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聖術師 ラフィーネ は 5にんからうしろゆびさされたみたい。
テイマー ヴァレリア は 1にんからうしろゆびさされたみたい。
聖術師 ラフィーネ は ぎわくをかけられて、なきながらどこかにいっちゃったみたい。
ねぇおくさま、ききました?
あそこの吟遊詩人 メイアルさんったら○○なんですって!
[...はいやがらせのうわさをながしまくった。]
吟遊詩人 メイアル がどこかにいっちゃったみたい。
のこってるのは、博打屋 ヴェイド、テイマー ヴァレリア、ニンニャ キリカ、狩人 ヴェルデの4にんだよ。
― 冒険者ギルド ―
え…?メイアルと、ラフィーネが?
そんな急に…準備の暇もないではありませんか。
向こうで何かあったのですか…?
[ギルドに戻って最初に聞かされたのは、メイアルとラフィーネのダンジョン行きの報だった。係員に問うても明確な答えはもらえるはずもなく。それでも祝うべき出来事だったので先日のような豪華な食事ではなかったが、自分が望んでいた楽しい時間を共有する事で見送りとした。]
― 宿・使用人部屋 AM6:17 ―
んっ……。
[いつものようにみかん箱の中で目を覚ました。
大きく伸びをして、しっぽのブラッシング。ベッドを見るともぬけの殻]
ヴェイド様、ギルドの受付さんの所にお泊り?
それともダンジョンに行かれましたかね。
……ってことは、拙者今日からは野宿でしょうか。
[部屋に居付いてる時点で依存していた自分を恥じる。
出かける支度を整え、朝食を摂りにギルドへと向かう]
あ、ヴェイドさん。あの、さっきのは――
[ヴェイドからの通信が再びつながったのに安堵して、言葉を続けようとして。何を言ったらいいのか分からなくなって、色々飲み込んだ]
――大丈夫よ。
滝で敵と交戦してたら、大水の仕掛けが発動して流されただけ。
見覚えがない場所だから、多分下層の地底湖にいると思う。
[あの侍の言っていることを信じるのならば、きっとそうなんだろう]
今はリュミちゃんとクラムちゃんと野営中。
シロガネちゃんもここに流れ着いたみたいだから、
彼女を見つけ出し次第救護所に帰還するわ。
ミリちゃんは?
他のみんなはそっちにいるのよね。
[声をかけても反応ない。
中層の魔王城と救護所を結ぶ転移の魔法陣を制作したことでミリは魔力を使い果たし、こんこんと寝ていることは、...はまだ知らない]
エントの方はもう最終日かしら。
ミリちゃんと私がいないからって、さぼって女の子と遊んでないで。
真面目に仕事に取り組むのよ。
[何とかいつもの調子のように言葉を紡ぐと...の通信は静かになった**]
― 冒険者ギルド受付 AM6:29 ―
[ギルドに入ると受付のリンダからお呼びがかかる。
まさかダンジョン行き?と胸を高鳴らせるがどうやら違うらしい。依頼があると告げられる]
へ、拙者ご指名ですか?
ヴェルデ様とヴァレリア様と、連名……。
もしかしたら、昨日のゴートの件でしょうか。
[どうやら二人にも通知が送られたらしい。
そのうち来るだろうと、しばらく訓練所でトラップの解除訓練を*行っている*]
流されただけ、とか・・・。
だと思う、とか・・・。
[何かを続けて言おうとしたが、言葉にまとまらずに口をつぐんでしまう。]
ともかく、風邪ひかんように気をつけろよ?
メノミーはナントカだから心配してないが、ほかのみんなはデリケートだからなぁ。
俺はちゃんとお仕事してるよ?
最終仕上げの準備中だ。
女の子いっぱい集めて、無礼講だぜ〜。
[楽しそうな声でそう言うと、準備を進めているようだ。**]
―冒険者ギルド・受付 7:45―
[ラフィとメイアルが洞窟へ向かった報を知る。二人の体力……特にラフィの容態は心配ではあったが、素直に、それを喜ぶ。
一人前の冒険者を目指し、未だエントに残る者達は4人に、いや…の思うとおりなら、すでに3人になっていた。
受付の女性から受け取った依頼書を、じっと見つめる。頭の中の考えを、2度・3度。慎重に整理させ、彼女に伝えた+表+]
表 → 悪いわね。お断りするわ。だって……
裏 → ええ。分かった。受けましょう。だって……
お断りするわ。
[見知った似顔絵の記された、依頼の詳細が記された用紙を見つめ、受付の女性に加える]
だって、この依頼、あまりにも粗すぎるんだもの。罪状が強盗殺人で、この人間を捕まえろ? ……で、その事件の詳細は、どこに記されているの? 現場の状況は? この人が犯人だと言い当てる根拠はなに? そもそもこの顔の人間を本気で犯人として扱うなら……ギルドは、知っているはず。彼が相当な実力を持っている人間だ、って。
私たちなんかじゃ、及びもつかないと『予想をする』位には。
それに、こんな報酬額まで積み立てて……。
悪いけど、こんな不十分な紙切れ一枚で、彼を傷つけるような真似は、できないわ。
こんな指示に、ただ従うことを強要される。それが、冒険者なのだとしたら……
[首から冒険者証をはずし、受付の女性に突きつける。彼女がどんな行動を取るのだろうか]
お返しします。私には、このギルドの冒険者には、向かないから。
ただ……彼をとっ捕まえて欲しいというなら、望むところよ。
彼の実力を見せ付けられた日から、ずっとそれを望んでいたんだと思う。
ずっと越えたい壁だったから。
滾っているのよ。私だって……ずっと『待て』をさせられてきて。
[女性に対し、ふふと笑いかえる。ヴェルデと向き合ったときの闘志>>3:194が、胸の奥から競りあがってくる]
さて。依頼と別件で、あなたにお願いしたいことがあるの。
この手配書の似顔絵を劣化させたような軟派な男が、このギルドにいると思う。ヴェイドって、言うんだけど。彼に、伝えて。
『不精していないで、あなたが来なさい。草原広場で待っている』って。
不意打ちするならどうぞお好きに。お友達を連れてきても、かまわないわ。
……返り討ちにしてあげる。彼は、私たちと一緒にいすぎたの。
[彼女がどう反応するのだろうか。…は、受付近くの壁に寄りかかり、腕を組むと、目を閉じた。ただ、目を閉じ、瞼の裏で、何のイメージを固めているようだった。外にいる、モーリス達の息遣いは、3人同時に捉えられている。心拍まで、感じ取れるほど]
……彼は、本気で来てくれるの?
[受付の女性に、聞こえたかどうかは、分からない。そのままじっと、目を閉じ続けた。いつまでそうしていたことか……あまりに長い時間が流れ、何も起こらなかったなら、…はそのまま外へと、出て行ったのかもしれない]
[ヴェイドは、黙って話を聞いていた。]
やだね。
[ギルドからの使いに、そっけなく返す。]
仕事しろよ、ギルド。それくらいの状況証拠、適当にでっち上げな。相手の言いなりになってどうする?
あくまでもこれは「最終試験」だ。俺は、あいつらが冒険者としての能力が一定にあるかをチェックする係だ。
それに言っておくが、俺のほうはあいつらとわざわざ戦わなきゃならん個人的な理由は無い。私闘は禁じられている。
そもそも、名指ししたってだけで、依頼は強制じゃない。なのに短絡思考で冒険者証の返納か。受け取ってやれ。
[言いたいことを言うと、ギルドの使いにはもう用はないと言わんばかりに、ヴェイドはワインのグラスを傾けた。]
[やがてヴァレリアの前に、必要書類を持った係員がやってくる。]
「ではこちらは預からせていただきます。この用紙にサインを。
なおサインから24時間は猶予期間とし再交付も可能ですが、24時間を過ぎると完全失効になりますからご注意ください。」
[いつも通りの手続きなのだろう、よどみなくすらすらと説明をして、羊皮紙にペンを添えてヴァレリアの前に差し出した。]
[ヴェイドは、盗賊ギルド経由であることを調べてもらった。その結果を書いた書類を見ながら、なるほどと腑に落ちる思いがしていた。]
いいとこのお嬢様じゃねーか。
そっか、金はいくらでもあるし戻れる場所も確保できてるからこそ、簡単に冒険者証を手放すなんてことが言えるのか・・・。
どこの冒険者ギルドも、ほぼ同じ仕組みで動いてる。ここがダメならどこ行ってもダメ。
大人しくどっかの嫁になるのがいいんじゃね?
相手選ばなきゃ25でも貰い手あるだろ。
[頼り甘え帰属できる場所があると、人はいくらでも弱くなれるんだな。そんなことを考えた。]
・・・本気で、冒険者として生きていくつもり、あんのかねぇ・・・・?
なーんか、色々と準備したの、全部無駄になりそうだねぇ。
まあ経費で全部落ちるから、楽しんで帰るだけだけど。
[ふぅ、と息を吐いた。]
せめて相手の考え聞いてから判断するとか、そういうのもないのかね・・・。
「自分とこ来いや」ってのも、お姫様思考ってことなんだろうなぁ。
[頭をガシガシ掻いている。
本気で冒険者になりたいと思う相手には、できる限りの援助をしたい。しかし向いてないのではないかと判断したなら、止めるのも本人のためなのだろうか?]
― 冒険者ギルド・受付 7:02 ―
[訓練も気が漫ろ。針金で指を怪我してしまう。
やはり二人が到着する前に、簡単に話を聞いてしまおうと]
強盗殺人犯の逮捕ですか?それも本日中?
それはまた随分と難易度高そうな任務……いえ、依頼ですね。
ああ、いえ。もちろんお引き受け致しますよ。
ここで逃げたら……拙者は拙者のことを一生好きにはなれないでしょうから。
いえ、こちらの話です。それで、標的は…・・・。
[渡された似顔絵を見て、固まること15(60)秒]
とある知り合いによく似ておりますね。
……失礼ですが、何かの間違いではありませんか?
[名前や特徴など、それ以上の情報を求める]
―ギルド受付・7:50―
[壁に寄りかかったまま。先ほど行った、ギルド員とのやり取りを思い出す。事務的に事を進めるその人物に対した、自分の反応]
+裏+
表 → [みんなの顔が、ふと浮かび] 私は、本当に、これを手放すつもりなの?
裏 → [ギルド職員に向かい、言った] あなたは、疑問に思ったことは、ないの?
あなたは、疑問に思ったことは、ないの?
[…は、そう訊ねたはずだ。自分の納得できない依頼、それを名指しで指定され、遂行するよう、達しがくる。自分の意識の届かない場所から、無機的な指令を落としてくる。自分に向けられた仕事は……しっかりとこなしたい。そう考える…にとって、その状況を甘受できる彼らの姿に、疑問を持ったのだろう。
…は、依頼主が所属しているギルドである以上、それは、上からのお達し、所属している限り、断ることができないものだと、思い込んでいたのだから。そんな内容をつらつらとその人物に話しかけながら、ペンを取る]
不思議ね。何も考えずに、従うことができるなんて。
― 冒険者ギルド・受付 7:14 ―
そうですか……。
[ターゲットについて詳しい情報を教えてもらえるのなら、聞いた]
平気です。ヴェルデ様やヴァレリア様と一緒ですから。
ヒルダ様たちもいらっしゃいますし。
期限は本日中でございますね。
……情報、探しに行って参ります。
『情報を集めに行って参ります。
昼過ぎに一度ギルドへ戻ります。
火急の際には鏑矢か狼煙にて連絡を。@』
[ギルドの掲示板に二人への伝言を残すと(最後に手形つき)
明らかに動揺を隠し切れない顔のまま、ふらりとギルドの*外へ出た*]
― →商店街 AM8:01 ―
[かつてヴェイドと交わした会話、そして彼の正体とこれが試験であることに考えが及べば
依頼を引き受けた時点で失格、という発想にも到っただろうが。あいにくそんな発想は微塵もなく]
ヴェイド様、貴方もなのですか……。
[どうしても重なるのは、かつて情に絆され郷を抜けた兄の姿。
それを狩るよう義務付けられた己が宿命]
……まずは武器を。
[まだ朝早い商店街。特殊な捕り餅を入手すると共に、目撃証言を*探す*]
「ギモン、ですか?」
[ヴァレリアの言葉に籠められた意味を感じ取り、すっと表情を引き締める。]
「世の中にはいろいろな人が居て、色々な悩みがあります。それは我々が一辺倒に判断できるものではありません。ですからいったん依頼という形で受け取り、冒険者に斡旋します。
ほんの取るに足らないと思われるような依頼が、とんでもない事件を秘めていたこともあります。ギルドにとって依頼は全て等価。判断するのは、依頼を受けたあなた方です。
我々は誇りを持って依頼を預かり、適切な相手に斡旋することを心がけています。Aのパーティ、Bのパーティ、どちらに斡旋するかで結果が大きく分かれる可能性もあるのです。我々はまた違う形で、問題解決の一端を担っているのです。」
[ヴァレリアの瞳を真っ直ぐに見据えて、張りのある声で答えた。]
「我々はあの依頼を、あなた方に適任だと判断し、斡旋しました。」
[丹念に目撃証言を探せば、僅かずつだが足取りが掴める。]
「大金が手に入ったって言ってたわ。」
「今日はおねーちゃんと遊ぶって、楽しそうだったよ。」
「多分、どっかの酒場だね。羽振り良さそうだったぜ。」
[大金を手にして、浮かれている。総合すればそんな感じらしかった。
[[fortune ]]で60以上だと、もっと詳しい話も手に入るかもしれない。]
―冒険者ギルド・受付 7:55―
その……適任の相手が、私たちだと?
[強い視線と共に向ける係員の言葉に、じっと耳を澄ます。判断するのは自分。その言葉を反芻する。だったら]
[掲示板に残された、可愛い手形付きの伝言に気づいた。残りわずかな仲間。キリカはもう……動いている。共に戦ってきた仲間が、きっと戸惑いながら、一つの目標に向かって。それなら…のできることは、もう一つだ]
前言は撤回するわ。お手数かけたわね。ギルドのことはまだよく分からないけど、冒険者のままで、やらなくちゃいけないことができたから。その依頼書、二人目の承諾を入れておいて。それと……草原の件も結構よ。どうせ、気づかれるだろうし。
隠れるところのない、私たちの有利な場所に、引きずり込もうとしたことなんて。
代わりに、伝えておいて。『やるならバレないように徹底しなさい。下手くそ。……覚悟しておきなさい』っと。
[そう。確かにそう反応したのだった。顔を上げ、思う。いつまでもここにいて>>6も、埒明かない。キリカを追い、街へと繰り出す。残されたヴェルデが依頼にどう立ち向かうのか。『彼なら大丈夫』おぼろげに、そう*思った*]
「下手くそ」か、言ってくれるねぇ。
バレるような状況を招いたのは、お前さんの無茶があったせいだろ?
[ヴェイドの存在に違和感を感じている人間は他にもいるだろう。しかし腹を括って行動したのは、ヴァレリアにだけだ。]
[朝、
ようやく目覚めたミリは、一度一人で洞窟入り口まで戻り陣を完成させた]
『おはようございます。
……途中の小屋にて、いろいろあって泊めてもらう事になりました。
事後報告になりますが、転移の魔方陣……入り口と、この中層のログハウスを繋ぐ陣を完成させましたので、今後の探索でご使用下さい。』
『メノアは、状況の定まらない様子ですね、
あまり無理をしないよう……こちらは、特に大きな問題はありません』
[ヴェイドの「女の子いっぱい集めて」にイラッとし、「他のみんなはデリケート」に絶対に自分は含まれないと思うと、無性に本で殴りつけたい衝動に駆られたり]
魔方陣はともかく、小屋?ログハウス?なんだそりゃ。
[正直、ミリとメノミリアの報告は戦闘に偏っていて、内部のことまではよく分からない。]
・・・ああ、それはそこに置いてね。一番奥にどーんと。
後はねぇ、女の子だけど、やっぱりハーピーちゃんは外せないよな。
次はラミアちゃん。リリスちゃんもいいねぇ。
[次々に指名を入れている声がする。どこで何をしているのやら。]
― 商店街、AM8:01から34分後 ―
[集めてきた情報を整理する]
大金ですか……考えてみれば、羽振りよかったですね。
宿の使用人部屋に泊まり、あまり依頼をこなしているようにも見えなかったのに。強盗殺人……?
[ふる、と頭を横に振る。みかん箱の中は暖かかったのだ]
あの人のことですから、向かうとしたら街で一番豪華で、女性店員の質の高いお店でしょう。
[さらに1(6)0分の時間が過ぎる。そんな当りをつけながら、さらに集めた目撃証言の質は60*程度だ*]
「ああ、それならあそこだろ。」
[一番豪華で、女性店員の質が高い。そのキリカの言葉で一人の男性が声を上げた。]
「ドラゴンダンジョンって酒場だな。あそこはとにかく内装が凝っていて、女の子も可愛い系から妖艶系まで揃ってる。特にハーピーちゃん可愛いんだよねぇ。1回指名してみたいぜ。」
[調べれば分かるだろう。地上二階地下二階の建物で、地上一階は一般客も入れる。地下一階と二階は会員制の個室になっている酒場だ。因みに地上二階はオフィス。]
[ヴェイド>>*4を聞いて、抑揚のない声で返事をする]
そうね、私はともかく、リュミちゃんとクラムちゃんが風邪ひくと大変だもんね。とりあえず二人だけでも無事に戻さないと……
へーよかったね。そっちは女の子いっぱいなんだ。
どうせギルドの経費で落ちるんでしょ。楽しんできたら?
[冷たい声で返事すると、...の通信は沈黙した]
メノミー…?
[返った言葉自体は想定内だった。ただし、なんだか・・・声の調子が違う。]
風邪引いたか?怒ってる・・・?いや、呆れてんのか?
[ヴェイドの声も沈む。怒っても呆れてもいい、でももっと以前のような・・・何の気ない会話がしたかった。どうすればいいのだろうか?どうすれば以前のような、快活なメノミリアに戻るのだろうか?]
考えて会話するとか、なかったのに。調子狂う・・・。
俺のことを好きとか言ってたのは、ありゃなんだったんだ?
呪いって、わっかんねー・・・。
[分からない。分からないから遊んでしまえ。
ヴェイドは、ちょっとばかりヤケが入りつつあった。]
[通信でミリの状況も聞く。が――]
残念ながら、多大な問題が発生した。
しばらく少しの魔力も惜しいので通信を切る。
リュミちゃんとクロムはなんとか無事に返すから安心して。
まあ、最悪でも私とシロガネちゃんの相討ちで納めるから。
[一方的に告げると通信は切れた**]
[一通り用意を終えて、ヴェイドは手持ち無沙汰だった。実際彼らがここまで来るかどうかは分からない。どうしてもたどり着けないようであれば、予定変更もありうる。
ヴァレリアは考えを改めたらしい情報が届いているが・・・。]
・・・。はぁ〜あ・・・。
[なぜか大きく、ため息が漏れた。それを聞きつけて、店の女の子が寄って来る。]
「これからお仕事なのに、なんだか覇気がないのね。ヴェイドらしくなぁ〜い。」
「そうそう、五人も呼ぶから、どうなるのかってちょっとわくわくしちゃったのにぃ。」
お仕事だから、色々と考えちゃうの。
プライベートならそりゃもう、楽しんじゃいますよぉ〜。
[頬杖を付いて、にっこりと笑った。女の子たちに目的は知らせてある。もちろん、店の女主人にも。部屋の裏手には、戦闘になっても構わないような広場的洞穴まである。ここは地下最奥のVIPルームだ。]
[女の子に囃されて、何となくその気になってちょっと楽しもうかなんて気分になりかけたとき。]
ちょ、なに?最悪でもって、おい!?
[一方的に切れた通信に、呆然としている。]
・・・・・ミリちゃん・・・聞いてる?一体何が起きてるんだ?
なぁ、何が・・・!?
[思わず立ち上がっていた。群がっていた女の子たちが、不思議そうに見上げている。
ヴェイドは、今、本気で職務放棄すべきかを考えていた。今から走れば・・・うんと本気出して走れば・・・・。]
あああああああ、くそう!いくら俺の足でもあそこまで今すぐって訳には・・・!
何起きてんだよ・・・・。
『……え……メノア……!?』
[緊迫した様子のメノアに驚くが、すぐに切れてしまった通信で状況は把握できない]
『いえ、私にもよく……
一緒に居るわけではないので……!』
そうか・・・別行動中なのか・・・・・。
しかし一体どうなってんだ?そのダンジョンは、安全だったんじゃないのか・・・?
・・・最近のエントの街での騒ぎの原因は、確かにそのダンジョンに可能性を見出していたが、それらはどうなった?何らかの関係性があるのか?
纏めて、具体的に報告してくれ。俺はここから離れられないんだよ・・・。
『初心者でも比較的安全……だと聞いていましたけれど……得体の知れない相手がいるのは、私も見ました……
私が見たのは自称魔王の妖精。
他に驚いたのは、それに従うウッドゴーレムと。あとは、ねじ巻き式ドラゴンくらいです。
ほかは、元から生息している巨大蜘蛛……』
『……そういえば……
魔王様の近くに、動くニンジンのようなものがいたような……
先日の野菜騒動と何か関連があるのかも……』
ねじ巻き式ドラゴンって、前に言ってたヤツか?。
自称魔王にウッドゴーレムに巨大蜘蛛に・・・ニンジン。
・・・余計わかんねーよ・・・。
[がっくり。]
友好関係を結んだとか言ってたよな?それ以外の存在か・・・。
せめてこう、イメージを投影・・・映像を転送するような魔法はないのか!
―冒険者ギルド・受付 8:40―
[日課の筋トレ、腕立て伏せを74回をこなして宿から駆けて来た。先日の果物の調べ物もある、今日も皆で依頼に当たれるだろうか?そんな事を考えながら。
受付で今日の依頼はと探し始めた時、自分を呼び止める声がした。]
あ、え、あぁ…おはようございます?
これは?ギルドから…僕と、ヴァレリアとキリカに依頼?
3人だけにですか。あの、ヴェイドには…?
[手渡された似顔絵を見ると一瞬左目を見開き、目を眇めてもう一度見る。]
え…?
あの、何度見てもこれは僕達の同期の人で…ヴェイドなんですが何かの間違いではありませんか?
そっくりな人だったとか……間違いない、ですか…。
[しばらくの間、依頼書と似顔絵を並べて眺めていた。記憶の中に在るヴェイドは気が付けば其処に居て気が付けば居なくなっていた。気配を感じない…しかし存在感が薄いのとは全く違う感覚を思い返していた。]
気配を消すのは僕だって普段やる事だが…狩猟の時くらいだ。しかも自分に暗示をかけるように行うのだから結構な時間が必要。でも、彼からはそんな様子は見られなかった。極自然に、当たり前のように…。
[そこまで考えて、慌てて首を横に振る。気持ちを落ち着かせようと空を仰いで目を閉じ、ゆっくりと開く。]
何を疑っているのやら。そんなはずあるわけがないだろう…きっと何かの間違いだ。うん。
だから本人に逢ってきちんと確かめなければ!
掲示板を見るとキリカからの伝言と小さな手形。彼は何を思ってこの依頼を受けたのだろう。依頼書に並んだ2人の名前、ヴァレリアも今どのような思いで居るのだろう?]
すみません、その依頼……受けます。
ギルドの情報が間違っているとは言いませんが、僕はやはり何かの間違いだと思いたいんです。
だから彼を此処に連れて来ます。
[鏑矢か狼煙を道具屋辺りで購入しなければな、と独り呟いてギルドを飛び出した。]
しかし彼の事をあまり知らないのでは見つけようがないな…キリカかヴァレリアと合流しないと。
後は…ヴェイド対策、か?
[その足は一路商店街の方へ。]
『ねじ巻き式ドラゴンはすっかりスコルさんになついているようです。
自称魔王様は……うーん、
友好というか……協力というか……なんとか騙したというか、誤魔化せたというか……
今のところはとりあえず、攻撃などはされていません。注意はしておくつもりです。
目の前にいたら、強くイメージすれば伝えられたりする……のかもしれませんが、今は隣にラフィーネさんだけで。
もうすぐみんなと合流しますけれど。』
―中央広場 8:43―
『昼過ぎに、ギルドに戻る』
『何かあったら、鏑矢か狼煙を』
[キリカの残したメッセージを、頭の中で繰り返す。状況を、見誤らないよう。
空のヒルダは、まだヴェイドの影を見つけていない。得られる情報も、彼がひどく羽振りがよかった、という類のものばかり。
ホリーにヴェイドの匂いを探らせながら、モーリスから降り、彼の姿を追い求めていく……]
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