世はさりとて滞りなく廻っているのでしょう。
華の裏に、ひたすら毒を押し隠して。]
[それもいい。それはいい。
どうだっていい。
彼が何を見てきたのか、私は知らない。
彼は多くを助け、多くを殺し、
そして"全て"を知って――絶望したのだろう。
だから、彼の行く末は、彼だけのものだ。
ただ一つだけ、我侭を言うのなら。]
『この答えが出ない問いを、
私は時に人にとって都合の良い正義の味方
また、人に悪意を振りまく影として考え続けた。
結論を言おう……ない、ないんだ。
人に、守る価値など一片たりともないッ!!』
[貴方は数多を見てきたのでしょう。
そして"全て"を知って絶望し、世界の理を渇望している。
彼の見てきた"全て"に私達はおらず。
彼の絶望した"全て"に、彼は目もあてられず。
それで"全てを見た"と断じるなら、それもいい。
なら。
もし私が心臓を食べて、NEXTにならなかったなら。
――あそこにいた子たちも。
貴方には、守る価値の無いゴミでしかないのですね。]
―― メンデルスタワー/70階 ――
…………。
[メイドは、荒野となり果てた東京を眺め下ろしながら
誰にあてたものでもない呟きをこぼす。]
私と貴方は。
あの日まで、会ったこともなかったはずなんですけどね。
[言霊に感情は滲まない。
ただ淡々と紡ぎ、花のしたの顔は、笑っている。
血に塗れてしまった野菜ジュースを取り出した。]
[血に似た色のジュースを飲みながら
高層からの眺めを目に焼き付ける。]
――――。
[頂点にたったその場所で
見えるものは、何一つなかった。]
あれだけ食べても
ミスター・緋焔のことはなにもわかりません。
……まだ、足りないのでしょうか。
[首をかしげて、鋼の華がまた一つ、ガソリンを送り出す。]
――――。
[考え事をしようとすると、拒否するように頭が痛む。
手にぶら下げたままのチェーンソーは、まだ目覚めない。]
…………、
[ともだち。
あの日――いつか握った、掌の感触。]
……………
……、……?
[空になった野菜ジュースを、窓から捨てた。
つよい風が入り込んでくる。]
[風。
泣き叫ぶ少年を――逃げ惑う人々を
颯爽と助けに現れた、貌のないひと。
当たり前のように手を差し出し
当たり前のように、助けを求める声を聞き。
――ずっと憧れていた何かが、彼にはあった。
だからきっと。
躊躇う事無く身を翻す彼に――
私は、恋をしたのだ。
この人にこそ、この穢れた身は捧げるべきなのだと
永遠の主人として、仕えることを決めた。
もし彼の手が意に沿わぬ屍に染まるなら
それしかシラナイ私の手で、轢き潰してさしあげようと。]
…………。嗚呼。
いいでしょう。もういい。
私には――私には、私には私には私には私には私には
サフォア様さえいれば、どうでもいい。
あの方こそ、この世に必要ならヒーロー。
あの方こそ、私が生涯を以ってお仕えするべき御方。
[おんなは――わらったように見えた。
じゃらりと咲いた鋼の華と共に、悪意の園へと還る。**]
[自分の体が聞こえる。
片隅に追いやられた正気(わたし)にも、はっきりと。]
………相変わらず馬鹿なんですね。私は。
[時間は、戻らない。
振り返っても、恨んでも、慕っても、時間は戻らない。
馬鹿な事ばかりを繰り返す、風に舞われた殺人鬼。]
[黒い影は、すべてを飲み込んだように見える。そこには何もない。闇しかない。
黒い世界を呆然と眺め、そしてはっと振り返る。
病院。ナジームの手当てを、怪我人の処置をするべき施設は。
なかばダメもと、すがるような思いで端末を手に、コールする。
しかしその思いを裏切るように――コールした先は、あっけなく通信に応えた。]
は――
[拍子抜けした声はしばし言葉を失い。端末の向こうからこちらへ呼び掛ける声がする。]
あ、ああ。すみません。
爆破事件の"被害者"の処置をお願いしたいのですが。
[通信はそうしてまるで普段通りに行われ、そして切れた++]
―国会議事堂―
[ロージアの声、成される通信を背に]
…ッ!!
[窓ガラスを突き放すように体を離し、
やや不安定なア足取りで外へと向けて走りだす。
正面玄関の扉へ半ば倒れこむように手を伸ばした。
重い音を立てて、開く。]
―国会議事堂:正面玄関―
[年に3回しか開かないはずの正面玄関。
それを押し開けて見えたものは―――]
…――、
…――ぇ、 あ……
[遠い灯りも、走る車も、何も無い。
まるで、街がそのまま
底なし沼に沈んでしまったように。
目の前の光景に現実感がない]
…… 何、が……、
[街をいただく、とそう謂った。
でも、これでは――]
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