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さまざまな国の人が行き交う中立国にして商業大国、リミロン公国。
この国では人間も異種族も魔力の有無も関係なく、平等の権利が保障されている。
その首都にある魔法専門店が立ち並ぶ商店街《マギア=ヴィア》では、商業を奨励する一大イベント《グラーテス・フェスト》に向けて準備を始めていた。
マギア=ヴィア商会の店やその承認を得た旅商人たちは、毎年自慢の商品を準備して、広場にずらりと出店を並べるのだ。その場所取りは商会長の監督のもと、くじ引きで決めるのが慣例であったが……。
生活魔具店ビタ ニコラスは、むらびと になれるよういのったよ。
〔今年の商会長であるニコラスは、広場の中央にある噴水に腰掛けて鼻歌を歌っていた。今日は「とある作戦」の会議のため、待ち合わせをしているのである。〕
「お、来た来た」
〔ぴょん、と立ち上がり、きょろきょろと辺りを見回している男に大きく手を振った。〕
「サテン、ここここ!」
やじうまがやってきたよ!(神官 サテン)
神官 サテンは、やじうま になれるよういのったよ。
「ああ。よかった。迷ったかと……」
〔声をかけられて、サテンはホッとため息をつく。それから小走りに、噴水の近くに向かった〕
「お久しぶりです。ニコラス」
「久しぶり! 朝早くにすまんね。無事着けたようでよかったぜ」
〔快活に笑って、サテンの背中を叩いた。〕
「お、前よりちょっとは頑丈になったかあ?」
「ふふ、まあ、色々ありましたので」
〔困ったように笑って、軽く咳払いをする。〕
「『夜明け前に来て』と書いてあったのには驚きましたが、君に飛龍便を手配していただいたおかげで、さほど疲れてはいませんよ。陸路で来たら迷っていたかもしれません……。
今回のことは、商会の方々にはサプライズなんですよね。受け入れてもらえるといいですねえ」
「受け入れてくれるさ! みんな楽しいことが好きだろうからな」
〔内心では少し緊張していたが、そんなことは悟らせないのがプロの商人だ。
ニコラスは意識的に胸を張ってニカッと笑ってみせた〕
やじうまがやってきたよ!(旅人 ミズリ)
旅人 ミズリは、やじうま になれるよういのったよ。
あ、いたいたニコラス〜
[夜明け前でまだ辺りは少し暗いけど、ニコラスは遠くからでもよく目立つ。呼び出されてたあたしは、ぶんぶんと手を振って駆け寄った。アラサーなのに落ち着きがないとかは言わないで欲しい!]
お、言ってた神官さんだ。はじめまして〜!
えっと、セルナリアの方から来たんだっけ。
あたしはミズリ・ミズハ。
[昔はあの辺に住んでたよー、なんて軽く言ってしまうのはちょっと躊躇った]
ねえねえ神官さん、聞きたいことがあるんだ。
「ミズリさん。はじめまして。私はサテン・アーキュリーと申します。ミズリさんは、お食事を作るのがお上手だと聞いています。しばらくお世話になりますね」
「聞きたいこと。なんでしょう。私にわかることだと良いのですが」
[優しそうな人! 良かったあ]
サテンさん! また好きな料理教えてね。
あ、そうそう、それでね。
道中で、こう、ごつめの、なんか強そうな、東方出身っぽい雰囲気の男見なかった?
アラタ・ヌバタマって言うんだけど。
「おや、それは大変ですね……。
なにか力になれたら良かったのですが、残念ながら、心当たりはないですねえ。すみません。
それらしい方がいないか、気をつけておきますね」
[しょんぼり。やっぱだめか……]
んーん!全然!もし見つけたら教えてね!
やー、はぐれるの初めてじゃないんだけど、今回はちょっといつもより長めでさー。
合流できたら、もしもの時の待ち合わせ場所決めとこ……。
全く! いい歳して迷子になるなんて困った男だよね!
[……実はあたしが夕食用の鳥を追っかけてるうちに道がわからなくなっちゃったんだけど、あたしのこと見つけられなかったアラタが悪いと思う。うん]
〔ニコラスは、ぱん!と一つ手を打った〕
「さて!顔合わせと自己紹介が終わったところで、そろそろ作戦の確認な。サテンには事前に手紙で、ミズリさんには昨日言った通りなんだけど。
朝になったら今回出店予定の人たちが集まってくるから、二人とも誰かに会ったら、夕方広場に集まるように伝言を頼む。後で改めて紹介もするけどね。
サテンに聞いた【例のゲーム】のルールをちょっと改変したんだ。
日がくれてきたら、みんなに今回の計画とルール説明をするから、サテンは教会担当、ミズリさんはみんなが集中できるようにご飯担当よろしく」
りょーかいりょーかい。
警備担当も兼ねてるから、なんかあったら呼んでね。
魔法は使えないけど、ボディガードのバイトもしてたし、それなりに強いんだから。
[腰にさした木刀をシャキンと抜いて見せた。内緒だけど、これでも一応元騎士だからね。内緒だけど]
【フェスト参加店各位】
このたび、商会長ニコラス・ビタの独断により、明日から【マギア・ヴィアスタンプラリー】を行います!
フェストの前夜祭、みたいな!
用紙はここに置いておくので、持ってっちゃってください。
概要としては、各店、課題をご準備いただきまして、それをクリアした方にスタンプを押してあげてください。
イイ感じに各店商品の宣伝に繋がればと思います。
ちなみにウチの店の場合は、
【魔法念写機で誰かとツーショットを撮ろう。】
という課題にする予定です。ご参考にどうぞ。
また、初めましての方もいると思いますので、プロフィールを掲示板に貼っていただけると助かります。
せっかくのフェストですから、マギア・ヴィア一丸となって頑張りましょう!
「これで良しっと。
最初『プロフィールは友好を深めるのに有効』って書いてたらミズリさんにすっげー顔されたんだよな……」
〔両手を腰に当てて、満足気に頷いた〕
「いい祭りになるといい……じゃなかった。
いい祭りにするぞ!」
🤗はじまりましたー
今回でなんと5回目の村になりますが、村建てボタン押す時は緊張します。ちかです。
でもプレイアブルないと気は楽です。
今回は過去村のキャラの参加も可という特殊ルールですが、ちか村お初の方もいるので、今までの村のことは重すぎない程度に撒いてこうかなと思っております。
🤗>>12
サテン、お土産あげる友達いたんだ。
と、ニコラスは安心しております。
でも内心(友達って自分とこの教会の孤児院の子供じゃねーだろーな)と思ってます
🤗ニコラスは信心深いので、営業や仕入れで他所に出張すると各地の教会でお祈りを捧げている。
サテンとはその際偶然会いました。
ちょうど魔法で植物を成長させて果物を実らせていたところで、「すっげ!何それ、どんな魔法?」と、陽キャ全開で近づいて行って意気投合したのでした。
その当時、サテンは恩讐事件の後だったので自分の魔法に疑問も感じていましたが、明るく肯定してくれるニコラスと話してちょっと元気になりました。よかったね。
🤗今回のゲームについて、ミズリは内心(うわ、このゲームあのときにちょっと似てる)と、昔(忠義の村)を思い出して冷や汗をかきました。
でも、もう10年以上前のことだし、自分にとってはよいキッカケだったので、いやな気持ちにはなっていません。
もともとお祭りとか好きなので、全力で協力しようと思っています。
🤗今回のゲームのことをニコラスに教えたのはサテンです。
ニコラスに、「セルナリアの方で流行してる犯人探しゲームみたいなやつ教えて」と言われて教えてあげました。
自分が元になった事件の場にいたことは伏せているので、現時点でニコラスはサテンが過去にえらい目にあった(恩讐の村)ことは知りません。(知ってたらさすがにサテンいるとこでゲームしないと思うので)
「受け入れてもらえるといいですねえ」と、ちょっと含みのある言い方をしたのは、びみょーに後ろめたさとか、心配とか、そういうのが引っかかっているからです。
ちょっと定期的に刑罰に加担しているので、何となく居心地の悪さはあるかもしれない。でも、貴重な友人ニコラスの力になりたいと思っているので、「まあ外国だし」と思って旅行気分でお手伝いに来ました。
🤗サテンはセルナリアが併合した旧サリーナ国王の遺児なので、実は旧サリーナのファルス王子の異母弟にあたります。
本人は、幼い頃から教会で暮らしており(母は故人)、父についてはぜーんぜん思い出も未練も愛情もないので(薄情)、あんまり親子って気はしてないし、自分から人に言う気はありません。知れ渡ると色々面倒なので、一応隠してはいると思う。
なので、サリーナの騎士団だったミズリがそれを知ったら、とんでもなく驚くし、跪いてしまうかもしれない。
🤗今更ながら、ミズリは旧サリーナ王国の元騎士です。
新人研修中になんやかんやあって、騎士のバディであった異種族のブレイ(のちにアラタと改名)と旅をすることを選び、騎士団を辞して国を離れました。
その後国が亡びてしまったときは思うところもあったと思いますが、今は前を向いて頑張っています。
アラタとは結婚してません。お互い素直になれないところもあるけど、大事に想いあってるのは確かでしょう。
魔法専門喫茶店ルナカルド ハナエミ がやってきたよ。
魔法専門喫茶店ルナカルド ハナエミは、てるぼーず になれるよういのったよ。
[豊穣の秋に国を挙げて万物に感謝するグラーテス・フェスト。
その大規模なお祭りはわたしが最も楽しみにしているもの!]
たっくさん美味しいドリンクを用意したんだもの。
今年もみんなにルナカルドのマジックドリンクの良さを味わってもらわなきゃ!
魔法専門喫茶店ルナカルド ハナエミ は 魔法専門喫茶ルナカルド ハナエミ に、くらすちぇーんじ!
魔道鉱石錬成店イノセント ティルグ がやってきたよ。
魔道鉱石錬成店イノセント ティルグは、じゅろー になれるよういのったよ。
「よっこいしょ、っと
取りあえず今日の前準備はこれくらいですかね
…相変わらずちょっと煤けてるな」
薄暗い店内。掌の先に狼の形をした置きものが形取られる
黒い黒曜石で出来たそれは、完璧とは言えない輝きとは言え。
滑らかなフォルムをして、荒野を駆けている様な疾走感を印象付けさせる
外に出て、フェスト前の賑やかしさが聴こえてくる快晴を見上げる
本番になれば、こんな比ではないのだろうけど
「ん〜、良い天気だなぁ、っす」
伸びをして、少し煤けた黒い狼を太陽に翳した
魔道鉱石錬成店イノセント ティルグ は 魔導鉱石錬成店イノセント ティルグ に、くらすちぇーんじ!
ふふっ、これからのことを考えてたら不思議。
すっごく胸がぽかぽかして……まるで誰かの甘い夢をすすっているときのよう。
なんだか今日は朝からニコラスに会いたい気分だわ! 忙しくなったらなかなか会えなくなっちゃうし、今のうちに会いに行っちゃおっと。
[鼻歌混じりにくるくると。両手を広げて踊るように店内をまわり、眠る妖精たちをつついて起こす。]
ほら、みんなもはやく起きて! 私はこれからニコラスのところに行ってくるから、お店の準備はあなたたちでつづけてちょうだいね。
大丈夫、必要な分の魔力は毎日ボトルに貯めてるもの。それを使ってよ。
……あ、でも、全ステータスをあげる『すうっと爽快!ゼリーフロートドリンク』と体力超回復の『ホイップましましいちごのレモード』はきっと売り切れ続出よ。
[ハナエミ特性のマジカルドリンクは、魔法が込められた絶品ドリンク。お祭りでは特に、めいっぱい遊びたい観光客がドーピングにくるのだ!]
たっくさん作っておいてね♡
「いっけね、アレとかソレとか準備しなくちゃだ」
〔自分の店の倉庫から、目当ての品を探す。まだプロトタイプだから、奥の方にしまっていたのだ。〕
「……あったあった。えーと、こっちが広場用で、こっちが教会用っと……あ、教会用にでっかい布もいるんだ。切らしてたな。
どっかで調達すっか。
最悪テーブルクロスでいいや」
〔ニコラスは商品を袋に詰めて、倉庫から出てきた。鼻の頭が少し黒い〕
「とりあえず、これでよし。さて。見回り行くか」
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